ファンタジー超大作『PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~』来日連続インタビュー、"黒ひげ"ヒュー・ジャックマン、"美少年" リーヴァイ・ミラー君に続くオオトリは、もちろんジョー・ライト監督! 「ピーターパンがいまの僕のスーパーヒーローだよ!」と目をキラキラとして語るライト監督は、この映画に極めてパーソナルな想いを込めたそうだ。そして映画作家としての心情には、人形使いだった父親の影響があるとも。これを読めば、映画館に行く前にコンタクトレンズが外れることでしょう!


――この映画、うっかりディズニーだと思っていたんですけど、ワーナーだったんですよね。しかもライト監督、ヒュー様のコラボで、刺激的な内容になっていましたが、もしもディズニーだったら、こうはならなかったですよね???
 
それに答えるのはちょっと・・・"外交上"なあ(笑)。まあ、僕の両親は、人形使いでね。父は、人形劇は芸術という考えの元でやっていて、日本の能や歌舞伎などに傾倒していた部分もあった。イギリスでは一般的に人形劇は子どもの娯楽という認識だったので、彼はできるだけ詩的な深いストーリーを上演していたよ。オリバー・ゴールドスミスやオスカー・ワイルドとか、社会と上手くやっていけない作家たちのモノを使ってね(笑)。要はだね、完全なるディズニーとは、まったく違うものだ。父は真実を子どもたちに伝える主義だったので、僕も踏襲しているということだ。

――クリストファー・ノーランがDCコミックスをダークに映画化したように、監督にも"もろもろ"ダークな作品を撮ってみてほしいです。
 
ピーターパンがいまの僕のスーパーヒーローだよ! 昨日の夜日本に着いたばっかりだから時差ボケかな(笑)。


――さて、過去の監督作品と比べると、新たなチャレンジをしていますよね???
 
確かにそうだ。この映画は、僕にとっては新しい挑戦だったよ。一番重要視したことはストーリーで、そこに個人的な観点をどれだけ持てるかが大事だと思っていた。今回は特にスケールが大きく、第一今まで空に巨大な船を飛ばした経験はなかったからね(笑)。だから実験をしてみたいとは思っていた。また、原作は奇妙な雰囲気を持っていたので、かなりディズニーとはかけ離れている気はしたよ(笑)。

――なるほど。そのパーソナルな要素とは???
 
実は脚本を見た時、奇妙な経験に陥った。12歳の自分に戻ったような気がして、12歳の僕と僕の息子が、ピーターパンというキャラクターにピタッと重なった。まるで僕自身がピーターパンになったような感覚だね。それに僕は子どもの頃は難読症で字が読めなかったけれど、ピーターパンもそうだろう? また、ちょうど息子も悪夢に悩まされていた時期で、少年は勇気と想像力と信念を持てば、そういう恐怖を乗り越えていくことができるということを息子に証明したかったわけだ。

――個人的なテーマを盛り込み、それでいてファンタジー超大作にもなっていますね!
 
僕のこの映画での目標は――もちろんアクション・アドベンチャーであって、スケールが大きく、このジャンルで期待されていることもわかってはいた。でも、その中に極めてパーソナルな要素を入れたかった。それがチャレンジであったけれど、僕としては達成できたと思っているよ。一般的に小規模な作品はともかく、こういう大規模な作品では私的な要素が排除されると言うけれども、その両方が今回、同居できたと思っているよ。


映画『PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~』は、大ヒット上映中!

https://youtu.be/5w7gyi4IKjE


■参照リンク
『PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~』公式サイト
wwws.warnerbros.co.jp/pan/

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