• このエントリーをはてなブックマークに追加

  • 次回配信予定
    • 2019/10/15
      【マンション経営コラム|第197回 東京再開発 新宿
    • 2019/10/17
      【マンション経営コラム|第198回 新着 最新のリーテック市場 part 13
    • 2019/10/22
      【マンション経営コラム|第199回 新宿駅

    【マンション経営コラム|第196回 新着 最新のリーテック市場 part 12

    2019-10-10 13:00

    ※リーテックとはReal Estate Technologyの略で、直訳すると「不動産テクノロジー」です。 不動産事業にIT技術を活用することを意味しています。

    今週は日本のリクルートとも深い関りがあるMovotoをご紹介させていただきます。

    Redfinのライバル?仲介ポータルサイトを運営するIT不動産会社Movoto

    Movoto 2005年にシリコンバレーで創業された、不動産物件のポータルサイトを提供している企業です。 Movotoの特徴 は、広告収入や仲介手数料に頼らない不動産仲介会社として成長を続けているところです。具体的なMovoto のビジネスモデルは

    ①広告の無い不動産ポータルサイトで、顧客主導で物件を選択できる

    MLS(不動産に関する諸情報を仲介業者にて共有するアメリカのデータベース)

    へ直接アクセスできる不動産仲介業のライセンスを保有

    ③不動産エージェントへ管理システムを提供(SaaS※型のビジネスモデル)

    の大きく分けて三つです。

    同じ様に見える様々な不動産仲介ポータルサイトですが、大別すると認可された不動産仲介会社とオンライン広告会社が運営する場合のこの2つに分類されます。Movotoは、全米50(2018)で認可を受けた不動産仲介会社です。認可仲介会社はMLSを活用できるので、広告会社が運営する仲介ポータルサイトより三つの点で優れています。

    ①正確な情報の提供

    ➁情報鮮度の良さ

    ③大量情報による高い網羅性

    認可仲介会社のサービスの中で、Movoto と 前回ご紹介させていただいたRedfin は、広告なしの不動産仲介ポータルサイトになります。オンライン不動産仲介では、エージェントや仲介業者の広告を掲載することで、より大きな収益を得ることが一般的ですが、利用者から見れば、オンライン上で工夫をこらして露出される広告物件は、本当に自分にマッチする物件を見出すのを妨げてしまいます。

    Movotoでは利用者に公平な情報で、よりマッチする物件を選択してもらうため、広告収入を切り捨てて利用者に良い情報を提供することで仲介ポータルサイトの価値を高めているのです。不動産仲介会社の一般的な収益源である仲介手数料を取らず、洗練された仲介ポータルサイトに集まる見込み客に、効率よく物件を仲介できる業務支援アプリを月額定額で提供するサブスクリプションモデルで収益をあげています。Movotoは、オンラインでの集客と業務ノウハウを満載したサービスにプラスしMLSから得られる豊富な情報をシステムと融合したサービスを提供しここまで大きくなってきました。Movotoを利用するエージェントは、不動産売買の仲介手数料を全て受け取ることができます。そうすると必然的に、 Movoto には優秀なエージェントが集まることになり「手数料より良い物件と優秀なエージェントに出会いたい」という顧客ニーズを満すことができているのです。

    一方Redfinはすでに解説したように、IT技術を活用し仲介手数料を大幅に値下げすることで「とにかく安く不動産を購入したい」という顧客ニーズに応えています。

    Movoto には、業務支援アプリを利用するエージェントの人数によってダイレクトに収益が増減するという特徴があり、成約件数を上げられないエージェントは、アプリ使用料が収入を圧迫するので、利用を続けることができなくなります。従って優秀なエージェントをいかに Movoto のサービスへ取り込むかが収益増の鍵となります。限られた数の優秀なエージェントを自ら獲得したり、各地の不動産代理店とパートナーシップを結んだりと、積極的にアクションを起こしているのです。

    【リクルートが子会社化、そして売却へ】

    2013年株式会社リクルートホールディングスは、米国で中古不動産情報サイトを運営するMovoto LLCを完全子会社化(持分の100%取得)することで合意いたしました。しかしリクルートが持つビジネスノウハウの有効性を米国市場で検証するという当初目的を達成する一方で、同国での不動産情報サイトをめぐる昨今の競争環境を考慮した結果、今後新たな戦略に沿って事業の維持・発展を図ることがMOVOTO社の企業価値を最大化できると判断、経営権を手放し全株式を個人の堀口雄二氏に譲渡することを決議しました。

