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【角満寄稿】『モンスターハンタークロス』発売直前企画! 根掘り葉掘りインタビュー!
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【角満寄稿】『モンスターハンタークロス』発売直前企画! 根掘り葉掘りインタビュー!

2015-11-24 20:15

     いよいよ!!! あああ、あと数日で『モンスターハンタークロス』の発売日ッッッ!!!(11月24日現在) 嗚呼ッでも!! その数日が待てない!!! 待ちきれない!!! 待ちきれないから『モンハンクロス』を作った人に会って話を聞きたいよッ!!!!

     ……ということでこんにちは。大塚角満です。えー、僕がナニモノなのかと言うと、『モンスターハンター』シリーズのプレイ日記“逆鱗日和”の著者として、このシリーズの黎明期からともに歩んできたモノ書きであります。そんな僕がおとなしく発売日まで待てるわけもなく、11月9日に開催された『モンハンクロス』の完成披露会を急襲!! プロデューサーの小嶋慎太郎さん、ディレクターの一瀬泰範さんを捕獲して、このゲームのありとあらゆること尋ねてきてしまったのです!!

     途中、フザケたやり取りも多々ありますが、おふたりの人間味あふれる受け答えともども、楽しんでいただければ幸いです!! 中には……ちょっとしたスクープもあるかも!!?

     どうぞお楽しみください~!!

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    ▲右が小嶋慎太郎プロデューサーで、左が一瀬泰範ディレクター。


