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泣けるマーベル映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」ヒットの要因は?
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泣けるマーベル映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」ヒットの要因は?

2014-09-13 10:00
    Filed under: AOL限定, 映画, 連載

    まさかマーベル映画で泣ける、とは思ってもいませんでした!しかも悲しいから泣くのではない。このダメダメの奴らが、ヒーローとして立ち上がるシーンに胸が熱くなりました!
    皆さん、ご安心ください、『ガーディアンズ オブ ギャラクシー』を、ぜひあなたの心の中の"お気に入り"にブックマークしてください。極力 ネタバレなしのレビューです。


    この映画が製作されると聞いたのは、2010年の1月でした。僕は当時のブログ(http://supi.wablog.com/1577.html)に、「マーベル映画のキーマン、ケヴィン・ファイギ氏が、『スタートレック』や『スターウォーズ』のような 宇宙モノをマーベル映画としてやりたい。具体的には『ガーディアンズ オブ ザ ギャラクシー』とコメント」と書いています。

    恐らく多くのアメコミ・ファンにとって『ガーディアンズ オブ ギャラクシー』の映画化は意外中の意外だったと思います。ぶっちゃけマイナーでしたから。さてどうなるか? 結果は それこそマーベル(驚異の)大成功となりました!

    すでにご存じのように、『ガーディアンズ オブ ギャラクシー』は、今年のアメリカ映画最大のヒット作になり、アメコミ映画としても、キャプテン・アメリカ、マイティ・ソー、X-MEN、アメイジング・スパイダーマンを超えた興行成績をおさめています。宇宙SF映画として『スター・トレック』を超え、『アバター』『スター・ウォーズ』に次ぐメガ・ヒット作となりました。

    このヒットの要因はいろいろ考えられますが、まずマーベル映画ファンやアメコミ映画ファンが、この映画を応援しよう、と思っていたからではないでしょうか?
    いくら『アベンジャーズ』路線が成功しているからと言って、やっぱりこのマイナーなタイトルの映画化にふみきるのは、マーベルにとっても"賭け"だったと思います。ファンもそれをわかっているから、なんとか成功させたいと。

    そうしたエールに加え、でも なんと言っても、この映画が支持されたのは、「面白いから!」です。

    実はストーリーそのものはオーソドックス、だからアクションの見せ場で飽きさせないわけですが、それ以上に キャラクターたちの会話がイキがよく、この映画の魅力になっているのです。ピーター・クイルはお調子者、ロケットは毒舌、ガモラとドラッグスは冗談が通じない、グルートは一言だけしかしゃべらない、、まったく話がかみあわない彼らが、感情をぶつけながら、結束していく、、そのプロセスが、実に楽しく、そしてキャラクターたちに感情移入していくのです。
    考えて見れば『アイアンマン』シリーズもトニーとペッパーポッツの夫婦漫才、『アベンジャーズ』もヒーローたちの内輪もめシーンが楽しく、"ヒーローである前に、普通の人間である"というマーベルらしさが、会話の部分に集約されていました。

    マーベル映画は、アクションやVFXと同じくらい"登場人物たちの会話"を大事にしてきた気がします。今回の『ガーディアンズ オブ ギャラクシー』は、その精神を、宇宙の果てでもつらぬいているのです。

    僕が冒頭で述べた、涙ぐんだシーンは、クライマックス直前での、彼らの会話。特にガモラが、初めて"人として"意志を示したとき、、名セリフです。

    マーベルは、この『ガーディアンズ オブ ギャラクシー』を得ることによって、マーベル映画の世界観(=マーベル・シネマティック・ユニバースという言い方をします)を宇宙にまで広げることが出来ました。と同時に、マーベル映画の前作『キャプテン・アメリカ:ウィンター・ソルジャー』が、メジャー・キャラを使った、地球を舞台にした、リアル志向のサスペンス・アクションの傑作だったのに対し、『ガーディアンズ オブ ギャラクシー』は、マイナー・キャラを使った、銀河を舞台にした、ファンタジー志向のスペース・アドベンチャーの快作でした。180度違うテイストのものを成功させる、マーベル映画のキーマン ケヴィン・ファイギ氏は、本当に、宇宙最強の敏腕プロデューサーです。

    『ガーディアンズ オブ ギャラクシー』は、2008年の『アイアンマン』から始まり、マーベル・スタジオ作品として、記念すべき10作目です。(その10作をふりかえるトリビュート映像はこちら  http://news.aol.jp/2014/08/11/supi/

    考えてみれば、アメコミを知らない方にとって、そもそも08年の『アイアンマン』自体も最初は「?」だったハズです。そこから着実にマーベルはヒーロー映画文化を育て上げてきた。だからもっと「?」な『ガーディアンズ オブ ギャラクシー』に挑戦する土壌が出来たのでしょう。そして見事に、また成功したのです。

    エンド・クレジットのおまけシーンは、マーベル映画好きにとって「まさか!!!!???」と声をあげることでしょう(笑)。こういう形で、また"彼"に、"スクリーンで再会"するとは思わなかった。これについては、後日解説したいと思います。

    秋の夜長、ぜひ『ガーディアンズ オブ ギャラクシー』の連中に会いにいってあげてください!
    傑作です!

    ■参照リンク
    『ガーディアンズ オブ ギャラクシー』公式サイト
    http://studio.marvel-japan.com/blog/movie/category/gog 

    ■関連リンク
    『アイアンマン』から『ガーディアンズ・・・』までを振り返るマーベルトリビュート動画
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