フォルクスワーゲン(VW)のクリーンディーゼル・エンジンの不正発覚で、日本円にして2兆円を超える制裁金が課せられる直前に提携を解消し、危機を回避したと話題になったスズキだが、懸念されていた所有するワーゲン株についても、すでに売却済み、純益を出していたことが明らかになり「スズキ、神すぎる」とネット上では大きな反響を呼んでいる。
スズキ株式会社のプレスリリースによると、ワーゲン株439万7000株を、グループのポルシェ・オート・モービル・ホールディングSEに売却、ドイツ時間9月25日に契約締結、受渡は9月30日予定。下落するVW株を不正発覚後に売却していれば損失が出るところであったが、まさにギリギリセーフのタイミングに滑り込んだスズキ。「ワーゲン株で痛手どころかポルシェに売りつけて純益360億円計上かよ。握ってたんだろうけど神すぎんだろ」「鈴木会長、VWの株売却益出てしかも2倍になったんだ、すごいな」「鈴木修の経営感覚と運の強さは神がかり的だな」などの声が相次いでいる。
巷では「神回避」という表現もなされているが、厳密にはVW社との提携解消で2200億もの損失を出し、スズキのダメージは決して小さくない。むしろトータルでは大損をしたのが事実ではあるが、ブランド価値や、今後の欧米での損害賠償を考えると、このタイミングでのVWグループ離脱はスズキにとっては間一髪の危機回避だったのは確かなようである。
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