「猫のための音楽」を製作する音楽家の男性が、約20万ドル以上もの資金を集めて話題になっている。
https://youtu.be/Z1VyfsG5SIQ
アメリカ出身のデイヴィッド・テイエさんは、「動物のための音楽」を製作している音楽家だ。2009年に特定の動物のための音楽を開発した際に、米<ニューヨーク・タイムズ>紙によって「今年一番のアイデア」と報じられて以来、動物のための音楽を製作することをライフワークとしている。
今後も、なるべく多くの動物のために美しくて心地よい音楽を製作していきたいと考えているというテイエさん。彼自身は猫アレルギーだそうだが、まずペットとして人気の高い"猫"のために音楽アルバムを製作することに決めた。
彼が動物のための音楽を作曲し始めたのは、すでに国立交響楽団のチェロ奏者として成功していた2003年だった。「母親の胎内で聞いていた音は、感情の核に働きかける」という音楽の法則にもとづき、「母親の安静時脈拍数と同じペースで、その動物の声と似たような声域で推移する音楽を作れば、動物がリラックスできるはずだ」と考えた。
例えば、猿の声は高音で、脈拍数も速いので、猿は高音で速い音調を好むそう。猿のための音楽を製作し、「ワタボウシタマリン」という猿の群れで実験したところ、落ち着いた音楽を聴いたときにはリラックスし、ダンスミュージックを聴いたときには跳び回っていたそうだ。
2008年、彼が製作した猫のための交響曲「Rusty's Ballad」「Cozmo's Air」の2曲を使用して実験したところ、77%の猫がポジティブな反応を示した。タフツ大学の獣医学部で動物行動学を専門とするニック・ドッドマン氏によると「私の知る限り、この研究結果によって、猫が音楽に反応することが初めて判明した。適切にデザインされた音楽には、猫は反応を示すようだ」と語っている。テイエさんは同年、チェコ共和国プラハに旅行をして国立図書館を訪れたときに、さらなるアイデアを思いついた。猫の声に近い音を実際の楽器やラップトップで作り出し、その音を使って作曲するのだ。猫がゴロゴロと喉を鳴らす音なども研究し、音楽に取り入れているそうだ。
彼は最初のフルアルバム『Music for Cats(猫のための音楽)』を製作するために、クラウドファンディングサービス<Kickstarter>を通じて20万ドル(約2,462万円)以上の資金を集めた。こうして「猫のための音楽」が完成し、猫にも飼い主である人間にも楽しめる音楽となっているそうだ。猫にしてみれば、脳に刺激が加わって「何だかわからないけど、音楽が身体に入ってくる。気持ちいいニャー」といった感じだろうか...?
■参照リンク
This Man Has Raised $220,000 to Make Music for Cats
https://www.kickstarter.com
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