• このエントリーをはてなブックマークに追加

  • 次回配信予定
    • 2019/10/22
      【マンション経営コラム|第199回 新宿駅
    • 2019/10/24
      【マンション経営コラム|第200回 新着 最新のリーテック市場 part 14

    【マンション経営コラム|第198回 新着 最新のリーテック市場 part 13

    2019-10-17 10:01

    ※リーテックとはReal Estate Technologyの略で、直訳すると「不動産テクノロジー」です。 不動産事業にIT技術を活用することを意味しています。

    今週はビックデータを活用し、売り物件を予測するサービスを開発しているoffrsをご紹介させて頂きます。

    【データを分析、最先端の技術を活用するリーテック企業】

    offrsはフロリダに拠点を置く、不動産専門のデータ分析企業なります。2013年に不動産エージェントをしていたMark Dickson氏と、エンジニア兼数学者のRich Swier氏によって設立されました。Offrsがどういったサービスを提供しているかというと、ビッグデータ分析をもとに1年以内に売り出されるであろう物件を精度よく予測するサービスです。不動産エージェントは offrsの予測をもとに、無駄なくターゲット広告を打つことができます。

    特徴としては三つです

    1年後に売り出される物件を70%もの高精度で予測する。

    ➁予測にはビッグデータと機械学習を利用している。

    ③多様な広告形態でターゲットへリーチする。

     

    offrsはビッグデータと機械学習を利用し、今後1年以内に売りに出される物件を予測していてoffrsによると、彼らが構築した機械学習アルゴリズムの予測精度はなんと平均して70%にも達します。例えばある地域に存在する物件のうち、一年間に5%が売りに出されたとすると、全戸数が2000戸であれば100戸が売りに出されるということになります。通常その地域へ不動産エージェントがランダムに広告を出稿した場合、広告がターゲットとなるオーナーへリーチできる期待値は5%です。つまり100件の広告を出稿した場合、ターゲットには5件にしか届かないという事です。ここで offrsのサービスを利用するとなんと期待値は70%にも達するのです。100件の広告を出稿して70件ものターゲットへ届けられると考えると、 offrsの予測を利用したターゲット広告がいかに効率的か、具体的に想像がつくと思います。

    またoffrsを利用するエージェントはターゲットとなるオーナーのEメールアドレス、住所、電話番号、SNSアカウントなども知ることができます。それによりエージェントはEメールだけでなく、ポストカードや投げ込みチラシといったアナログな広告手段も含めて最適な広告手段を選択できるのです。

    offrs20項目以上のデータソースを分析対象としています。例えば以下のようなデータを分析にかけていることが明示されています。

    ・物件の固定資産税

    ・納税記録

    ・カスタマーに関連する各種データベース

    ・クレジットスコア=信用力

    WEBサイトの閲覧記録

    offrsは独自のアルゴリズムを用いて膨大なデータを処理し、「物件を売りに出す人」の特徴を抽出しています。アメリカでは条件を満たせば、日本では考えられないような個人データをも分析に利用できます。個人の信用度を測るクレジットスコアについては、スコア会社が承認した人や会社であれば誰でも照会できることができるのです。また、物件の固定資産税や納税記録はMLSに記載されています。

    【なぜそこまで細かいデータが集まるのか】

    Offrsがなぜそこまで精度の高い予測を立てれるのかというと、アメリカでは様々な個人データがオープンであることとデータを利活用することへの社会的な合意があることが起因しています。Offrsを使用することによってエージェントは物件を売りたいオーナーを知ることができますし、オーナーは必要な広告だけをエージェントから受け取ることができます。不動産取引の関係者がWin-Winの関係になるビジネスだからこそ、offrsは成立しているのです。

    【今週の筆者まとめ】

    今週はビックデータを活用し売りに出る物件を予測するoffrsをご紹介させて頂きました。今までご紹介してきた企業とは少し違いよりIT企業に近いサービスを提供しています。ビックデータを活用しているというのが割と最近っぽいですよね。IT化が遅れていると言われる不動産業界ですが是非このようなサービスを開発する企業がこれからも増えていったら良いなと思います。

     

     

     

  • 【マンション経営コラム|第197回 東京再開発 新宿

    2019-10-15 11:28

    【新宿再開発】


    新宿再開発が西側中心へ



     

    新宿エリアの再開発は、今も住宅街が多く残る、西側中心に移動してきています。このエリアは乗降者数ギネス記録のターミナルである新宿駅からはある程度の距離があるため、住宅・オフィスが混在するビル街としてゆっくりと成長を続けています。



     

