私達は、本当に「正しい音質」をモニタリングできているのでしょうか。2
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私達は、本当に「正しい音質」をモニタリングできているのでしょうか。2

2018-03-16 09:22
    ※前回の続きです。ご覧になってない方は下のリンクから飛んでください。





    <1、環境構築のために考える必要のあること>


    【モニタリングをする理由】


    ・「モニタリング」とは?

    根本的な部分ではありますが、何の気なしに使ってて意味など考えたこともなかった、なんて人が多いと思います。
    monitorは「監視する」という意味が含まれています。よく「モニター」と書くとパソコンの出力装置が頭に浮かびますね。

    つまりは「モニタリング」は音楽の専門用語なのではなく、一般的に使われるワードなわけです。そしてその本質は「聴く」ところにあるわけではなく、「監視する」ところにあるのです。


    ・モニタリングの理由

    では何故「モニタリング」するのか?

    「監視」から連想される、監視カメラを例にとれば、
    あれは人の動きに不審なものがないか、その時に何が起こっていたかを捉えるために設置されているはずです。

    音楽においても例から外れず、

    「普通」から逸脱する音がないか、その場合どういう音の変化がなされているかを捉えるために行われています。

    「モニタリング」においては、いい音で鳴るとか、そういうことはどうでもいいのです。
    そして「モニタリング」で聴こえるべきは、解像度の高い「普通」の音です。


    ・「普通」の音

    「普通」の音とは?
    前記事で言及したように、「正しい音質」は存在せず、比較することにより正しさ、普通さを判断することができます。

    これはプロだろうがアマだろうが、スタジオだろうが関係はなく、
    「普通」というのは流動的で、常に変わり続けます。故に答えがない。
    流行といっても差し支えないでしょう。

    ミキシングで重要なのは、どの再生機器でも、
    聴き手の好みに合わせた「普通」の音を出せることです。

    どんな些細な音の変化だと感じても、再生機器が変わると全く意図しない音に変貌することさえあります。そのために、精度の良い「モニタリング」をすることは重要なのです。





    【現在の状況に適した環境構築の手段】

    精度の良いモニタリングをするためには、解像度が高かったり、比較的ニュートラルな音を出せる再生機器が必要です。その中でも、どのようなシチュエーションにも対応できるのがモニタースピーカー。

    しかし、設置する環境により位相の変化が起きて適さない場合も多い。そういう場合はヘッドホンで代用するしかない。しかし、ヘッドホンであればより音を精密に捉えることもできるのです。

    それぞれのモニタリング環境について、述べておきます。




    ・モニタースピーカー

    モニタリングにおいては最も一般的。全体を見渡すこと、様々なシーンを想定したモニタリングができる。環境構築には、壁による音波の反射に対する対策が必要。吸音材の設置により、緩和が可能だが、そもそも一定量の音を鳴らしても問題ないような環境が必要。これが自宅におけるモニタリングを非常に難しくしている。

    ・ヘッドホン

    一つ一つの音を精密に捉えることに特化している。開放型ヘッドホンであれば、全体の把握にも優れているためオールラウンドなモニタリングができる。スピーカーシミュレータなどのプラグインもあるため、ある程度のスピーカーモニタリングも可能。しかし、ハウジングが耳に近いため、聴覚へのダメージが大きく長時間のモニタリングは不向きである。

    また、音を鳴らすための十分な空間を確保できないために、どうしてもヘッドホンの性格が強く出る。故に、ヘッドホンのみでのミキシングをするならキャリブレーションヘッドホンアンプがほぼ必須。

    ・イヤホン

    ほぼヘッドホンと同じであるが、さらに鳴らす空間が狭いため、精密なモニタリングに適したイヤホンはごくわずか。もし環境を用意するなら、出先でのモニタリングや、音作りのためのモニタリングに使うと良いだろう。


    ・スピーカー(等の一般的な再生機)

    モニタリング対象である音楽を聴くリスナー側の環境として、大事な環境である。100円イヤホン、ノートPCの内蔵スピーカー、スマホなどなど…。あればあるほど精度が増していく。


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