この記事は2017年1月12日に行った生放送"エサ巻きイカスッテ仕掛けを使ったヤリイカ釣り”の記事。

いつも番組、ブログをご覧いただきましてまことにありがとうございます。
カルモア釣査団 隊長の大西です。





今回は釣り具というより漁具に近い仕掛けを使った岸からのヤリイカ釣りを行った。


関東でもアオリイカやコウイカ、ヒイカは割と身近なターゲットであるがヤリイカは船釣りで狙うしかないイカだと思っていた。


普段は水深30~200mに生息するヤリイカだが、厳冬期に限っては堤防や磯からでも釣れるという情報を得た。



これはやるしかないと意を決して極寒の夜イカ釣りを決行した。






【ヤリイカ釣りの仕掛け:エサ巻きテーラー(イカスッテ)】



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どことなくカタカナを使いたくない部類の仕掛け。
しかし餌に模してイカを釣るルアー(疑似餌)なのだ。


使い方としてはイカの警戒心が弱まる夜に電気ウキを使って行う。



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遠投できるように購入したウキ(トビコン


本体に巻かれてある柔らかいワイヤーで鶏肉の胸肉や鳥皮、キビナゴなどを巻きつけて投げ込む。
緑色の部分はライト蓄光できるため、発光させイカを視覚から誘う。



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時折、竿をしゃくって仕掛けを浮き上げ、自重によりすーっと落ちるアクションで誘いを入れる。


後はウキが消しこむのを待つ。






【なぜ生エサを巻くのか?】



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※胸肉を薄くスライスしたもの。これをテーラーのサイズに合わせて切る。



仕掛けに巻きつけた生エサは臭いや視覚で誘うのではなく、イカが仕掛けを抱き、噛み付いたときに巻いたエサから出てくるアミノ酸エキスでイカを本物のエサだと騙し、抱く時間を長く取るためだ。



警戒心の高いイカ(特にヤリイカ)は仕掛けを直ぐに離してしまうので、こういった生エサを巻く仕様になったらしい。


このことからも電気ウキを使った釣りとは言え、エサ釣りというよりルアー釣りなのだ。



釣り方としては簡単なのだが、緻密さあふれるエギやプラグのルアーと比べるとワイヤーのアナログ加減や宇宙人ぽい仕掛けの先端部から非常に釣れない感が漂う。



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この仕掛けについて調べたとき、上がっている記事では釣れている報告が多数あるのに対して、仕掛けを釣り具屋で手に取ったときの頼りないさは半端なかった。



