男子テニスの年間ランキング上位8人による「ATPツアー・ファイナル」の初戦でアンディ・マレーに勝利した、世界ランキング5位の錦織圭が、第2戦となるロジャー・フェデラー戦に臨む。絶対王者として長年君臨し、現在世界ランキング2位のフェデラー、近年の成績では2勝2敗と五分五分だが、今回のツアーファイナルの舞台で勝算はあるのか?
錦織の前試合マレー戦で顕著だった課題は「サーブの精度」。マレー戦では8つのダブルフォルト、ファーストサーブ46%という低い確立にも関わらずグラウンドストロークでカバーし勝利したが、マレーが2013年末の手術から2014年の復帰へと徐々に調子をあげていたとはいえ、決してベストコンディションでなかったことを考慮すると、現在絶好調のフェデラー戦ではよりサーブの精度が勝利には欠かせなくなるだろう。
錦織VSフェデラー戦はバックハンドを得意とする両雄の戦いという側面もある。全米オープン時に松岡修造氏は「今は圭が世界一の攻撃的バックハンド」と断言したが、フェデラーも、世界最高の精度を誇る穴の無い片手バックハンドが代名詞といわば「似たタイプ」の対決ともいえる。
アマチュアテニス選手としての活躍した経験を持つ、TBSの石井大裕アナウンサーは「ひるおび!」の番組内で錦織がフェデラーに勝つ条件について
「(打ち合いでベースラインから)下がらなければ勝てる」
「焦らなければ勝てる」と2点を挙げた。
試合1日前のインタビューではフェデラーは「錦織は抜群の反射神経の持ち主で、バックハンドが特に凄い認識がある。今日は色々なことを仕掛けていかなければならないだろう」と、試合前から激しい打ち合いになることを警戒。
一方の錦織は「以前はトップ10ランカーと対するのに緊張したり、彼らを尊敬し過ぎて硬かったのが問題だったが、今は精神的にも強くなり自信を持って勝負できるようになった」とコメントしている通りメンタル面を強調している。
■参照リンク
ATP World Tour
http://www.atpworldtour.com/
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