7月17日、東京ドームで開催されたオールスターゲーム第1戦は、セリーグが8-6でパリーグに逆転勝利したが、ジャイアンツのホーム・スタジアムでプロ19年目初出場の走塁スペシャリスト、鈴木尚広が躍動。代走で二盗、横浜・梶谷隆幸の二塁打でホームを踏むなど絶妙な走塁を見せるなど見せ場を作ったが、そんな鈴木のストイックなプレー姿勢が今、脚光を浴びている。
18日に放映された「Going! Sports&News」で特集された「盗塁成功100%」を誇る、37歳・鈴木尚広の練習や試合への臨み方は「毎試合七時間前から入念に準備する」「身体を常にあたためておくために夏もホットコーヒー、氷や冷えたものは取らない」「試合後に身体の力を抜いた状態からすぐにスタートできるような体に仕上げる独自のトレーニングを行う」など、一瞬で試合を変える「代走」という仕事へかける気迫で溢れかえっていた。
過去の鈴木を扱ったドキュメンタリーでも、その徹底かつ周到な試合前の姿勢については紹介されて来た。午後14時スタートの試合の日は午前7時に球場一番乗り。8時ストレッチ、9時バランスボールスクワットや筋トレ、柔軟性、体幹、10時チームの全体練習とみちっちりと準備した上で、試合中も代走で呼ばれるまでは軽くランニングなどで体を動かし続ける。
体作りだけではなく戦術面も左投手と右投手でのリード距離の違い、投手ごとの癖を理解した上でのリード距離などの分析、試合オフも緊迫した場面でパフォーマンスを発揮するためのリラックスするためのトレーナーを起用した特別なトレーニング・メニューをこなすなど現在進行形で進化し続ける姿勢は真のプロフェッショナルである。
元々5年間レギュラーなし代走というポジションに反目する時期もあったという鈴木だが、30歳を越えた時点で「役に立つ選手に」と代走に開眼。そんな鈴木が紆余曲折をへて非レギュラー選手としては異例の抜擢となった今回のオールスター。今晩も鈴木の走塁に大注目である。
| Email this | Comments