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本田圭佑を覚醒させたACミラン・インザーギ監督は「褒めて育てる」人たらしの名将
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本田圭佑を覚醒させたACミラン・インザーギ監督は「褒めて育てる」人たらしの名将

2014-10-20 23:30
    Filed under: 世界の社畜から


    「セードルフ前監督とインザーギは何かが違うんだ」ACミランの本田圭佑が10月19日のベローナ戦で1試合2得点を記録した直後のミラニスタによる掲示板への投稿。
    昨シーズン不調を極めた本田が得点王をリードする劇的な復活劇は世界中を驚かせているが、起用し続けたフィリッポ・インザーギ監督の人心掌握術にも注目が集まりつつある。

    現役時代、類稀なゴール嗅覚から「試合の大半消えていても一瞬で仕事をする男」「盗人のようにゴールを奪うペテン師」と言われたACミランのレジェンド、インザーギ。今度は選手を褒めて乗せる"人たらし"としての才覚が開花しつつある。

    今シーズン当初から厳しいバッシングを受け続けて来た10番に対してシーズン前から「彼には経験もあるし実力もある。できることをやればいい。」と自信を持って起用してきたインザーギ監督。公の場では「重圧に耐え得るという確たる自信があったからこそ自ら10番を選んだはずだ。僕はその彼の内面の強さを信じている。」さらに「ホンダは模範的な選手だ。彼は、練習に最初に来て、家でもトレーニングを続けている。そのようなスピリットが選手たちを鼓舞する。彼はピッチに立つことになるだろう。」と激励。これらの言葉に本田が奮起したことは容易に想像できる。

    本田だけではない、ベローナ戦のロッカールームでエッシェンを「いいプレイをした」と褒め、ゴールキーパー、アッビアーティにも「何度か素晴らしい反応を見せた」と賞賛。試合途中で交代に不満を感じたエル・シャラウィには「今日は最高のアシストをした。彼のゴールもいずれ訪れる。攻撃陣がポゼッションしていないときの働きもとても重要な役割を果たしていることは理解している」とフォローを欠かさない。とにかく選手たちへの気遣いが半端なく繊細だ。

    勝利後の会見でも「選手たちは、ここで監督していることを誇らしく思わせてくれる。青空のような気分だね」と一つ一つの言葉が選手たちの心にグサリと刺さるものばかり。間違いなく今のACミランの選手たちはこの新しい指揮官を「勝たせたい」と心から思っているに違いない。

    そんな彼の処世術は選手時代から培われて来たものという意見もある。
    足が速い訳でもなく、テクニックも凡庸と言われた現役時代、泥臭くゴールを奪うことだけに集中した。ヨハン・クライフは「彼はサッカーをまったくしていない。ただ常に的を射た場所にいるだけだ」ゲルト・ミュラーは「彼がしている事の全てはゴールを決めることだ」と独特のプレイを絶賛。どんな苦境もスピリットで乗り越えることが出来る事を身をもって体現して来たのがインザーギという男なのだ。

    かつて選手として彼の指揮を采り、現在はライバルとして現レアル・マドリードを率いる名将カルロ・アンチェロッティ監督は「インザーギには素晴らしい情熱がある。彼にはミランの監督を務める条件が揃っているよ。指揮官になったら幸運を祈りたい」とエールを贈った。
    「ペテン的に選手をやる気にさせる」新たな才能を開花させつつあるフィリッポ・インザーギ。ミランでキャリアを終えた男は、愛する名門の復活に向け指揮官として着実な一歩を踏み出している。

    【動画】http://youtu.be/ZhHJI-S4uyE

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