    ●オープニング映像のヒミツ

    一瀬 今日は小嶋が好きなだけしゃべる言うてるんで、何でも聞いてやってください。
    大塚 ホントですか?? 遠慮せず、根掘り葉掘り聞きますよ。
    一瀬 何が聞きたいですか? “二つ名持ちモンスター”の数とかですか?
    大塚 いきなりそこを教えてくれるんですか!?
    小嶋 なんだったら、ストーリーの最後に出てくるモンスターの詳細とかも……。
    大塚 そ、それも!!?
    小嶋 いや、やめときましょうか。
    大塚 …………。
    一瀬 で、今日はどうしたんですか? 大塚さん。
    大塚 もうこのノリ、久しぶりでうれしいわ(苦笑)。とくに一瀬さんとは、こうやって会うのも数年ぶりとかですもんね。
    一瀬 え、そんなことないですよ。だっていつも、大塚さんのブログは読んでいますし。
    大塚 そういう話じゃなく!!(苦笑) 『モンスターハンターポータブル 3rd』以来でしょ? ウチらがこうして向き合うの。
    小嶋 それは仕方ないですねえ。だって一瀬は『3rd』が発売されて以降は、カリフォルニアでワイン作っていたんですから(真顔)。
    一瀬 そうなんです。ナパ・バレーでブドウを踏んでいましたねぇ(真顔)。
    ※ジョーダンですヨ。
    大塚
     もういいですよ!! そうじゃなくて、どうですか? 今日無事、完成披露会を終えられて。
    小嶋 とりあえず発売間近ということで、いまお見せできるものをこれでもかとブッ込んでみました! まだお客様の反応を見られていないのでなんともですけど、無事にオープニング映像を公開できたので、「ああ、もうすぐ発売なんだなぁ……」という実感は湧いてきました。
    大塚 うんうん。
    小嶋 正直、オープニング映像を流し終えたとき、「どやぁ!!!」って気持ちになりました(にっこり)。これまでのシリーズのオープニングって、どちらかと言うと世界観とか生態を前面に出したものが多かったじゃないですか? それを『モンハンクロス』では、“4大メインモンスター”を主軸に置いています。
    大塚 そうなんですよね! いままでとは明らかに違う雰囲気で、驚きました。
    小嶋 しかも、森丘、雪山、渓流というかつての象徴的なフィールドで、ライゼクス、ガムート、タマミツネが、これまでに登場したメインモンスターと対峙している……。その絵的なかっこよさはもとより、ハンターたちが狩技と狩猟スタイルを駆使して、ディノバルドに立ち向かうシーンも描いています。まさに“クロス”を現しているムービーに仕上がって、観てくれた人たちも喜んでくれたんじゃないかなーと思っています。
    大塚 シリーズのオープニング映像の中で、もっとも“狩り”に寄っていましたね。
    一瀬 さすがですねぇ。なかなかそこには気づかないですよ。
    大塚 ええ、そうなんです……って、みんな気づきますよ!!(笑)
    一瀬 今回のオープニング映像は、史上もっとも若いハンターにスポットを当てているんです。途中、ニャンターも登場するんですけど、じつはそのニャンターがもっとも年上……という設定で。
    大塚 おおおお!!
    一瀬 なのでディノバルドと出会ったときに、「やばい!! みんな逃げろ!!」ってことでニャンターは逃げるんですけど、若いハンターたちはその場に残ってしまう。
    大塚 ネコ的な(?)カンのよさで逃げたのかと思いました!
    一瀬 カンのよさもあるんですけど、若者たちよりも圧倒的にハンター歴が長いことから「あ、ヤバいのがきた……!」と悟り、「このメンバーじゃ力不足かもしれない!」と判断していったん退こうとしたんです。
    大塚 でも、若者たちは若さゆえに……。
    一瀬 はい。若いハンターならではの血気盛んさで、立ち向かおうとしてしまう……と。
    大塚 そんな設定が!!!
    一瀬 ちょっとした顔の表情とか仕草を追っていただくと、いろいろな発見があると思いますよ。
    大塚 ひとつわかったのは、オープニングに登場する女の子のハンターが、過去もっともかわいい!!! ってこと。
    小嶋 あはははは!!! さすが!! ショートカットの子ですね(笑)
    大塚 ですです(笑)。
    一瀬 じつは今回、ラノベ感を出そうと思っていたんですよ。
    大塚 ホントっすか!!?
    一瀬 いや、これはホント(笑)。最初、小嶋に、「女の子3名、男の子1名のパーティーにしたいんやけど」って言ったんです。『クロス』でゲーム内容の雰囲気が変わるし、それに合わせてオープニングの絵面も変えようかな、と思って。そしたら小嶋が「オトコじゃないとイヤ」って……。
    小嶋 いやちょっと待って。その、ヘンな誤解を生む言いかたやめて(苦笑)。
    一瀬 「アタシはオトコが好きだから男パーティーじゃなきゃヤダぁ」って暗にほのめかしているんだろうなと……。
    一同 爆笑
    一瀬 けっこう食い下がったんですけどね。それでも小嶋は譲らなかったので……。
    小嶋 (笑)。考えかたはおもしろいとは思ったんですけど、モンハン的にどうかしらって。
    大塚 ……それ、そういうやり取りがあったのは本当なんですか?
    一瀬 やり取りがあったことだけは本当です(笑)。
    小嶋 女の子を3名に……という提案は確かにありました(苦笑)。
    一瀬 最後に小嶋に言われたのが、「もうわかった! じゃあ、ニャンターは女の子でいいから!」。
    一同 爆笑
    小嶋 「そしたら半分は女の子だヨ」ってね(笑)。
    一瀬 「それじゃイメージ変更ができないので、別の路線でいままでとの差別化を図ろうかと……」と……。
    大塚 そこで折衝案じゃないですけど、女の子が主人公のポジションにいるわけですか。
    一瀬 そうですね。で、彼女をサポートする男の子のハンターとニャンター。ここ、いままではオトモアイルーのポジションでしたけど、『クロス』ではプレイヤーキャラとしてしっかりハンターたちをサポートできるので、そういう部分をオープニングで見せられたらなと。

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    ●15種類目の武器?