    【今週の筆者まとめ】

    今週は広告なしの不動産仲介ポータルサイトを運営するMovotoをご紹介させて頂きました。日本のリクルートとも関係がありとても興味深いリーテック企業です。

    引き続きMovotoの動向に目が離せませんね。

  • 【マンション経営コラム|第195回 基準地価その2

    2019-10-08 16:01
    【基準地価】
     国土利用計画法(1974年制定)の土地取引価格の審査基準価格として設定されたもので,都道府県が毎年1回公表しています。具体的には都道府県知事が基準地について不動産鑑定士の鑑定評価を求め,毎年7月1日に現在の標準地価を判定し,10月初めに公表しています。土地取引の指標,正常な地価形成を目的とした公示地価とほぼ性格を同じくしており,公示地価を補完する形をとっています。実勢地価を 100%とした場合,基準地価は 70~80%といわれています。 

     7月1日時点の1平方メートル(林地は10アール)当たりの土地の価格で、土地を売買する際の目安となります。都道府県が調べて毎年発表しており、県内の調査地点は19市町村の住宅地が181地点、宅地見込み地が3地点、商業地が57地点、工業地が20地点、林地が12地点の計273地点に上ります。16年は全国2万1675地点(うち福島県の28地点と熊本県の3地点は休止)が対象となりました。

    3140901c2b76c1d055fb4494659ff601d15e7a43
    【基準地価、地方商業地28年ぶりプラスで二極化】

     地価上昇が地方に波及している。国土交通省が19日発表した2019年の地価調査(基準地価、7月1日現在)によると、三大都市圏以外の地方圏で商業地が1991年以来28年ぶりに上昇した。上昇地点の数(全用途)は全国で6802と全体の3割を超えたそうです。ただ、けん引役は交通利便性の高い住宅地や訪日客らのホテル需要などが見込まれる商業地で、その他の場所との二極化が続いています。この記事では、東京圏、大阪圏、名古屋圏、福岡圏、地方圏に分けて説明しています。そのうち地方圏については...「地方圏は商業地が28年ぶりに上昇に転じて上昇率は0.3%だったそうです。札幌、仙台、広島、福岡の4市の商業地の上昇率は10.3%に達し、三大都市圏(5.2%)を大きく上回りました。地方圏の住宅地は0.5%、全用途平均は0.3%それぞれ下落したが、下落率はいずれも縮小しました。
    近年、職場と居住地の距離が近い「職住近接」を望む人たちが増えており、首都圏では交通利便性が高い都心の駅前を中心に地価の上昇が続いています。大阪でも駅まで徒歩圏内の距離にある住宅地などで需要が堅調に推移し、上昇につながりました。また、駅から近い物件は資産価値の上昇が期待できることも駅近エリアの人気を支えています。
     ただ、東京23区では分譲マンションの平均価格が7千万円台と高止まりしているため、住宅ローン金利が低水準にもかかわらず購入可能な層は限られています。不動産経済研究所の調査で8月の首都圏の新築マンション発売戸数が前年実績を上回った。


    【基準地価、都内全用途4.1%上昇 浅草の上昇率拡大】
     東京都が19日発表した2019年の都内の基準地価(7月1日時点、全用途平均)は前年比で4.1%上がりました。上昇は7年連続で、上げ幅は0.4ポイント拡大です。商業地では台東区の浅草、港区の虎ノ門など、訪日外国人客が多い地域や再開発が進む地点の地価上昇が目立ちました。

     国土交通省は全国基準地価を発表、同日に東京都は都内の基準地価を発表しました。商業地が6.8%の上昇と、訪日外国人客でにぎわう浅草や、港区虎ノ門などの大型再開発がすすむ地点での上昇が目立った。また住宅地は昨年度につづき23区周辺部への地価上昇の波及が続きました。

    b8954553f1b30a8055848e6a32afd4db121ee4cf【都心の立地】
     このようにまだまだ都心の再開発こ流れは続いており、これからもゆるやかではありますが都心の資産価値や需要が高まりをみせている中で今の時期に不動産を購入及びご検討する事は非常に有効な将来設計を作る時期としてよろしいのではないでしょうか?
     不動産は良い物ほどすぐに売り切れたり、機会を逃してしまいます。だからといって軽率に購入するべきではないものでもありますので、よく熟考されてみてはいかがでしょうか。


     