    西新宿側で最大級の再開発は、「西新宿三丁目西地区市街地再開発事業」で、高さ約235m、地上65階建ての巨大ツインタワーマンションが計画されています。


    西新宿三丁目西地区市街地再開発事業が2022年以降に着工予定であり、新宿駅再開発の「新宿グランドターミナル」構想もあります。



     

    新宿駅南口エリアでは、甲州街道沿いの複合施設「バスタ新宿」「新宿ミライナタワー」が誕生し、新たな賑わいが生まれて新たな動線もできています。


    新宿駅には古くなった駅ビル・大型建造物が多く存在していますが、それらを建て替え、わかりづらい動線を根本的に造り替える再開発構想「新宿グランドターミナル」構想が2020年以降の事業着手を目指して進行中です。



     

    構想では東西の駅ビルを超高層ビルに建て替え、東西駅前広場にシンボリックな「新宿テラス」を整備し、東西の駅ビル間をデッキで連結し、線路上空の広大な空間を利用したシンボリックな広場「新宿セントラルプラザ」の整備が謳われています。



     


     

    「新宿の拠点再整備方針()」が公表され、「新宿グランドターミナル」整備へ



     

    歌舞伎町の高層化も着々と進んでいます


    新宿歌舞伎町エリアでは、「新宿東宝ビル」や「アパホテル新宿歌舞伎町タワー」など新たな高層ビルが開発され、新たな繁華街へと進行しています。


    さらに新宿ミラノ座跡地で再開発「新宿 TOKYU MILANO 再開発計画」が進行中でして、地上40階建て・歌舞伎町では最高層の高さ225mのホテル・映画館・ライブホール・店舗で構成される複合高層ビルが計画されています。



     


     


     


     

    6ad966125d873e03536dede0ca851615d9ddb742

     


     

    【新宿エリアの再開発一覧】


    (仮称)住友不動産 西新宿六丁目計画


    用途          オフィス・住宅等


    延床面積   約61,321


    階数          34


    高さ          約160m


    完成予定時期 20196


    引用元資料  「住友不動産西新宿六丁目プロジェクト」 平成 29  6 月着工



     


     

    Dタワー西新宿(西新宿6丁目計画)


    用途          オフィス・住宅・店舗・保育所等


    延床面積   39,461


    階数          29


    高さ          約132m


    完成予定時期 20203


    引用元資料  地上29階建「Dタワー西新宿」着工



     


     

    新宿五丁目北地区防災街区整備事業


    用途     住宅・オフィス・店舗等


    延床面積   144,640


    階数          43


    高さ          160m


    完成予定時期 2020


    引用元資料  参考資料 西新宿五丁目北地区防災街区整備事業



     


     

    西新宿五丁目中央南地区


    用途     住宅・店舗・オフィス等


    延床面積   57,500


    階数     43


    高さ     約160m


    完成予定時期 2020年度


    引用元資料  西新宿五丁目中央南地区第一種市街地再開発事業



     


     

    東京医科大学新大学病院棟


    用途     病院


    延床面積   約109,253


    階数     20


    高さ     約92m


    完成予定時期 20209


    引用元資料  新大学病院建設計画



     


     

    新宿住友ビル改修計画


    用途     オフィス・アトリウム・集会場・飲食店等


    延床面積   約14,349(増築部分)・約180,302(全体)


    階数     54(既存部分含む)


    高さ     約211m(既存部分含む)


    完成予定時期 20197


    引用元資料  「新宿住友ビル 大規模改修計画」 国土交通大臣の民間都市再生事業計画の認定を受けました



     


     

    新宿 TOKYU MILANO 再開発計画


    用途     ホテル・映画館・ライブホール・店舗等


    延床面積   約85,800


    階数     40


    高さ     約225m


    完成予定時期 2022年度


    引用元資料  新宿 TOKYU MILANO 再開発計画



     


     

    西新宿三丁目西地区市街地再開発事業 北棟


    用途     住宅・商業施設・子育て支援施設等


    延床面積   約181,600


    階数     65


    高さ     約235m


    完成予定時期 調査中


    引用元資料  年度内の都計決定目指す/都内最大のツインタワー/西新宿三丁目西再開発



     


     

    西新宿三丁目西地区市街地再開発事業 南棟


    用途     住宅・商業施設・子育て支援施設等


    延床面積   約203,100


    階数     65


    高さ     約235m


    完成予定時期 調査中



     

    0e4cd579af1bd48bc150fd47676886df0e9f58f2

     

    【ギネスブック登録の駅】


     東京再開発と一言で言っても一つのエリアでこれだけの開発が控えている為、需要の創出があり今後どの様に新宿が活性化されるか楽しみです。


     まだ新宿に足を運んでない方は必見なので是非足を運んでみてください!