    大塚 いまの一連のやり取りもそうですけど、おふたりはもともと同い年、学校の同級生、そして同期入社なんですよね。
    小嶋 はい、そうですね。
    大塚 小嶋さんには以前、酒を飲みながら同じ質問をぶつけさせてもらいましたけど、あえてここでも。そんなふたりだからこそのやりやすさとか、逆にやりにくさみたいなものってあったんですか?
    小嶋 同期だから、という点では、特別な感情はなかったかなと思います。それ以上に一瀬は“『モンハンポータブル』シリーズを作り上げてきたディレクター”ですから。まあ、ヘンに気を遣うところがない……という点では、彼ならではなのかなぁとも思いますけどね。
    大塚 一瀬さんは?
    一瀬 僕もオープニング映像のところ以外はとくに……。
    大塚 こだわりますね(笑)。実際のところ、いかがでした?
    一瀬 小嶋が言ったことと、ほぼ同じですね。基本的に任せてくれるので、こちらが思い描くものを比較的自由に作れましたから。
    小嶋 オープニングと、ニャンター以外でね。
    大塚 ニャンターも?
    小嶋 『クロス』の立ち上げのころに、「あともうひとネタ、『クロス』の要素が欲しい」ってお願いしたんです。
    一瀬 コンセプトとして、4大メインモンスターとか狩猟スタイルについてはけっこう早く固まったんですけど、小嶋から「アイルーを操作できるのってどう?」って提案されたときに……。
    大塚 ……ときに?
    一瀬 ほかにもやらなきゃいけないことがいろいろあったので、いらんかな、と……(笑)。
    大塚 ええええ(笑)。
    小嶋 スケジュール的にも、いまから突っ込むのは難しいなぁ……ってことになって……。
    一瀬 2、3ヵ月寝かせました^^; というのも、今回はニャンターはなくてもイケるだろう、って思っていたのでね。
    大塚 はいはい。でもそれが一転、導入されたわけですよね?
    一瀬 ええ。ちょうどこのやり取りをしていたときに『モンスターハンター4』が発売されて、ハンターたちのいろいろな意見を見ることができたんです。するとその中にはやっぱり、アクションが苦手という意見があって。たとえば、「奥さんといっしょにやりたいんだけど、アクションに馴染んでくれなくてできません」みたいな。
    大塚 あるでしょうねー、それは。
    一瀬 昔からあったじゃないですか。初心者といっしょに狩りに行ったら隣のエリアで待たせておいて、剥ぎ取りにだけ来てもらう……って話。そういった部分も、作り手側が何かを仕掛けることで対応できないかなぁ……って思ったんです。
    大塚 おお……。
    一瀬 アイルーとかを使って、システム的に補填できればいいんかな……と考えたときに、「……そういえばずっと前に小嶋が、オトモアイルーを操作したいとか言ってたっけな」って思い出しまして。
    大塚 おおおお!
    一瀬 これ、ガッツリと作ったらだいぶ金と時間がかかるけど……小嶋が言ってたんだからいっか!! と(笑)。
    大塚 あははは! なるほど!
    一瀬 で、小嶋に、「そういえば例のアイルーの件、入れようと思って」と話しました。
    小嶋 「おお!! よかった!!」って僕は喜びましたけど、2、3ヵ月もほったらかしだったとは知りませんでした(笑)。
    一瀬 最終的にオマケ程度ではなく、がっつりと盛り込むことになりましたけどね。
    小嶋 「やるからにはしっかりやろう!」という一瀬のスタイルって、「ユーザーにキチンと遊んでもらおう」って想いに根ざしているんです。それが、痒いところに手が届く仕様とか、いいところを伸ばす……という部分につながっているので、今回もガッツリと作り込んでもらいました。
    一瀬 オマケで入れる感じでいいか……って一瞬だけ過ぎったんです。でも、たとえばストーリーをひと通り終えたあとに「アイルーが操作できるようになります!」って言われても、果たしてどうなのかなと。「だったら最初からガッツリ触らせてよ!!」って、僕が思うほうなのでね。そうなるくらいだったら、ソフトを買ったその日に、4人で集まったその瞬間から、「俺ニャンターやるわ!!」、「じゃあ俺はハンターで!!」なんてやり取りが生まれるほうがいいですよね。これが、ニャンターを作ることになった最初のキッカケです。
    小嶋 いい感じにまとまりましたよね。テレビCMに出ていただいた松岡茉優さんもたいそうお気に入りで。それっぽく動いているだけで参加している気分になれるし、実際にかなりサポートができるので、アクションが苦手な人でも「狩りに来ている!!」って気分になれると思います。そういう意味では、“15種目の武器”っていうくらいの気持ちでいますよ。
    大塚 いっぽうでハンター側のアクションは、これまでの『モンハン』シリーズの中でもっとも派手で、激しいものになっていますよね。それは最初から、ひたすらアクションを掘り下げよう……というコンセプトだったんですか?
    一瀬 ……それについては、“本音バージョン”と“雑誌バージョン”の答えがあります。どっちがいいですか?
    大塚 え!? ……じゃあ、本音バージョンでお願いします。
    一瀬 え!? ……えー、本音バージョンは……やめておきます。
    大塚 ちょっと!!(笑) なんでですか!!
    一瀬 それについては、今度飲みの席で(笑)。
    小嶋 あははは! 発売後、数ヵ月経過したくらいでお話しましょうか(ニヤリ)。
    大塚 わかりました(苦笑)。じゃあ、載せられるほうでお願いします!
    一瀬 何かしらの変化がないと、ユーザーの中で凝り固まっている遊びのスタイルに刺激を与えられないなと思っていました。『モンハン』と言えばモンスターとやり取りする部分がいちばんのキモなので、そこに変化を入れなければ何も変わらないでしょう。
    大塚 でもだからこそ、デリケートな部分ですよね。
    一瀬 そうなんです。どこまで変えたら「変わった」と言われるのか、逆に変えすぎたら「こんなのモンハンじゃない」って言われてしまうのか……。そこのバランスというか、落としどころの見極めがいちばんの課題でした。最終的に、いいところに落とし込めたんじゃないかと思っていますけど。
    大塚 うんうん。
    一瀬 あと、昔の『モンハン』って、「この武器で狩れなかったら武器種を変えて……」っていうパターンが多かったと思うんです。それが、ユーザーの裾野が広がってくれたおかげで、おのおのの“狩りのスタイル”が変わっていったじゃないですか。たとえば、「俺はハンマーの専門家だからこれしか触らない」とか。「遠距離武器にこだわる」とか。『クロス』を作るにあたり小嶋や良三さん(辻本良三プロデューサー)から、「お祭り感を出してほしい」と言われていたので、「だったら武器種それぞれで遊びを深めて、個性を引き立てるアクションを作りたいな」と思いました。それが、“武器の中で遊びを派生させる”という“狩猟スタイル”につながるんです。
    大塚 新しい武器種をひとつ入れるよりも、たいへんだったんじゃないですか?
    一瀬 そうですね(笑)。単純に4倍になりますから。
    大塚 ですよねー!
    一瀬 しかも小嶋が言った通り、ニャンターが15番目の武器種みたいなものでしたし。
    一同 爆笑
    一瀬 でもニャンターについては、武器みたいなものですけど、違った遊び心地を持たせることができたのでよかったですね。上級者だったらチャレンジャブルなこともできるし、アクションが苦手な人も臆せずにサポートとか、新しい試みができます。これは『クロス』だからこそできたチャレンジですね。
    大塚 ニャンターが加わったことで、お祭り感もグッと増しましたね。
    小嶋 そうですねー。つぎはプーギーあたりが参戦ですかねー。
    一瀬 ……へ?(固まる)
    大塚 あははは!!
    一瀬 ……これ、今度は5年くらい寝かせますよ。
    小嶋 えええええ!? 長いなあ!!(笑)