  • 【マンション経営コラム|第194回リーテック市場 part 11

    2019-10-03 10:37

    ※リーテックとはReal Estate Technologyの略で、直訳すると「不動産テクノロジー」です。 不動産事業にIT技術を活用することを意味しています。


    今週は建築デザインの分野で業界を変えるFramlabと不動産版GAFA言われるZORCの内の一社、Redfinのご紹介をさせて頂きます。


    【異色のリーテック企業Framlab


    Framlabは、ノルウェーのデザイナーによって創設された会社で、現代社会が抱える問題に対して住宅デザインの面から体系的に取り組んでいる企業です。アメリカのNYとノルウェーのオスロに拠点を置き、3Dプリンターなどのテクノロジーを駆使して様々な建築デザインを行なっています。Framlabの代表的な取り組みとして注目されたプロジェクトに「Homed」というものがあります。Homedは窓の無いビル壁面に創造された住宅のです。


    背景としてニューヨークのホームレスは、1930年代の大恐慌以来最高レベルに達しており、市内の避難所となるシェルターを、清潔・安心な状態で提供するのに苦労していました。


    ホームレスの支援事業を行っているHomeless for Coalitionによると、毎晩61,000人を超える人々がホームレスの避難所(シェルター)で眠っており、さらに何千人もの人が路上や地下鉄、他の公共施設などで眠っていると報告されています。


    また、既存のシェルターはかなり不衛生で、Framlabの代表はホームレスの男性から「ホームレスのシェルターは清潔さもなければ、プライバシーもない場所だ。」という声を聞いていたそうです。一方で、ニューヨークの多くのビルには、壁側の垂直方向にスペースがあり、活用方法がないままデッドスペース化していました。一人暮らし用の安価な物件は激減し、国からの助成金も打ち切られていた中で、このデッドスペースを有効活用しようと編み出されたのが、「Homed」プロジェクトです。


    ZORCの一角、顧客第一Redfin


    Redfinはシアトルに本拠地を置くオンライン不動産仲介業者で2004年に設立された企業です。Redfinが本格的に不動産仲介業を開始したのは2006年で2017年にNASDAQに上場を果たしました。


    Redfinの強みとは?


    Redfinが受け取る仲介手数料は業界標準の半分以下


    ➁広告掲載料に頼らないオンラインビジネスモデル


    ③社内に多数の不動産エージェントを抱える「不動産仲介業者」


    MLS*を駆使した圧倒的なデータ更新頻度


    アメリカにおける不動産売買の仲介手数料は2018年時点で日本円にして8兆円以上にのぼります。Redfin創業者はこの状況に疑問を呈し、創業当初より不動産仲介業のビジネスモデルをテクノロジーによって刷新しようと試みました。


    Redfinが売り手の不動産エージェントとして受け取る仲介手数料はなんと相場の半分、1.5%です。


    Redfinは経営理念として広告収入に頼らないことを宣言しています。Zillowのように広告収入モデルを採用した方が容易く利益を上げられるということはRedfinも承知しています。それでもカスタマー・ファーストを貫くため、テクノロジーを活用して仲介手数料の価格破壊に取り組んでいるのです。


    実際に、2018年における Redfinの売上のうち、実に89%を仲介手数料が占めています。Redfinとしばしば比較されるZillow Group は全く逆で2018年におけるZillow Groupの売上のうち、96%が広告収入となっています。


    破格の仲介手数料で収益を上げるため、Redfinは様々なテクノロジーを駆使して業務の効率化を図っていてRedfinのエージェントは旧来の不動産エージェントに比較して三倍もの作業効率を誇ると言われています。


    Redfinが誇るテクノロジーの中でも特に優れているのがデータの更新頻度です。Redfinに掲載される物件情報のリストはほとんど5分毎に更新されます。


    すなわち、Redfin MLSへの直接アクセス権を持っているために、最新かつ正確な不動産情報を自社サイトへ反映できるのです。


    他にも、Redfin MLS のデータと自社内で保有するデータを組み合わせ、機械学習*によって正確かつ迅速に物件の適正価格を見積もるシステムを構築しているそうです。創業当初から貫かれてきたカスタマー・ファーストの信念で着実に顧客からの信頼を獲得し、結果としてNASDAQ上場を果たしたのです。


    【今週の筆者まとめ】


    今週は二社ご紹介させて頂きました。FramlabRedfinも共通しているのは現状の業界の問題を解決するためという大義を持ったサービスを提供しているという事です。こういった企業は確かに成長スピードが遅かったり、中々利益が出にくく事業のスケールが難しかったりしますが、特にRedfinなんかはナスダックにも上場し一流企業であると言えるでしょう。経営者も社会企業家の側面を持っているそういった会社はやはり応援したくなりますね。

    関連リンク一覧

    ・Twitter
    https://twitter.com/_liv_group

    ・Facebook
    https://www.facebook.com/livgroupofficial/

    ・Instagram
    https://www.instagram.com/livtrust_official/