ホームレスの男性が書いた本がベストセラーになったというニュースが話題だ。
https://www.youtube.com/watch?v=9pGulnEehms
フランス・パリで30年近くもホームレスを続けてきたJean-Marie Rougholさん(47)が、自身の経験したホームレス生活を綴った本『Je tape la manche: Une vie dans la rue (My Life as a Panhandler: A Life on the Streets)』(訳:『物乞いとしての人生:路上での生活』)を発売したところ、なんと5万部近い売り上げを記録するベストセラーになった。
幼いころに母親に捨てられたJean-Marieさんは、アルコール依存症の父親に育てられ、20代前半で職を失って以来ずっとホームレスを続けてきた。2年前に公園のベンチなどで本の執筆を始め、ノートに書き綴ってきたという。
長年の友人である元内務大臣Jean-Louis Debré氏も、彼に本を書くように薦めた1人であり、ノートに書かれた文章をパソコンで入力しなおし、本の執筆や編集なども手伝ったそうだ(Jean-Louis氏がシャンゼリゼ通りで買い物するために駐車した自転車をJean-Marieさんが見張っておくと申し出たことで、2人は出会ったらしい)。
同著には、幼少期や青年期のカオスな思い出、道路や公園での生活、他のホームレスたちとの友情や縄張り争いなどが描かれている。この本が出版されることで、人々のホームレスに対する考えが変わるきっかけになれば...という思いがあるようだ。
本を大ヒットさせ、有名人となったJean-Marieさん。いまや世界中のテレビや新聞から取材が殺到しており、スマートフォンを使いこなしながらSNSのフォロワー管理もしているそうだ。
しかし、なにより生き別れた兄弟がテレビを見ていて彼がホームレスとなっていることを知り、再会できたことが最大の収穫だろう。自分に会いたがってくれる姪や甥もでき、今まで独りぼっちだった生活が一変したという。
相変わらずホームレス生活は続いているようだが、彼は「10ヶ月以内に印税が入り始める。そしたら自分の部屋を借りたいし、パソコンも購入する。そうすれば、本を書き続けられるから」と<AFP通信>に対して語っている。どん底から見事に這い上がった、まさに夢物語のようなサクセス・ストーリーだ。
【参照リンク】
http://www.odditycentral.com/
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