    ●「おかえり!!」

    大塚 これだけのボリュームなので、かなりの制作期間なんだろうなって思っていたんですけど、実際のところどうですか?
    小嶋 2年……ちょいくらいか。
    大塚 その間、本当に一瀬さんとお会いすることがなかったので、半ば本気でカリフォルニアでブドウを踏んでるのかと思っていました。
    一瀬 ええ、そうですよ(真顔)。
    ※しつこいけど、ジョーダンですヨ!
    大塚 なんで真顔で言うんですか(苦笑)。でも『クロス』はモンスターにしてもフィールドにしても、出し惜しみしてないですねー。
    小嶋 新たに公開したPVでゴア・マガラもセルレギオスも出しましたので、いわゆるパッケージモンスター(その作品の象徴となるモンスター)は勢ぞろいですね。……あ、『モンハンG』以外で、ですけど。
    大塚 『モンハンG』は、リオレウス亜種でしたよね。
    小嶋 そこは気づかないフリをしてください(苦笑)。
    一瀬 いや、小嶋が知らないだけでリオレウス亜種は…………入っていません。
    一同 爆笑
    大塚 過去最大ボリュームなんじゃないですか?
    小嶋 いや、そんなことないですよ。『4』より多く、『4G』より少なく……ってところでしょうか。
    大塚 あ、そうなんですか!!
    小嶋 ただ、ボリュームはスゴいです! “G”でもないのにモンスターの種類はべらぼうに多いし、フィールドに関しては……歴代1位だよね?(と一瀬さんを見る)
    一瀬 うん、フィールドに関しては……入れすぎた(汗)。
    一同 爆笑
    大塚 心の声が漏れてますよ!
    小嶋 それくらい、多いです(笑)。
    一瀬 村を4つ入れようと思うと、それに紐付く要素はどれも入れたくなりますし、過去のメインモンスターが一堂に会したことがなかったので、これも実現したかった。そうするとおのずと、彼らを活かすためにフィールドも増えた、と……。
    大塚 いろいろと、くっついてくるわけですね。
    一瀬 そうなんです。
    大塚 しかも過去のフィールドを導入しようと思ったら、新たに段差を作ったりとか、設計し直さないといけませんしね。たとえば、PVで森丘の映像が出てきましたけど、エリア4の小高い丘が、上ったり飛び降りたりできるような足場に変わっていましたもんね。
    一瀬 そうですそうです。いろいろと、いまの仕様に合わせて作り直してあります。
    大塚 そのシーンを見て思いましたけど、森丘とか孤島で遊んでいた人たちが「懐かしい!」って思って、狩魂を刺激されるといいですよね。
    一瀬 うんうん。
    小嶋 そうですね。そうなってくれたらいいな……と思って、しっかりと土台は作ったつもりです。
    一瀬 作っている自分たちも、森丘に入った瞬間に流れるBGMを聴いて「めっちゃ懐かしい!!」って思いましたからね。それと同じ気持ちで、プレイしてもらえるんじゃないかなと思っています。
    小嶋 ハンターそれぞれに、『モンハン』に入ってきたタイミングってあるじゃないですか? 『クロス』では最初、共通の“ベルナ村”で始まりますけど、ゲームを進めていくうちにほかの村に行けるようになるわけです。するとハンターごとに、ポッケ村とかココット村で「あ、ここが最初の『モンハン』だった」って思い出すと思うんです。きっとみんな、自分がもっとも寝落ちした曲って覚えていると思うから、懐かしい気持ちになれるんじゃないかな、って。
    大塚 同じような感じで、村に刺さっている伝説の剣を見たときはゾクゾクしました。
    小嶋 ですよね! 伝説の剣と、洞窟にある巨大な剣……。あと、足湯。
    大塚 ユクモ村ね。
    小嶋 ハンターに「おかえり!」って言う準備はできています。フィールドも、モンスターも、村も、ニャンターも、アクションも--。逆に、『4』くらいから入ってくれた人にとっては、あらゆる部分が目新しいでしょうし。
    大塚 いいですね、すごく。いまのお話を聞いて思い出しましたけど、『モンハン3(トライ)』の発売日に小嶋さんが、「大塚さんが村に入ったらきっと、“おかえり!”って声が聞こえると思いますよ」って言ってくれましたけど、今回はそれに輪をかけてノスタルジーを呼び起こされそうな気がしますね。
    小嶋 そうですね! 「ああ、ここだ>< ただいま!><」っていう気持ちが込み上げてくると思いますよ。

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    ●オンリーワンの狩りを!