しかし、見ただけで突っ込みどころ満載の仕掛けだが、ヤリイカを釣るにあたっては上記の通り理にかなっている。



放送当日はこの仕掛けで釣りを行う人が現地に数名いるなど実績のある仕掛けとして徐々に頼りがいを発揮させてくるのであった。






【釣り開始:安定の爆風】



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予報では西の風2mの追い風。寒さを除いては釣り日より。

現地は追い風10m。時折計測不能な風も。


海から落ちないように気を配ることと、寒さに耐えることで必死だった。



プライベートの釣りなら車のドアを開けた瞬間に今日は家で釣り具の整理に変更するレベルだった。



しかし僕らは雨で機材の保障ができない限りは竿を振るのだ。




釣りを行った場所は関東では珍しいヤリイカが回遊するエリア。
しかも回遊時期はなぜか厳冬期といわれる時期だ。


ヤリイカは産卵のために岸沿いの浅場(堤防から狙えるエリア)に移動してくる。

よりによって何で冬なんだよ!といいたいがイカからすると勝手だろって話なので真冬にできる貴重な関東のイカ釣りとして受け入れることにした。






【回遊の有無が疑問視されたヤリイカがそこにいた】



エサ巻きテーラー仕掛けを組んでいる僕の後ろでNGN氏がエギングで何かをかけた。


放送前に釣った600gのアオリイカより小さいみたいで、まさかヤリイカではないかと思ったらまさかのヤリイカだった。


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アオリイカやコウイカと比べ名前の通り胴が槍状に細長い。


初めてエサ巻きテーラー仕掛けを使うので、ヤリイカがいることがわかっただけでも釣りに希望が持てた。


視聴者に急かされながら仕掛けを完成させ投げ込んだ。


巻いたエサは胸肉鳥皮






【仕掛けの海中でのイメージ】



上記にも書いたが、エサ巻きテーラー仕掛けはルアー釣りとして認識することが大事だと思う。


エギをバシバシしゃくるエギングや、本物の魚を泳がせるイカ釣りがメジャーなだけにただ潮に流し、漂わせるだけでは不安であった。


案の定、隣の女性釣り師(プロっぽい)も頻繁にリールを巻き、仕掛けを動かすことでイカにアピールさせていた。


リールを巻くことでイカスッテを浮き上げ、巻きを止め落とすを繰り返すことで魚やエビのスイミングに似せる必要がある。


エギングのように強くしゃくり跳ね上げても良いのではないか。






【珍イカ現る】


爆風とはいえ幸い追い風だったので釣りをするぶんにはそこまで問題はなかった。


リールに巻いていある糸が50mもないことを知らず風に乗せ飛ばしすぎ、スプール内の糸が全て出きって危うく釣り終了になる事件もあった。



飛距離を調整し慎重に釣りを行っていると、まさかのヒイカが釣れた。



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最初は小さいヤリイカだと思ったがヒイカとのこと。


ヒイカは秋から冬にかけて東京湾内で結構釣れるため、まさか相模湾東部で釣れるとは思っていなかった。


しかも、エサ巻きテーラー(イカスッテ)仕掛けで釣れた!最初は得体の知れない漁具だと思っていただけにこれは嬉しい。



ただ、ウキが消し込んだりするようなアタリが出たわけではない。


誘いを入れるため竿をしゃくた時、一時的にウキが沈む。

本来は直ぐ浮いてくるのだがこのときは沈んだままウキが浮いてこなかった。




風でラインが煽られてそうなっているのかと思ったが、あげてみるとヒイカが付いていた。



きっと誘いを入れた瞬間に反応して抱いたのだろう。

さらに、僕が?となっていた5,6秒の間も噛み付いた部分が鳥皮だったので、溢れるアミノ酸を感じながらハムハムしていたのだろう。



結論としてはエサ巻きテーラー仕掛けでイカは釣れる!(ヤリイカではなかったが)






【ヒイカの猛攻に悶絶】



その後、ウキが消しこむことが何度もあった。


ほぼ毎投。


しかし合わせても一切乗らない悶絶アタリだった。

現地の人に聞くと、ヒイカみたいな小さなイカが触っているだけで乗り切らないアタリだそうだ。


幾度となくアタるもんだから隣の釣り人(女性と入れ替わった)も自分の手前に仕掛けを投げてくるのでNGN氏と板ばさみになり自分の投げる場所が限りなく狭くなってきた。



アタリのあるところに投げたいのはわかるが、僕でなく怖い人ならきっと怒鳴っているかもしれない。

釣りのルールは曖昧なところが多くなーなーになりがちだが、自分がされたら嫌だと思う行動は避け、自身で線引きをして釣りをすれば釣り場でのトラブルは激減すると思う。



今回は僕が現場で色々教えてもらったので不快な気持ちにはならなかったが、僕が釣り場で人に声をかける理由には釣果や状況を聞くだけでなく、万が一仕掛けがクロスしたときに一回話した相手とそうでない相手ではお互いの寛容さも違うという考えもある。





【まとめ】



何度もいうと、エサ巻きテーラー(イカスッテ)仕掛けは釣れる。

今回は調査枠として放送したわけではないが、結果釣り物も仕掛けも初物だったので調査要素のある放送だった。


ただ、風のためいつも通りの楽しそーな雰囲気を維持できなかったことはすみませんでした。


必死でしたw


また天候の良いときにこの仕掛けでイカを爆釣したい!





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