Filed under: 国内, カルチャー, 音楽

「第65回紅白歌合戦」が日に日に近づいているが、昨年の北島三郎御大の「卒業」を機に新時代を迎える紅白歌合戦。長年、紅白歌合戦だけは毎年必ず見続けているという音楽業界の事情通にその見所を伺った。

―今年の紅白一言で言うと?

「一言に言うと"ジャニーズ完全制圧"。オープニングの白トップがSexy Zone、前半のトリにV6。後半の一番オイしいアナ雪の前後にTOKIOとSMAPでサンドイッチ、そしてトリで嵐。北島御大がいなくなって好き放題って感じですよ。でもV6って実は紅白出るの初めてなんですよね。いのっちもアサイチで頑張ってるし、これは良かったんじゃないですかね。」

―AKB48関連は今年も万遍なくいますが

「普通に人数多いからお祭りの賑やかしってことで(笑)「SKE48・NME48と郷ひろみのダンスバトル」ってのは、何なんでしょうね?」

―あとギリギリでサザンも決まってアミューズも勢いがありますね

「サザンは今年はWOWOWで中継するカウントダウン・ライブが随分前から告知済みでしたから、これはサプライズですね。「SONGS」で話題になったアーティストが軒並みブッキングされているので、それだけ視聴者ニーズに答える気概は感じられます。アミューズも福山雅治、ポルノグラフィティ、Perfumeと盤石ですが、もう一発サプライズで、この前のNHKのドキュメンタリーも好評だったBABYMETALが出るようなことがあれば反響が大きそうですが、どうでしょうね。」

―謎な選曲も一部ありますが?

「福田こうへいの三波春夫のカヴァー曲「東京五輪音頭」とかですね。一言、気が早いですね。まだオリンピックまで6年ありますよ。福田こうへいは自分の曲を歌いたいでしょう。「峠越え」は15万枚も売れてるのに、出るなら「五輪音頭」でって制作側の都合でしょうかね。さらにここへ来て事務所と契約トラブルとか踏んだり蹴ったりですね。」

―徳永英明の「花は咲く」も謎です。

「これもNHKマターってことで、徳永英明は結構常連ですがカヴァーが中心なんですけど、完全に仕事人モードって感じですよね。去年の綾瀬はるかのインパクトが強すぎて、完全にネタ曲ですけどね。」

―ここへきて中森明菜という切り札が発表になりましたが・・・

「中森明菜は「Rojo -Tierra-」という新曲を初解禁でカムバックアピールの場となります。『SONGS』での特集の反響も大きかったし、古い曲をやって欲しかったのでしょうけど、とにかく中森明菜をブッキングできただけでも大勝利ですかね。あと長渕剛も新曲「明日へ続く道」で参加しますが、このクラスになると曲もおまかせになるんでしょう。逆に毎年「女々しくて」しか歌わせて貰えないゴールデンボンバーは今年はどうするんでしょうね。」

―あと初登場組で注目はありますか?

「なんといっても、SEKAI NO OWARI。ネット上でも特に大人気です。ただ、ピエロ(DJ LOVE)がインフルエンザってことで、年末に間に合うか?と話題になってますね」

―そもそもピエロ(DJ LOVE)のポジションは意味があるんですか?
「この前のMステスーパーライブがピエロ不在でアコースティック・セットだったこともあり、かなり重要な役割を果たしていることが明らかになりましたね。ファンモンのDJケミカルとは違う、という事は確かですね。」

―他に今年の見所はありますか?

「五木ひろし。実は「よこはま・たそがれ」を紅白でやるの最初に出演した71年以来なんですよ。コロッケのせいで毎年見ているような感覚ですが、実はレアなパフォーマンスになります。五木さんは、44年連続出場も凄いですね。北島三郎以降の紅白のレジェンドは五木ひろしですよ。」

「中島みゆき、美輪明宏、トリの松田聖子は勿論ですが、あと薬師丸ひろ子の初出場ですね、去年のはあくまで「あまちゃん」の鈴鹿ひろ美ってことで。薬師丸ひろ子は、去年の「あまちゃん」の後、音楽も随分再評価されましたね。曲も「Woman "Wの悲劇"」、最高じゃないですか」

―中島みゆきと美輪明宏のマッチアップというのもスゴそうですね

「『マッサン』を見てる人には「麦の唄」はお馴染みですからね、『マッサン』が鬱展開で年内終わっちゃったんで、もう少し何とかならなかったかと思いますが、中島みゆきは十分見応えがあると思います。その後の美輪さん!美輪版「愛の賛歌」は半端ないんですよ、歌詞も自分で訳して唄もシャンソンを超えた魔改造です。美輪さんが振り切っちゃって凄いことになった後の嵐と松田聖子が心配ですね」

Permalink

 | Email this | Comments

RSS情報:http://news.aol.jp/2014/12/29/kohaku/