    大塚 本日は体験版のことも発表されましたね。
    小嶋 ベースは、体験ツアーで遊んでもらったものです。それにプラスして一瀬が、「体験版を作るならプレイ時間を伸ばしたい」と言ってくれたので、時間を10分足して25分間の狩猟が楽しめます。『モンスターハンタークロス』はアクションが新規のものですし、狩猟スタイルも狩技もしっかりと理解してもらいたかったので、今回の仕様にしました。
    一瀬 新しい“古代林”のフィールドも、ドスマッカオのクエストでいけますから。じっくりと探索していただければな、と。体験ツアーでは、なかなかゆっくりとフィールドを散策できないですからね。
    大塚 いっしょにプレイしている人に怒られかねないですからね(笑)。
    小嶋 4大メインモンスターに関しては、製品版で楽しんでもらえれば! それ以外の部分、おもに狩技と狩猟スタイルですけど、映像だけだとどんなものかわからなくて、「実際のところどうなの?」って思っている人が多いと思うんです。そんな人はぜひとも体験版で触っていただき、しっかりと“モンハンらしく”作られていることを実感してもらえればなと思います。
    大塚 「複雑そう」って思っている人はとくに、体験版をプレイしてほしいですよねー。そうすると「おお、モンハンだ!」って思うはずなので。
    小嶋 単発の情報だけだと、なかなか伝わりにくいですからね。でもキチンと設計上は、流れで覚えられるようになっているので、プレイしていただけると腑に落ちると思います。
    一瀬 武器とスタイルをいろいろ試してもらえたらいいな、と。あと、ニャンターの触り心地のよさを体験していただきたいですね。
    大塚 それと、モンハンフェスタ!! 日程が発表されましたけど、それ以外のことで、何か教えてもらえることってありますか?
    小嶋 ソフトが発売されてから遠くならないうちに、クエストを発表します! あまり時間もないですから。
    大塚 おおお! 期待しております!!
    小嶋 ところでこのインタビューって、いつくらいに掲載ですか?
    大塚 んーと、いまのところ11月24日予定ですね。
    小嶋 ……てことは、“激おこ”はもう言っていいんだっけ?
    一瀬 ……げ、激おこプンプン丸?
    大塚 懐かしい(笑)。……てか、なんすかそれ!?
    一瀬 このタイミングじゃ、ギリギリ言っちゃダメなのかも(苦笑)。
    大塚 いつでも掲載日はズラしますよ!(キリッ)
    一瀬 インタビューを2回に分けて掲載してもらえればエエんかな。
    小嶋 ちょっとそこはあとで調整するとして、せっかくなので言っちゃいますと、“特殊な状態のモンスターが存在する”ってことです。
    大塚 え!!!
    一瀬 “獰猛化モンスター”と呼んでいます。どういうものかと言うと、獰猛になるんですけどね。
    大塚 ……いや文字通りそうなんでしょうけど、もっと具体的に教えてくださいよ!!
    一瀬 知りたいですか??
    大塚 当たり前でしょ!!! ここまで聞いておいて(苦笑)。
    一瀬 「モンスターに新しい仕組みを」と考えて入れたのが“獰猛化”のモンスターになります。基本的には大型のモンスターが持っている性質で、身体の特定の部位から、細胞が活性化したような特殊な黒いオーラ状のものが出てきます。これ、単純に堅い部位とかじゃなく、狩技に紐付いているんです。
    大塚 狩技に?
    一瀬 はい。ここを攻撃すると、狩技のゲージが溜まりやすいんです。逆にモンスター側も、獰猛化している部位での攻撃は強くなっています。これにより、激しい大技のやり合いのような展開が見られるシステムになりますね。
    大塚 肉を切らせて骨を断つ……って感じ?
    一瀬 そうですそうです! モンスターによっては弱点部位じゃないところに獰猛化のオーラが出たりするので、ダメージ効率を狙って弱点を狙うのか、それとも狩技のために獰猛化部分を狙うのか……というせめぎ合いが生まれるんです。
    大塚 へぇぇぇぇぇぇ!!!!
    一瀬 これまで通りに立ち回るのももちろんいいですが、より派手なアクションのやり取りを狙って獰猛化部位を狙うのもアリです。狩技をガンガン出すような、ひと味違う狩りが楽しめると思います。
