生き残りが激しいハリウッドにおいて、子役でデビューを遂げ、輝きもそのままに大人になってもスター街道を進む俳優はそう多くはない。たとえば子役で鮮烈な印象を与えた『ホーム・アローン』のマコーレー・カルキンや、『ターミネーター2』エドワード・ファーロングなどは、名声とドラッグに溺れ、もはやゴシップ誌の常連になってしまうなど、残念な結果になってしまった俳優もいる。
そんな中、ハリウッドでも今最も注目が集まる天才子役がいる。それが、ギャレット・ウェアリング君だ。現在13歳の彼は、9月11日より日本公開予定の映画、『ボーイ・ソプラノ ただひとつの歌声』で主演を務めている。唯一の肉親である母親が他界し孤独になった少年が、エリート合唱団のなかで周囲に揉まれ成長していく姿を瑞々しく演じており、大御所俳優ダスティ・ホフマン相手に見事な演技を披露。撮影時は11歳で、しかもこれが長編初主演というから驚きだ。
そして、先日来日したギャレット君、映画よりも随分成長し、既に立派なイケメンになっている!!
出来ればこのまま無事に成長し、前述のマコーレー・カルキンや、エドワード・ファーロングのように、ハリウッドの欲に負けず育っていってほしいところ。しかし、その"欲"に打ち勝ち、かつて天才子役として名を馳せ、その後ハリウッドで見事成功を収めた俳優たちもいるのだ。ここでは、その代表的な成功例を紹介しよう。
まず一人目は『ダークナイト』三部作に出演するクリスチャン・ベール。弱冠13歳でスティーヴン・スピルバーグの『太陽の帝国』(87) に出演、なんとオーディション参加者4000人の中から選ばれている。今では、『ダークナイト』のほか『アメリカン・ハッスル』(13)、『エクソダス:神と王』(14)など多くの巨匠監督から信頼される俳優のひとりだ。
https://youtu.be/i_WiDVA1kLY
続いて『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』(89)で、ビデオゲームで遊ぶ少年を演じてデビューしたのは、イライジャ・ウッド。90年の『わが心のボルチモア』で初主演を飾り、92年のマコーレ・カルキン主演の『危険な遊び』にも出演を果たした。いくつになっても童顔だが、その変わらぬ少年らしい風貌も手伝い、2001年より公開した世界的大ヒット『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズで主演を飾り、見事大成功をおさめている。
https://youtu.be/-JNVtorI3vw
もちろん、レオ様こと、レオナルド・ディカプリオも子役出身で大成した俳優のひとり。『ギルバート・グレイプ』(93)でジョニー・デップの弟を演じ、その見事なまでの演技力にアカデミー助演男優賞にノミネートされた。その後も数々の大作で主演を務め、『タイタニック』では世界中に「レオ様」旋風が巻き起こるまでの大スターへと成長。その後は、マーティン・スコセッシはじめ多くの巨匠たちとタッグを組み、チャレンジ的な作品にも多く出演、映画ファンからも信頼される俳優のひとりである。
https://youtu.be/wpSGFets1oM
そして、2000年代に入ると『ハリー・ポッター』シリーズが開始。その中でも頭ひとつ抜きん出たのが『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』でセドリック・ディゴリー役を演じたロバート・パティンソンだ。ホグワーツの優等生だった彼も、『トワイライト』シリーズの世界的大ヒットにより、全米のセックスシンボルとまで言われるまでに成長。妖艶な雰囲気から若干アブノーマルなキャラクターが多い気もするが、ハリウッドで成功をおさめた俳優であることに間違いないだろう。
https://youtu.be/edLB6YWZ-R4
今回の演技で既に高い注目が集まっているギャレット君。その名演ぶりは、「ポスト・ディカプリオ」を呼ばれてもおかしくないほど。ダスティ・ホフマンもお墨付きの天才子役、その名を覚えておいて損はないだろう。
『ボーイ・ソプラノ ただひとつの歌声』は、9月11日(金)よりTOHOシネマズシャンテほか全国順次公開
https://youtu.be/kL9RSuV0F0A
(C)2014 BOYCHOIR MOVIE, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
■参照リンク
『ボーイ・ソプラノ ただひとつの歌声』公式サイト
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