いつも番組をご視聴いただきましてまことにありがとうございます。
カルモア釣査団 隊長の大西です。




今回は東京湾では珍しい、クロムツを狙った。

クロムツといえば深海魚だが、房総半島では季節限定で岸からでも狙えるらしい。


しかも高級魚ということでめちゃくちゃ美味しい。
僕自身も愛媛で釣った20cmほどのクロムツを煮付けにして食べたことがあるのだが、もう絶品だった。身はフワフワしていて舌でとろけ、甘ダレとの愛称が非常に良かった。


キャッチ&イート精神の僕はもうクロムツが食べたいがために必死で関東のクロムツの居場所を追った。


普段聞くことがないので色々謎に包まれた魚だが、様々な情報をもとに釣り方からエサ、エリアを絞り込んだ。

僕はそこまではいかないが房総半島においては5年前から自力で通い詰めているため隠そうたってそうは行かない。





【千葉のオールブルー南房総】


場所として絞り込んだ(ここしかなかった)のは様々な魚が季節に応じて釣れる千葉のオールブルー南房。泳がせ釣り、堤防五目、浮き釣りなど最近はほとんどこの界隈で釣りをしている。


黒潮の接岸もありこれからの時期、冬でも海水温が高く、タイミングが合えば大型魚も数多く回遊する。過去に自身も南房ではシーバスやマゴチが爆釣したこともあった。それだけに群れが回ってくると岸壁は場所取りの釣り人でいっぱいで入るのにも一苦労するらしい。


だが我々の強みは平日に釣りを行っていて、さらに無理をすれば早い段階から場所取りができる。


地元の釣り人がたくさんいるんだろうなと警戒しながら、明るいうちに現場に到着したのだが、なんとエギンガーが一人しかいなかった。


”群れが回ってくると岸壁は場所取りの釣り人でいっぱいに…”


事前情報からくる連想的な不安。



もしや今釣れてないのでは。


人気の釣り場は情報の拡散が早く、釣れだすと直ぐ人が押し寄せる反面、釣れていないと誰も来なくなる。


これから大勢来るのでは、そんな思惑とは裏腹に、日が暮れる前には先のエギンガーも帰ったので釣り人は我々だけになった。


満員御礼とは一体?


とはいえ好きな場所に入り放題なのでとりあえず機材と釣具の準備をした。





【今回の釣り道具】



クロムツの釣りは基本ウキ釣りになる。


ロッド:450cmの磯竿2号
リール:シマノ3000番
ライン:ナイロン3号
ハリス:1.5号
ハリ:タチウオ用のハリ
エサ:冷凍サンマ

ウキ円錐ウキ B
※電気浮き仕様





【釣り開始】



遠投した先の水深は7ヒロ、だいたい10m。

水深が深いと苦手意識がでる。魚をどの層から探ろうかとか軽い仕掛けなのでエサが狙いの層まで届いているかとか、潮の流れで付けエサがどこにあるのかとか経験のなさから今やっている釣りをイメージしきることができない。


イメージしているつもりでも的外れだったりする。潮の通る深ダナのウキ釣りは難しいがその反面、習得すると色んな魚が狙えるのでやりこんでこれからの釣果に繋げたい。


というわけで、今回使った針はこちら。


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20cmほどのクロムツを狙うには大きい過ぎるのではないかと思ってしまうタチウオ針。

何故このサイズの針を使うかというと、クロムツの歯はタチウオやカマスのように非常に鋭い。
指なんか入れたら一瞬で血だらけになってしまう。


そんな歯でハリスを噛まれたら…

というわけで似た歯を持つタチウオ専用に作られた針を使ったのだ。

タチウオ針は指で触っているシャンク部が長いので、針を多少飲まれたとしてもハリスまで届かず、切られる可能性が低くなる。さらにクロムツは口が大きいので針が大きくてもきちんと針掛かりする。

