ドウェイン・ジョンソン主演のアクションディザスター大作『カリフォルニア・ダウン』(2015年9月12日公開)のオープニング興収概算は5,320万ドルを記録した。自身最高のオープニング興収を記録したロック様=ドウェイン・ジョンソンは、いかにして21世紀を代表する映画スターになったのだろうか?
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ドウェインがこれまでに出演してきたファミリー映画『ゲーム・プラン』(2007年)、そして犯罪スリラー映画『ファースター 怒りの銃弾』(2010年)や『オーバードライヴ』(2013年)は適度にヒットしたが、アクション・アドベンチャー映画『ヘラクレス』(2014年)が大ヒットを記録。また、人気シリーズ映画にも脇役として出演し、大きな成功を収めてきた。
彼が出演することで世界興行収入は大幅に伸び、『G.I.ジョー バック2リベンジ』(2013年)は前作より約7,500万ドル増、『センター・オブ・ジ・アース2 神秘の島』(2012年)は約1億ドル増、『ワイルド・スピード MEGA MAX』(2011年)は前作の約2倍増の成績を記録したという。これは本人も自覚しているようで、人気コメディ番組でホストを務めた際には「俺はシリーズ映画のバイアグラさ~♪」と歌っていたほどだ。
さらに、2015年公開の『ワイルド・スピード SKY MISSION』は世界興行収入第4位の大ヒット作に。まもなく彼が主演を務める最新作『カリフォルニア・ダウン』が日本公開されるが、すでに世界興行収入4億ドルを突破し、2015年のメガヒット映画として注目が集まっている。
"映画スター"の定義は難しいが、あえて例えるならば、俳優の名前だけで高い興行収入を見込め、自身のキャリアを代表するシリーズ映画への出演があり、圧倒的なカリスマ性や驚異的な美しさを備え、オスカー受賞経験のある俳優...といったイメージだろうか。
ドウェイン・ジョンソンはカリスマ性と肉体美こそ優れているものの、いわゆるベタな映画スターではない。しかし、いまやハリウッド映画はシリーズ作品と視覚効果で溢れ、映画をヒットさせるためには特定な俳優の起用が必要ではなくなってきている。最新作『カリフォルニア・ダウン』のプロモーションにおいても、彼自身が映画スターとしてアピールするより、巨大地震の発生という圧倒的な光景のほうが強調されている。そんな中で、ドウェインは「21世紀を代表する映画スター」としてユニークな地位を築いているのだ。
彼は、その巨体こそが特殊効果となり、好感度の高い"男の中の男"というイメージを確立。Facebookで4,900万人、Twitterで870万人のフォロワーを抱えている事実からも、その人気ぶりは明らかだろう。そして80年代の筋肉スターと違い、演じる役に埋もれるわけでもなく、大先輩アーノルド・シュワルツェネッガーやシルヴェスター・スタローンよりも"映画そのもの"を見せることができる、適度なスター性を備えている。ドウェインは従来のイメージの"映画スター"ではないかもしれないが、彼自身がその意味を再定義しているのだ。
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【参照リンク】
・映画『カリフォルニア・ダウン』
・How The Rock Became A 21st Century Movie Star
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