    大塚 違うアプローチで狩りができるんですね!
    一瀬 そうですね!
    小嶋 そういった部分でも、遊びのバリエーションを増やすことができたかな、と。
    大塚 これまた、相当長く遊べそうですねえ。
    小嶋 クエスト数も多いしね。
    一瀬 メチャクチャありますよ!
    大塚 あと、“二つ名持ち”も! これは亜種とは違う位置づけなんですよね?
    一瀬 違いますね。二つ名持ちモンスターは、身体の形状に変化があったりする特殊個体……といった位置付けの強いモンスターとなります。通り名をつけられてしまうくらいの……。
    大塚 あの、昔いましたよね。片方の角が折れたディアブロス……。
    小嶋 お、さすが。“ 片角のマオウ”ですね。
    大塚 それそれ。これに近い存在で??
    一瀬 はい、わりとそのノリです。
    大塚 この二つ名持ち、いい意味で中二っぽい『クロス』のイメージとピッタリだと思いましたよ。
    小嶋 まさに!! 全力でそのへんは中二っぽい名前をつけていますよ!!
    大塚 か、数はどれくらいいるんですか!?
    一瀬 (質問をスルーして)大塚さんの二つ名は、なんですか?
    大塚 え!!? お、俺の二つ名は……“世界一のガンランサー(笑)”かな……って、俺のことはどうでもいいんですよ!!
    小嶋 それ以外では??
    大塚 えっと……って、何で二つ名なのに3つも4つもあるんすか!!(怒)
    一瀬 今日発表したレウスとかアオアシラ以外にも、たとえば……………………のヤツとか(笑)。
    大塚 え、もう一度言ってください……。
    小嶋 (遮って)まあ、けっこういるってことです!(笑)
    大塚 出てくるのは後半のほう?
    小嶋 そこそこ武器をそろえてから相手にすることになると思いますけど、まあ、モンスターによりますね。
    大塚 わかりました!! ではぼちぼちまとめに入りますが、最後に『モンスターハンタークロス』の発売を待ちわびているハンターたちに、ひと言ずつお願いできればなと。
    一瀬 ……さっきのステージで言ったことをくり返していいですか?
    大塚 一応、聞きます。
    一瀬 今回はアクションにとても力を入れました。狩猟スタイルや狩技など、皆さんの個性を活かせるようなアクションを目指し、作ってまいりました。またニャンターなどの新しい遊びも入れておりますので、ぜひそのへんも込みで、発売をお待ちいただけたらな、と。
    大塚 作文か(笑)。
    一瀬 (笑)。今回発表したPVで、一通りの狩技は入っていますし、ニャンターのアクションとかも詰め込んであります。発売までにくり返し見ていただくことで、かなり予習ができるんじゃないかなと。体験版とともに楽しんでください!
    大塚 ありがとうございます! では小嶋さん。
    小嶋 『モンスターハンタークロス』は、「俺、かっこいい!」ってのも狙っても遊べますし、ガチで最短を目指して狩ることもできます。また、ニャンターになってユルく遊ぶことも可能。そういう意味ではすごく幅が広く、自分の狩りのバリエーションを極めていくことができると思うんです。気楽に遊んでもらってもいいし、ストイックに強さを求めてもらってもいい。パーソナルハンティング。それが、大本のコンセプトでもありましたから。
    大塚 思いました。オンリーワンの狩りを追及できるんだろうな、って。
    一瀬 いいことを言いますね。
    大塚 でしょう?
    一瀬 ……いまの、ボクのセリフってことでお願いします。
    一同 爆笑
    一瀬 女性やご夫婦、学生にサラリーマンと、いろんなハンターがいると思うんです。そんな、あらゆる人たちにひとつやふたつはフックする要素を今回は入れ込めたんじゃないかなと。ニャンターがそうですし、二つ名持ちも、アクションも。PVとかテレビCMがきっかけでもいいので、「あ、これおもしろそう」って思っていただけて、ひとりでも多くの人に遊んでもらえたら、こんなにうれしいことはないです。だって、同じものを“おもしろい!”って共感できたってことですから。ぜひとも一度手に取って、遊んでみてください!!
    大塚 ありがとうございました!!

