居酒屋大手の和民に対し、死亡した元従業員の両親が、同社と創業者・渡辺美樹氏に対してその責任を追求している、いわゆる「ワタミ過労死裁判」の5回目の口頭弁論が、東京地裁で行われた9月24日、被告側から飛び出したおもわぬ主張が、現在物議を醸している。
もともとこの裁判は、ワタミグループの居酒屋で働いてた森美菜さん(当時26歳)が、あまりに過酷な業務の末に過労状態に陥り、平成20年6月に自殺したことに端を発している。死の直前、彼女の残業は月に140時間にも及び、「体が痛いです。体が辛いです。気持ちが沈みます。早く動けません。どうか助けて下さい。誰か助けて下さい」と遺して、彼女は自ら若い命を絶った。そして、事態が明らかとなった後も、同社からは遺族側の納得がいく対応が行われず、裁判に突入したという経緯がある。
しかし、今回の口頭弁論で原告弁護団から明らかとなったのは、被告側が「美菜さんとの間に雇用関係がない」という、にわかに信じがたい主張を行っているというものだった。その理由は実に驚くべきもので、入社式で配属希望のアンケートを行った際に、亡くなった美菜さんは「外食」に印をつけたからだという。つまり、彼女を過酷な環境へと追い込んだのは、「外食事業」を展開するのワタミフードサービスであって、「持株会社」のワタミ本体ではないという理屈。それゆえ、ワタミと創業者である渡辺美樹氏の責任はないという主張だったのだ。
この、なんとも不可解極まりない被告側の主張に、ネット上からは怒りの声と呆れ声が噴出。
「中々清々しいまでの謎主張だな」
「え?何言ってんのコイツら?頭おかしいの? 」
「下半身がやった事で俺じゃないみたいな感じかね」
「辞令は渡辺の名前で出してるのにな」
「そりゃワタミがこういう屁理屈によって築き上げた出来たものだからね」
「ブラックすぎるだろ ワタミ関係に金を落としたくない」
「会社のやつらとフライデーズって店に行ったらワタミ系列でげんなりしたわ」
「こんくらいの神経じゃないと金持ちにはなれないんだよ」
「例えワタミで食中毒が起こっても同じ言い訳で逃げるだろうな」
「凄いな これが国会議員なのか」
いずれのコメントも、被告側の主張を「意味がわからない」「屁理屈」とするものばかりで、擁護派のコメントはほとんど見当たらないのが実情だ。
落ち込む売り上げの打開策として、先ごろ、花畑牧場とのコラボを発表したばかりのワタミ。一連の騒動を受け、ネット上では「ワタミ関連に金を落としたくない」という声も目立つことから、今後とも厳しい戦いを強いられそうな気配だ。
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