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10/15道重さゆみ卒業前ラストシングルリリース!その歌詞に隠された3つの物語とは
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10/15道重さゆみ卒業前ラストシングルリリース!その歌詞に隠された3つの物語とは

2014-10-10 22:00
    Filed under: 国内, 芸能, カルチャー, 音楽, 深夜, 連載

    10月15日(水)、いよいよ道重さゆみのモーニング娘。'14としてはラストシングルとなる「TIKI BUN/シャバダバ ドゥ〜/見返り美人」(トリプルA面)がリリースされる。どの曲も名曲だが、中でも道重さゆみのソロ曲となる「シャバダバ ドゥ〜」があまりにも素晴らしすぎると話題になっている。完全に可愛すぎるミュージックビデオは、完璧というほか言葉がないという異常な事態だ。



    【動画】道重さゆみ 『シャバダバ ドゥ~』(Sayumi Michishige[Shaba Daba Do]) (Promotion Ver.)
    http://youtu.be/jxpPOwVI0RI


    この「シャバダバ ドゥ~」は、モーニング娘。'14を去る道重さゆみのために、つんく♂が贈った最高のプレゼントである。何よりもその歌詞が素晴らしい。これまでの道重さゆみの活動を間近で見ていないと書けない、つんく♂史上に残るベストワークと言っても良いだろう。

    一体その歌詞に、どんな気持ちが込められているのか? その歌詞は、道重さゆみのどんな活動を示しているのか? 本日はその歌詞から、道重さゆみについての3つのお話をさせてください。

    <その1>
    出会ったあの頃 何やっていたか 正直思い出せない
    毎日必死で ドタバタで 眠かったのだけ事実

    モーニング娘。加入当時、道重さゆみの歌とダンスの実力はほぼ皆無であった。特に歌に関しては、小学校の頃は『音程』というものがあることを知らずにただ歌詞を読めば良いと思っていた、というほど。しかも加入当時は、自分の歌が下手だということにも気付いていなかったというのだから凄い。

    そのため道重さゆみは、加入後もそのスキルのなさに悩み、悪目立ちしないよう努力を重ねる。モーニング娘。は天才集団なので普段練習はしないと思い込んでいたぐらいなので、当時の必死さと焦りは常人には想像もつかない程だっただろう。

    しかし道重さゆみは、決して諦めなかった。オーディション合宿の際、「なんでモーニング娘。になりたいの?」と尋ねられた彼女は、こう答えている。「好きだから」と。「モーニング娘。が好き」という気持ちを常に忘れず、偉大なリーダーとなった少女、それが道重さゆみなのである。

    <その2>
    上からのトークで現場爆笑 後から胃が痛むわ
    ちょっと気抜くと割り込まれる 電車の座席みたい
    「よくメモっとけよ」「はい!」

    歌とダンスでは他のメンバーに勝てないと感じた道重さゆみは、2009年になってバラエティ番組にその活路を見いだす。だが決して、バラエティの才能に溢れているわけではなかった。本人自ら「基本的には根暗で人見知り」「アドリブが利かない」と語っているように、最初から自信があるわけではなかった。

    そこで彼女は、事前の下準備と反省により、つまり単純な努力によってバラエティ番組に対応することに。番組に出演する際は事前に過去の番組を確認し、共演者の下調べをして挑む。さらに出演後には反省点をノートにつけ「ゆわないでこうかいするよりゆってこうかいした方がいい」「向こうが引いててもこっちは遠慮するな」など、心構えを書き記していたという。

    ナルシストキャラが批判を浴びた時期もあったが、モーニング娘。の知名度を上げるため、あえてその茨の道を選んだ彼女。自分が嫌われても良いからそれをきっかけとして今のモーニング娘。に興味を持ってもらいたい、という目的で、つらい想いにも耐えてきた。全てはモーニング娘。のために。道重さゆみの行動原理は、全てその言葉に集約されるのだ。

    <その3>
    アイスとケーキだけで過ごした夜
    ニキビの顔見て落ち込んだりしたけど
    一緒に過ごした日々過ごした空間
    全部が大切だよ
    全部宝物だよ

    道重さゆみの歩んできた道は、決して平坦なものではなかった。むしろ挫折だらけだったと言っても良いだろう。出演したミュージカルでは一言の台詞も与えられずにただ天井から吊るされるという妖精役をあてがわれ、後輩メンバーの教育係になった際は家の電話回線を繋ぐために呼びつけられ、またリーダーとなって以降も個性的なメンバーに対して苦労も多かったはずだ。

    だが彼女を支えたのは、ファンの存在だった。モーニング娘。加入当初何の取り柄もなかった道重さゆみは自分のキャラクターを作るため、うさちゃんピースというポーズを開発し、なんとか流行らせようとする。しかしなかなか広まらない。それでも1年間ほど続けていたところ、ハワイツアーでファンとの写真撮影の際、「うさちゃんピースで映ってください」と声をかけられる。ちゃんと見てくれる人はいるんだ。このとき道重さゆみは、涙を流しそうになるほど喜んだという。

    その後も自身のラジオやブログなどで、ファンとの交流を楽しみ、そして何よりもまずファンの気持ちを考える。今年の9月、道重さゆみはツアー直前に帯状疱疹を発症した。その際、心配するファンの声に感謝を述べながら「心配かけてごめんなさい」「でも お仕事は普通にできているので安心してください」と記したのだ。つらい、とも言わず、頑張ります、でもなく、「安心してください」と言える人間がほかにいるだろうか? そしてファンは、そんな道重さゆみの気持ちを知っているからこそ、ピンクのTシャツを着てピンクのサイリウムを振るのである。

    「一緒に過ごした日々過ごした空間/全部が大切だよ/全部宝物だよ」と道重さゆみは歌う。その気持ちはファンの道重さゆみに対する気持ちと全く同じであり、まさしくこの言葉こそがファンにとっては宝物だ。こんなアイドルは、というかこんな人間は、まずいないだろう。道重さゆみのモーニング娘。'14卒業まで、あと1ヶ月と少し。物語は、まだ続いている。

    <結論>
    一生道重。

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