日本で最も患者数が多いことでも有名な地方病院の雄、倉敷中央病院が実施した研修医のための実技試験のトライアウトがハードすぎると、医療業界を越えて各地で話題になっている。
その内容は、我々のような一日25時間の労働、無理を無理じゃなくするのが仕事のハードワーカーズも衝撃を受けるほどのものだ。
■5mm平方の折り紙を用いて極小の折り鶴を何羽つくれるかに挑戦
■13の部分に分けた約35mm前後のタマムシを、もとの形に組み立て直せるかに挑戦
■約5mm程度のひと粒の米の上に極小の刺身を載せた寿司を何貫つくれるかに挑戦
以上をそれぞれ15分以内に行うという、出川じゃなくとも「無理だよ無理だよー!!」と叫びたくなるほどの無茶ぶりなのだ。一体なぜ、倉敷中央病院はこんなハードな取り組みを行ったのか。そのわけが深すぎる。
研修医の採用試験は基本的には面接と筆記試験のみで行われる。そんな医療業界の現状に対して、一石を投じたいという思いがあったようだ。単に手先の器用さを測るのではなく、学生たちの、医療の現場という命を預かる状況での集中力や判断力、極限状況でも諦めない精神力をみたかったというのだ。
これを受けて、実際にトライアウトに参加した医者の卵たちは・・・
「ものすごく緊張したが、実際に医療の現場では、もっと緊張するミスが許されない状況になるので、良い体験ができた」
と、圧倒的にポジティブな感想を答えてくれるから日本の医療業界の未来は明るい!!(断言)
今回の実技試験トライアウトを企画した倉敷中央病院 救命救急センター長兼教育研修部部長 福岡医師は次のように語っている。
「筆記試験や面接では測れない、重要な何かを測りたいと思って実施することにしたが、狙いどおり、意欲的でチャレンジングな若者たちと出会うことができた。結果的には、自分を育てられるような医師、人間といっしょに働いていきたい。実験的な取り組みだが、やってよかったと思う」
"自分を育てられる人間"・・・日々のハードワークのなかで、まさに自分自身のPDCAを回していける人間のみが、生き残るのはどの業界でも同じだろう。倉敷中央病院、過労で倒れた際には是非とも搬送されたい病院、圧倒的1位である!!(記者の私見)
■参照リンク
http://www.kchnet.or.jp/recruiting/
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