「メッシ、バルサ退団か?」連日報道が激化するばかりのバルセロナ、リオネル・メッシ選手の移籍騒動。そんな中、今後起きうるのは、「メッシの退団」ではなくルイス・エンリケ監督の解任、そして現バルトメウ会長前倒し失職の可能性だ。
今回の「確執報道」の発端になっているのは、1月5日にメッシが公開練習を休んだことがルイス・エンリケ監督の逆鱗に触れたと言う件、そしてメッシ本人がチェルシーの選手、ティボ・クルトゥワとフィリペ・ルイスの公式インスタグラムをフォローしたという2点。この報道の裏側にあるのは、会長争いなどを巡るお家騒動だ。
今までも「メッシが移籍か?」という報道は何度もあった。しかしメディアの飛ばし記事だったり、一方的に獲得したいクラブの関係者が希望を述べるものが拡大解釈されたものが殆どだったが、今回は当事者たちが実際事を起こしていることが大きな特徴だ。
4日のレアル・ソシエダ戦でベンチスタートになったことが発端となっているが、メッシを使わず試合に敗れたという事は、ルイス・エンリケ監督にとってかなりのダメージで、ここ最近鬱積していたチーム内の問題噴出のトリガーとなっている。
翌日5日にはアンド二・スビサレッタSDが補強を巡る責任などを理由に解任されたが、これは日本でも13歳、久保建英選手の退団が報じられた、未成年選手獲得の違反原因となった当事者であるバルトメウ会長(当時はSD)を批判した為の報復人事。さらにスビサレッタの下で働いていた補佐役のカルレス・プジョールも退団と、バルトメウ会長の体制批判勢力が粛清され徐々に切り崩されているのが現状で、それに対して選手たちや一部のフロントや幹部からの反発も出始めている。
リーガでは2位、レアル・マドリードとの勝ち点差1は、就任一年目ということで成績だけ考えれば及第点のルイス・エンリケ監督だが、試合内容の悪さや、独裁的なチーム内での振舞いなどから解任間近との噂も耐えない。メッシの前にも、スキャンダルが発端とはいえピケなどの生え抜きとの対立も報じられ、今回のメッシとの確執を埋めるために、シャビ、イニエスタ、ブスケッツなどの選手たちが仲裁に入るなど、チームの人間関係は極めて悪く、「メッシがゴタゴタを起こして、クラブの上層部にプレッシャーをかけている」という意見が巷にあるがこれは限りなく「イエス」だろう。
このお家騒動に便乗し、スペイン各紙は早くも次期監督候補に元バルサ監督のフランク・ライカールト氏やメッシと同郷でマルセイユで好調なマルセロ・ビエルサ監督などの名を挙げ始めており、さらには現会長を引き摺り下ろすために、会長戦の前倒しが一部のバルサ幹部の中で提案されたとの報道も。
この流れに暗躍しているのか、ジョアン・ラポルタ元会長が再出馬に意欲を見せ、バイエルン・ミュンヘンのジョゼップ・グアルディオラ監督のSDとしてのチーム復帰、シャビの監督就任を公約にするなど、にわかにキナ臭い雰囲気。"メッシ退団報道"のその先にあるのは、チーム再生のためのシャビ監督+グアルディオラSDという仰天人事かもしれない。
■参照リンク
http://www.fcbarcelona.com/all-about-leo-messi
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