動物の声を聞くことができる。そんな特殊能力者が居るということを耳にしました。動物の表情を見ると、何を言いたいのかわかるんだとか。にわかには信じられませんが、確かに動物側も何か言いたいことがあるのかもしれません。
ここではそんな動物からのコンタクトの一例を紹介しましょう。
「おう、兄ちゃん。どこから来たん? 隣ええか?」
「ええ川やろ? この次期シャケがぎょーさん捕れるんやで。よっこいしょっと」
「ほれ、あそこ見てみ。若い衆なんか血眼になってシャケ探してるやん。まぁーええ川や。」
「ほな、そろそろ行くで。気をつけて帰りや」
なんて声が頭の中に響いた気がします。
しかし、よくよく考えれば戦慄する瞬間ですよね。よくぞまぁ、こんな状況でカメラを回し続けられたものです......。恐怖で動けなくなってしまったのか、それとも動かないのが正解なのか、それとも本当に会話してきたのか。真実は定かではありませんが、カメラマンもまた熊撮りのプロなのかもしれませんね。よくこんなとこに行く気になるな!
なお、このビデオだけだと「グリズリー = くまプー的な無害熊」と思われてしまうかもしれませんが、決してそんなことはなく、これまで数多くの人がその爪と牙の餌食になっています。
そのひとりが「グリズリーマン」ことティモシー・トレッドウェル。12年間にわたってグリズリーの保護活動を行ない、その生態を細かくカメラに収めたりといった記録も行なっていました。しかし、その深い愛を裏切られる形で、2003年10月5日、カトマイ国立公園でグリズリーに襲われ、帰らぬ人となりました。
ところが、トレッドウェルが熊に襲われた時も、ハンディカメラはキャップがついたまま作動していました。カメラには彼が生きたままグリズリーに食われていく過程が収録されているという、あまりにも衝撃的な音声が残されていたのです。
彼が生涯で残した映像は後に『グリズリーマン』としてドキュメンタリー映画化されましたが、最期の音声は余りにも悲惨なため、映画には収録されていないようです。
くれぐれも『グリズリーマンの最期』で検索してはいけません。
文・小暮ひさのり
【参照リンク】
・Incredible Up-Close Encounter With Alaskan Brown Bear
http://youtu.be/MVhrN2pI2X8
・Grizzly Man Trailer HD
http://youtu.be/gWycuaWJFCM
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