TBSとWOWOWが共同制作しているビッグバジェットドラマ『MOZU Season1~百舌の叫ぶ夜~』。映画かと思わせるほどの重厚な演出が毎話続き、複雑なストーリーながらも多くのハードボイルドファンを楽しませているこのドラマだが、演技力の高い豪華役者陣が揃うなかで特に異彩を放っているのが、新谷役を"ひとり2役"で演じる池松壮亮だ。
そもそもこのドラマは、池松壮亮という役者の外見や全体的に漂うミステリアスさがあって成り立っているドラマといっても過言ではないだろう。30年以上に渡って読み継がれてきた逢坂剛の原作「百舌」シリーズは、多くのファンを持ちながらも「映像化不可能」と言われてきた。そう言われる要素のひとつには、池松が演じる"新谷"のあまりに複雑な設定もあると思われるが、池松という役者が登場したことでその部分がクリアされたのだ。
どうクリアしたかを詳細に説明すると、未見の人にはストーリーの核心部分をネタバレすることになってしまい、シーズン2まで予定されているこのドラマにとってそれはふさわしくないと思われることから省かせてもらうが、池松の中世的なルックスがドラマの説得力に大きく関わっているということだけは確実にいえるだろう。
そんななか、29日に放送された第8話、そしてそこに至るまでの池松の怪演は、その"逃げない"演出と相まって凄まじいものになっている。
池松演じる新谷は、第6話終盤にあるきっかけによって"殺し屋"として覚醒。それからの新谷の姿というのは、明らかに2008年の大ヒット映画『ダークナイト』で故ヒース・レジャーが演じた"ジョーカー"を意識した演出のもとに作り上げられているだろう。"ナース服"や"口元のメイク"、そして"狂気的な笑い"などは、『ダークナイト』ファンならニヤリとするはずだ。
また池松(新谷)は、このドラマにおいて"拘束"されていることが多い。5話・6話では悪役組織に拘束され、非常に残忍な拷問を受け続け、8話終盤でも今度は警察組織に拘束されることになった。
拷問シーンにおける鬼気せまる演技も凄まじかったが、今度の警察組織での拘束は、その"繋がれ"ぶりが驚くべきものになっている。手かせ足かせが両手両足にされているだけでなく、鉄のような首輪まで付けられているのだ。このようなシーンの撮影は、体力的に非常に過酷なものであると思われるが、そのなかでも池松は、そんな拘束などものともしないような迫力を醸し出す演技を見せている。
ネット上で視聴者から、「主演の役者陣を食ってる」といったような高い評価が続々投稿されている『MOZU』における池松の演技。今後シーズン2へと続くなかで、どんな怪演を見せ続けてくれるのか。ストーリーとあわせて楽しみたいところだ。
【動画】http://youtu.be/RXYbbgohNXo
【参照リンク】
・木曜ドラマ劇場『MOZU Season1 ~百舌の叫ぶ夜~』- TBSテレビ
http://www.tbs.co.jp/mozu_tbs/
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