     

  • 【マンション経営コラム|第196回 新着 最新のリーテック市場 part 12

    2019-10-10 13:00

    ※リーテックとはReal Estate Technologyの略で、直訳すると「不動産テクノロジー」です。 不動産事業にIT技術を活用することを意味しています。

    今週は日本のリクルートとも深い関りがあるMovotoをご紹介させていただきます。

    Redfinのライバル?仲介ポータルサイトを運営するIT不動産会社Movoto

    Movoto 2005年にシリコンバレーで創業された、不動産物件のポータルサイトを提供している企業です。 Movotoの特徴 は、広告収入や仲介手数料に頼らない不動産仲介会社として成長を続けているところです。具体的なMovoto のビジネスモデルは

    ①広告の無い不動産ポータルサイトで、顧客主導で物件を選択できる

    MLS(不動産に関する諸情報を仲介業者にて共有するアメリカのデータベース)

    へ直接アクセスできる不動産仲介業のライセンスを保有

    ③不動産エージェントへ管理システムを提供(SaaS※型のビジネスモデル)

    の大きく分けて三つです。

    同じ様に見える様々な不動産仲介ポータルサイトですが、大別すると認可された不動産仲介会社とオンライン広告会社が運営する場合のこの2つに分類されます。Movotoは、全米50(2018)で認可を受けた不動産仲介会社です。認可仲介会社はMLSを活用できるので、広告会社が運営する仲介ポータルサイトより三つの点で優れています。

    ①正確な情報の提供

    ➁情報鮮度の良さ

    ③大量情報による高い網羅性

    認可仲介会社のサービスの中で、Movoto と 前回ご紹介させていただいたRedfin は、広告なしの不動産仲介ポータルサイトになります。オンライン不動産仲介では、エージェントや仲介業者の広告を掲載することで、より大きな収益を得ることが一般的ですが、利用者から見れば、オンライン上で工夫をこらして露出される広告物件は、本当に自分にマッチする物件を見出すのを妨げてしまいます。

    Movotoでは利用者に公平な情報で、よりマッチする物件を選択してもらうため、広告収入を切り捨てて利用者に良い情報を提供することで仲介ポータルサイトの価値を高めているのです。不動産仲介会社の一般的な収益源である仲介手数料を取らず、洗練された仲介ポータルサイトに集まる見込み客に、効率よく物件を仲介できる業務支援アプリを月額定額で提供するサブスクリプションモデルで収益をあげています。Movotoは、オンラインでの集客と業務ノウハウを満載したサービスにプラスしMLSから得られる豊富な情報をシステムと融合したサービスを提供しここまで大きくなってきました。Movotoを利用するエージェントは、不動産売買の仲介手数料を全て受け取ることができます。そうすると必然的に、 Movoto には優秀なエージェントが集まることになり「手数料より良い物件と優秀なエージェントに出会いたい」という顧客ニーズを満すことができているのです。

    一方Redfinはすでに解説したように、IT技術を活用し仲介手数料を大幅に値下げすることで「とにかく安く不動産を購入したい」という顧客ニーズに応えています。

    Movoto には、業務支援アプリを利用するエージェントの人数によってダイレクトに収益が増減するという特徴があり、成約件数を上げられないエージェントは、アプリ使用料が収入を圧迫するので、利用を続けることができなくなります。従って優秀なエージェントをいかに Movoto のサービスへ取り込むかが収益増の鍵となります。限られた数の優秀なエージェントを自ら獲得したり、各地の不動産代理店とパートナーシップを結んだりと、積極的にアクションを起こしているのです。

    【リクルートが子会社化、そして売却へ】

    2013年株式会社リクルートホールディングスは、米国で中古不動産情報サイトを運営するMovoto LLCを完全子会社化(持分の100%取得)することで合意いたしました。しかしリクルートが持つビジネスノウハウの有効性を米国市場で検証するという当初目的を達成する一方で、同国での不動産情報サイトをめぐる昨今の競争環境を考慮した結果、今後新たな戦略に沿って事業の維持・発展を図ることがMOVOTO社の企業価値を最大化できると判断、経営権を手放し全株式を個人の堀口雄二氏に譲渡することを決議しました。

    【今週の筆者まとめ】

    今週は広告なしの不動産仲介ポータルサイトを運営するMovotoをご紹介させて頂きました。日本のリクルートとも関係がありとても興味深いリーテック企業です。

    引き続きMovotoの動向に目が離せませんね。