第二回:前代未聞!ギャングに憧れたFBI捜査官による米史上最悪の汚職事件とは!?
AOL Newsでは、『ブラック・スキャンダル』の首謀者"バルジャー"特別捜査班を編成、"アメリカ史上最大の汚職事件"を描いた本作を9週にわたって検証していく。
(第一回はコチラ:全員ワル!FBIも恐れたバルジャー率いる地獄のギャング集団「ウィンターヒル"ギャング」)
第二回は、幼なじみのギャングと「秘密の協定」を交わしたFBI特別捜査官ジョン・コノリーに迫る。実はこの男、幼い頃からギャングに憧れて育った変わり種。正義の名の下にコノリーが考えた秘策とは...!?
1975年、ボストン南部。サウシーと呼ばれるその地域では、闇社会を牛耳るイタリアン・マフィアのアンジュロ・ファミリーと、アイルランド系のバルジャー率いるウィンターヒル・ギャングが激しい抗争を繰り広げていた。その頃、FBI特別捜査官ジョン・コノリー(ジョエル・エドガートン)が、ニューヨークからボストン支局に配属される。
サウシーで育ったコノリーは、同じアイルランド系のバルジャー兄弟とは幼なじみ。政治家として名声を得ているビリー(ベネディクト・カンバーバッチ)とは親友同士。ガキの頃、いじめっ子から助けてもらって以来、兄のバルジャー(ジョニー・デップ)に傾倒し、尊敬の念すら抱いていたというから驚かされる。
地元に帰ったコノリーは、愛する妻に正義のために働くと約束する。
その頃、連邦捜査局=FBI=では、フーバー長官指揮の下、闇犯罪で台頭するイタリアン・マフィアへの対策を強化していた。そこでコノリーは一計を案じる。イタリア系マフィアのアジトや悪事を暴くために、対立するギャングから情報を得れば良いのだ、と。
早速、親友のビリーに会ったコノリーは、「聞け、ビリー。お前の兄貴はとても危険な状態だ。誰だって"友達"が必要なんだ。ジミーでもお前でも、協力あっての成功だろ、上院議員!」と、FBIと政治家、そしてギャングは互いに助け合えるはずだと、兄との面会を頼みこむ。
「兄は兄、ビリーが何をしようと私に関係ない」と突き放すビリーだったが、コノリーがボストンに戻ったことを、兄にこっそりと伝えるのだった。
そしてある夜、FBIボストン支局に「ジミー(バルジャーの愛称)だ」と本人から電話が入る。
コノリーの前に現れたギャングは、「2分だけだ」と素っ気ない。
正義のため、そして出世を目論むコノリーは、「互いに利用し、助け合うんだ。あんたもマフィアが邪魔だろう?」と、バルジャーがFBIの密告者になれば、彼らの犯罪に目をつぶることを約束する。
面会から数日後、コノリーを呼び出したバルジャーは、「密告者は許さねぇ。俺とクソFBIが協定だと?」とまくし立てる。「密告じゃない、協定だ。あんたと俺、サウシーの仲間として互いに助け合うんだ」と説得するコノリーに、「いいか良く聞け。一度しか言わない。これはタレ込みでも密告でもない、ビジネスだ」と、ビジネス協定としてこの申し出を受け入れる。
バルジャーは徹底して「密告」という言葉を嫌った。彼のギャングとしてのポリシーは、ジョニー・デップ渾身の演技で披露されているから、お楽しみに。
そしてもうひとつ、このページの最初にご紹介したバルジャーとコノリーの写真に注目してもらいたい。2人のサングラスは実はそっくり。それもそのはず、コノリーがバルジャーに憧れて手に入れた証なのだ。
1975年のある夜、ボストンで交わされた二人だけの「秘密の協定」は、FBIの保護があればやりたい放題だと確信したバルジャーと、その犯罪を野放しにしたFBI特別捜査官コノリーによって、アメリカ犯罪史上空前の汚職事件へと発展していく。
次回の特捜班レポートは、ベネディクト・カンバーバッチが演じる、政治家となった弟ビリー・バルジャーと母親にフォーカスする。ぜひご期待を。
ジョニー・デップが実在するギャング、ジェームズ・"ホワイティ"・バルジャーを演じ、ジョエル・エドガートン、ベネディクト・カンバーバッチと 三つ巴の演技バトルを披露する、実話を基にした『ブラック・スキャンダル』が、2016年1月30日(土)から全国ロードショーとなる。
■公式サイト:www.black-scandal.jp
■ハッシュタグ:#ブラックスキャンダル
https://youtu.be/jaHqN1eBs-M
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