このようなことからタチウオ針を使う方もいるようで、その理屈は理にかなっていると思い参考にさせてもらった。

ありがとうございます。




まずは中層からスタート。時間は下げ潮。海を見て左から右に潮が走っていた。


干満の差が大きい海域なので潮の流れが早く、投入して数分後には上げる必要があった。
そうしないと右側にいる人の仕掛けと引っかかり釣り場あるあるの喧嘩に発展してしまう。

幸い隣は寛大な顧問だったため、多少叱られる程度で済んだ。





【南房を牛耳る海のギャング】



今回もウキ釣りをしながら泳がせ竿を用意していた。
メインターゲットがぶれてしまうのは良くないが、その釣り場でできる限り多くの魚を釣る為、できることはやろう精神で活きエサのウグイ先生を買ってきていた。

勿論、狙うはヒラメ。



ウグイはほぼ淡水魚であるが塩分濃度の高い海水であっても驚きの生命力を見せる。


岩礁帯では外敵生物から襲われ比較的死にやすのだが、砂地のようなオープンな場所ならカニなどから逃げやすいのか30分の放置じゃ死にはしない。



最近ではそのウグイを喰らう長い物が強引にも釣査団の準レギュラーを取りに来ているがこちらとしてはそれは避けていただきたい。長い物ではなく、今度こそ平らなものが釣りたいのだ。


しかし、恐怖は我々の直ぐそこまでやってきていたのだ。



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泳がせの竿に今回も反応が出た。


最初のアタリは自分がバラしたと思っていた。


2回目のアタリはラインが切れてしまった。
この切れたというのが今回一番重要なポイントで、今までの釣査団を見てくださった方なら釣ったことがなくても大体察しがつくはずだ。



そして3回目のアタリ。プリンを食べた直後だった。



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泳がせの竿がガックン!と揺れた。僕はこのとき、ウキが微妙に沈んだのでウキの竿に魚が来たのだと思っていた。タイムシフトで観ていもその面が可笑しくて笑える。


顧問の泳がせだよ!で気がつきすぐさま駆け寄った。恐らくコメントで着てるであろう「せぐでねえ」と言い聞かせ飲み込むまで様子をみた。



ややテンションをかけ魚の反応をみたが、動いている気配がなかったのでアワセを入れ巻いてみた。



無抵抗に重いだけでとても魚とは言えなかった。
極太のホンダワラか石でも拾ったかと思ったが、奴は岸際で釣られていることに気づいたのかフルパワーで抵抗をみせた。


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ヒラメでもなければヒラマサでもない。やはり海のギャングウツボだった。

今年の1月は大物釣り企画としてウツボが釣れたことを誰もが喜んだ。

しかし、最近ではその数が実は結構いることを知り「いつもの奴」化してきた。



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ウツボでもアタリ→やり取りは十分楽しめるので無下に扱うつもりはないが、ヒラメかも?!からのウツボはやっぱり残念だ…





【本命のクロムツ】



1回賑やかしが入ったが、本命はクロムツだ。


中層からスタートしたウキ釣りだが、タナを一ヒロずつ長くして最終的に海底を漂わせるまで伸ばした。クロムツは深海魚がゆえに深場にいると思っていた。

さらにもっと飛ばす必要があるのかと思い、6号の電気ウキに変えてみたり今回も色々迷走してしまった。



しかし肝心なのはタナだったのだ。

結果、クロムツを射程内に入れることすらできなかったと思う。


放送後、顧問がクロムツについてさらに調べてくれたところ、タナに関する記事があった。

その記事ではタナは1~2ヒロ内で釣っていた。奴らは表層にいたのだ。


今回も何の信憑性もない固定観念が可能性を奪ってしまった…


目の前にクロムツが居たかどうかは判らないがこういうのを後々見ると残念で仕方ない。



それにしてもクロムツが常に頭をよぎる一ヶ月だった。当然、これからも追いかけるとして、とりあえずどっかのお店でクロムツを食べてこの気分を晴らしたい()



今回も放送、ブログをご視聴いただきましてありがとうございました!




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