5月11日から、日本でもいよいよAXNで「ゴッサム」が放送されます!今日は、そのレビューです!ゴッサム=この街を甘く見ていました。バットマンが出てこなくても、すごくドラマチック!バットマン登場前のゴッサム・シティを描いた、話題のTVドラマ「ゴッサム」・・・鳥肌ものの面白さです!!
ご存知のようにDCコミック(=DCエンタテインメント)は、TVドラマにも力を入れています。グリーン・アローをベースにした「アロー」の成功を機に(関東では日テレで放送が始まりました)真紅の高速ヒーロー、フラッシュのTVドラマ・シリーズ「ザ・フラッシュ」も人気です。
「フラッシュ」のコミック生誕75周年を記念してのトリビュート・ビデオ
https://youtu.be/bYTM2Ws1f-Y
そして今度は、あのスーパーガールがTVドラマ化されます。新「スーパーガール」の勇姿!主役を演じるメリッサ・ブノワちゃんのツイッターから
THIS. I still can't believe I am wearing the House of El coat of arms. #supergirl #wbdctv pic.twitter.com/Nz6dNUR8fP
- Melissa Benoist (@MelissaBenoist) 2015, 3月 6
このドラマ版には映画版「スーパーガール」を演じたヘレン・スレイターさんが出ることも話題!(役は未定)新旧スーパーガールです。
Supergirls then and now.... @HelenSlaterNYC ...is this real life?! So crazy/amazing!! pic.twitter.com/tQtHlnWEGM
- Melissa Benoist (@MelissaBenoist) 2015, 3月 2
ただマーベルが、一連の映画とTVドラマ・シリーズ「エージェント・オブ・シールド」と世界観を連動させているのに対し、DCは映画の世界観とは別にTVシリーズを構築しています。そして「アロー」と「ザ・フラッシュ」はCWというTV局で火曜日・水曜日と連続して放送しており、ここは世界観が共通なのですが、「スーパーガール」はCBSというTV局なので、果たして「スーパーガール」のTVドラマと「アロー」&「ザ・フラッシュ」がこの先シンクロするのかわかりません。
さて、そうした中、昨秋からFOXで放送されている「ゴッサム」というTVドラマ・シリーズが、これも大きな話題を呼び、ついに日本上陸です。
ゴッサムとはゴッサム・シティの意味・・バットマンが活躍する、あの街です。
では"バットマンもの?"・・・・半分YESで、半分NOです!
バットマンが登場する前のゴッサム・シティで起こる犯罪や陰謀、そしてそれに立ち向かう刑事を描いたクライム・サスペンスなのです。この刑事こそ、ゴードン!そう映画「ダークナイト」シリーズで、ゲイリー・オ-ルドマンが演じていた、バットマンとともに戦うゴッサム警察の警部(のちに本部長)。若き日のゴードンが活躍します。
物語は、ゴッサム警察に、元軍人だったゴードンが刑事として赴任してくるところから始まります。このすさんだ街をなんとか支えようとしているのが資産家ウェインであり、裏でこの街を牛耳っているのがギャングのファルコーニ・ファミリーです。この均衡が、ある事件をきっかけに崩れます。ウェイン夫妻が路上強盗に殺され、唯一の生き残りは、その場にいた幼き息子のブルース・ウェイン(=そう映画やコミックでは、彼が成長してバットマンになるわけですよね!)。
ゴードンは、この殺人事件を担当することになります。しかし、単なる強殺事件と思われたこの犯罪には、何か裏がある。ゴードンは、ブルースに真犯人を捕まえると約束します。物語はウェイン夫妻殺人事件を横軸にしながら、毎回ゴードンがゴッサムの犯罪に立ち向かっていく姿を描きます。さらに後にバットマン・ワールドのヴィラン(悪役)になる連中が、ちりばめられて登場します。
例えばウェイン夫妻殺しの容疑者の娘が、観葉植物をやたら育てていてポイズンと呼ばれていて、ポイズン・アイビーという女の悪役になることを示唆。映画「バットマン&ロビン:Mrフリーズの逆襲」でユマ・サーマンが演じていた、あのキャラです。
警察の鑑識課のスタッフが、やたら謎かけ好きでエドワード・ニグマという名前なのですが、これは後の"リドラー"。映画「バットマン・フォーエヴァー」でジム・キャリーが演じていた怪人。
さらに"ペンギン"と呼ばれるとブチきれるサイコな男コブルポット="ペンギン"です。映画「バットマン・リターンズ」でダニー・デビートが演じていた。
そして、キャットとあだ名される、ストリートで暮らす少女が出てくるのですが、彼女はキャット・ウーマンですね。このキャットが、このドラマのヒロインの一人であり、ウェイン夫妻殺しの目撃者である、という設定。
そういう意味でバットマン好きにはワクワクするようなドラマなのですが、こういう設定を知らなくても、普通に犯罪ドラマとして面白い。なによりもゴードンが、正義感であるがこの街がファルコーニに仕切られており、ある程度、こうした闇と妥協しないと、ゴッサムでは生きていけないと悟っているのです。そういう意味で、ゴードンもまた"汚れて"いる。
それでも、彼は戦います。なおこのドラマにはフィッシュ・ムーニーという、このドラマ・オリジナルの、ギャングの女幹部が登場しますが、演じているのはジェイダ・ピンケット=スミス、ウィル・スミスの奥さんですが、ウィル・スミスは、これまたDCコミック映画「スーサイド・スクワッド」でデッドショットというアンチ・ヒーローを演じます。夫婦そろってDCユニバース!(笑)
バットマン神話において、ゴッサム・シティというのは、ただの設定・舞台ではなく、もう一つの"主役"なのかもしれません。ティム・バートンが「バットマン」「バットマン・リターンズ」で描いたゴッサムは、たしかにこういう毒気を持った街ならジョーカーやキャット・ウーマン、ペンギンみたいなエキセントリックな怪人が生まれてもおかしくない的な
魔界感があったし、クリストファー・ノーラン「ダークナイト」3部作も、どの悪役たちもゴッサム・シティを「破滅させる」「混乱させる」「消滅させる」ということに執着していました。今回はバットマンではなく、ゴードンという"ガイド"を通じて、この危なすぎる街のツアーを楽しむわけです。
ぜひ、ゴッサムの街に足を踏み入れてください。
https://youtu.be/NbUUkbRkvRs
テキスト/杉山すぴ豊
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