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【マンション経営コラム|第196回 新着 最新のリーテック市場 part 12
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【マンション経営コラム|第196回 新着 最新のリーテック市場 part 12

2019-10-10 13:00

    ※リーテックとはReal Estate Technologyの略で、直訳すると「不動産テクノロジー」です。 不動産事業にIT技術を活用することを意味しています。

    今週は日本のリクルートとも深い関りがあるMovotoをご紹介させていただきます。

    Redfinのライバル?仲介ポータルサイトを運営するIT不動産会社Movoto

    Movoto 2005年にシリコンバレーで創業された、不動産物件のポータルサイトを提供している企業です。 Movotoの特徴 は、広告収入や仲介手数料に頼らない不動産仲介会社として成長を続けているところです。具体的なMovoto のビジネスモデルは

    ①広告の無い不動産ポータルサイトで、顧客主導で物件を選択できる

    MLS(不動産に関する諸情報を仲介業者にて共有するアメリカのデータベース)

    へ直接アクセスできる不動産仲介業のライセンスを保有

    ③不動産エージェントへ管理システムを提供(SaaS※型のビジネスモデル)

    の大きく分けて三つです。

    同じ様に見える様々な不動産仲介ポータルサイトですが、大別すると認可された不動産仲介会社とオンライン広告会社が運営する場合のこの2つに分類されます。Movotoは、全米50(2018)で認可を受けた不動産仲介会社です。認可仲介会社はMLSを活用できるので、広告会社が運営する仲介ポータルサイトより三つの点で優れています。

    ①正確な情報の提供

    ➁情報鮮度の良さ

    ③大量情報による高い網羅性

    認可仲介会社のサービスの中で、Movoto と 前回ご紹介させていただいたRedfin は、広告なしの不動産仲介ポータルサイトになります。オンライン不動産仲介では、エージェントや仲介業者の広告を掲載することで、より大きな収益を得ることが一般的ですが、利用者から見れば、オンライン上で工夫をこらして露出される広告物件は、本当に自分にマッチする物件を見出すのを妨げてしまいます。

    Movotoでは利用者に公平な情報で、よりマッチする物件を選択してもらうため、広告収入を切り捨てて利用者に良い情報を提供することで仲介ポータルサイトの価値を高めているのです。不動産仲介会社の一般的な収益源である仲介手数料を取らず、洗練された仲介ポータルサイトに集まる見込み客に、効率よく物件を仲介できる業務支援アプリを月額定額で提供するサブスクリプションモデルで収益をあげています。Movotoは、オンラインでの集客と業務ノウハウを満載したサービスにプラスしMLSから得られる豊富な情報をシステムと融合したサービスを提供しここまで大きくなってきました。Movotoを利用するエージェントは、不動産売買の仲介手数料を全て受け取ることができます。そうすると必然的に、 Movoto には優秀なエージェントが集まることになり「手数料より良い物件と優秀なエージェントに出会いたい」という顧客ニーズを満すことができているのです。

    一方Redfinはすでに解説したように、IT技術を活用し仲介手数料を大幅に値下げすることで「とにかく安く不動産を購入したい」という顧客ニーズに応えています。

    Movoto には、業務支援アプリを利用するエージェントの人数によってダイレクトに収益が増減するという特徴があり、成約件数を上げられないエージェントは、アプリ使用料が収入を圧迫するので、利用を続けることができなくなります。従って優秀なエージェントをいかに Movoto のサービスへ取り込むかが収益増の鍵となります。限られた数の優秀なエージェントを自ら獲得したり、各地の不動産代理店とパートナーシップを結んだりと、積極的にアクションを起こしているのです。

    【リクルートが子会社化、そして売却へ】

    2013年株式会社リクルートホールディングスは、米国で中古不動産情報サイトを運営するMovoto LLCを完全子会社化(持分の100%取得)することで合意いたしました。しかしリクルートが持つビジネスノウハウの有効性を米国市場で検証するという当初目的を達成する一方で、同国での不動産情報サイトをめぐる昨今の競争環境を考慮した結果、今後新たな戦略に沿って事業の維持・発展を図ることがMOVOTO社の企業価値を最大化できると判断、経営権を手放し全株式を個人の堀口雄二氏に譲渡することを決議しました。

    【今週の筆者まとめ】

    今週は広告なしの不動産仲介ポータルサイトを運営するMovotoをご紹介させて頂きました。日本のリクルートとも関係がありとても興味深いリーテック企業です。

    引き続きMovotoの動向に目が離せませんね。

    次回配信予定
    • 2019/11/14
      【マンション経営コラム|第206回 新着 最新のリーテック市場 part17
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