    ★おまけ★

    一瀬 大塚さん、PVの最後に出てきたモンスターのこと、聞かなくていいんですか?
    大塚 ……え!? 教えてくれるんですか!!?
    一瀬 じつは10周年の際に書いたサインに載っているんです。
    大塚 ええ!!?
    小嶋 「こんなモンスターがいたらいいな~」って書いたヤツですね。
    一瀬 それをそのまま企画書に書き起こして、使っている、と。
    大塚 マジっすか!!?

    ※問題のサインがコレ

    一瀬 江口さんが書いたヤツもそうですね。
    小嶋 そうそう。江口さんのと一瀬のが採用(笑)。じつはもう作っていたので、「バレないようにネタっぽく書くんだったらいいよ」っていって、あそこに仕込んでいました(笑)。
    大塚 うええええええ!!!? 芸が細かい!!!
    一瀬 これは大塚さんのところにだけ出す極秘情報ですよ。
    大塚 ありがとうございます!!! スクープとして掲載させていただきます!!!
    小嶋 ……今日、ツイッターでつぶやいちゃお。
    大塚 スクープつぶし、やめてーーーー!!!!(笑)
    一同 爆笑

    おしまいw

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    ▲小嶋さん、一瀬さん渾身のクロスポーーズ!! ありがとうございました!

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