【AOE2】AOE2DEに関する振り返りとまとめ 新発表、新文明について【E3 2019】
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【AOE2】AOE2DEに関する振り返りとまとめ 新発表、新文明について【E3 2019】

2019-06-10 09:25
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AOE2リメイク、トレーラーからうかがえる新文明予想と新文明発表。発売時期は今年秋の予定とのこと。Steamでも販売決定。
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まずは各種リンクです。

AOE2DE、エイジオブエンパイア 2 ディフィニティブエディションの公式トレーラー
https://www.youtube.com/watch?v=ZOgBVR21pWg

XBOXのAOE2DEに関する正式な発表
https://news.xbox.com/en-us/2019/06/09/e3-2019-age-of-empires-ii-definitive-edition-launching-fall-2019-beta-coming-soon/

AOE公式によるAOE2DEに関するブログ記事、ベータテスターへの申請リンク有:
https://www.ageofempires.com/news/welcome-to-e3-2019/

AOE2DEのSteamページ
https://store.steampowered.com/app/813780/Age_of_Empires_II_Definitive_Edition/

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 みなさんこんにちは。令和元年の梅雨、いかがお過ごしでしょうか。
 AOE2ファンの皆様におかれましては、除湿器と冷房の電源を入れ、いつもと変わらず町の人を作成していることと思います。


 さてエイジオブエンパイアファン全体を見れば、梅雨をどこかに追いやるほどドライな反応をされていたAOE2DEですが、公式が正式に発表するというアナウンスをだしました。

 今、E3 2019 Xbox Briefing開始の30分前に記事を書き始めています。
 リアルタイムでもう少し時間があるので(期待度的に順番もおそらく後の方)、ここに至るまでの経緯を振り返りつつ、何が期待されているかを確認しましょう。

 本題に入る前に、DE版とは何かということを確認しておきたいと思います。
 DEとはDefinitive Editionの略で、訳すと完全版となります。グラフィック、音楽などをリマスタリングし、4K対応、新文明追加、不具合修正といったことを目的としているので、20年前のゲームのリバイバルといった感じです。早い話がリメイクです。
 またリメイク?となるかもしれませんが、より気合の入ったリメイクとなっています。

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 エイジオブエンパイアシリーズ、通称AOEに関する発表までの流れを順に追っていきたいと思います。
 まず、4やリメイクが期待され始めたのは、2016年初めごろに、かのビルゲイツ氏がファンからの質問に対して思ったより前向きなコメントを発表してからでした。その頃はAOE2は拡張パックAOAKを出しており、盛り上がっていた時期でした。

 AORR発売や次の拡張パックの噂が立ち上るなかで、2017年春に”AOEシリーズに何か大きな動きがある”、という発表が行われ、その年の6月に行われたE3ではAOE:DEが発表されました。勢いそのままに8月のドイツケルンでのGamescomではAOE:DEの発売時期の発表とAOE4の開発決定トレーラーに併せて、AOE2DE,3DEの発表もされました。

 ここまでがAOEの現役ファンと既プレイヤーのテンションマックス期間です。この勢いがどこまでも続くと期待していたのです。
 しかしその後一切の音沙汰がなく、4どころかAOEDEの公開も遅れに遅れ、今まで頻繁に行われていたAOE2自体のアップデートも2018年9月で止まっていました。

 4の音楽に関して作曲者がコメントしたりマルチのレートがおかしくなるといった”少し”は動きがあったAOE界隈ですが特に何事もなく2回も年が明け、AOE2、20周年の年である2019年が始まりました。

 2019年9月30日にAOE2は20周年を迎えます。
 AOE:DEがやはりAOE20周年に合わせて発表されたこともあり、ひそかにAOE2DEが来ると噂されていました。正式ではないにしろ、公式ツイッターがAOE2DEに対してComing Soon、というGifを残したのがこの時です。そんな中、3月にAOEチームが重大発表を行うというツイートをしました。

 当然多くのAOEファンは4に関するニュースを期待していたわけですが、その発表を行うと言われていた配信では特に何も起こらず、もはやAOE4まだ?というフレーズは公式に対してあいさつ代わりに使われるようになり、公式もそれに対して煽りを返すという反応をしていました。

 3月が終わっても正式な発表はありませんでした(一方でSteamロビーでマルチ対戦が全くできなくなるという致命的なバグは発生しました)。
 あぁいつものね、もうだめだぁ、と皆が思っている中、4月には米国のソフトウェア審査機関に、AOE2:DEが登録されている、というニュースが流れました。

 そして5月末、今度はすべてのDE版がSteamに来る、というニュースがなされました。
 実はAOE:DEは出たはいいものの流行っているとはいいがたく、AOE公式チームが週1でやる配信も強引にAOEDEマルチを取り上げるもの視聴者数は伸びていませんでした。
 AOEファンであると自認する私自身、Microsoft Store限定販売のAOEDEには手を出しがたく――それは私以上のAOEファンである世界最強プレイヤーも同じようでした――、マルチに関する不具合や数々のバグの噂も不人気の原因だったようです。
 そこにきて比較的安定しているSteamでのリリース決定は、AOEファンを安堵させました。4もSteamで発表されるだろうと考えることができるからです。


 さて、まったくやる気が無いと言われても仕方がない程度にしか動きが見えてこなかったAOE公式チームですが、5月末のDE版Steam配信決定ニュースのあと、間髪入れずに6月頭、AOE2DEの発表をE3で行う、というニュースを出しました。また、DE版では4つの新文明が登場する、公式記事が発表されます。

 以上のニュースを逐一追っていた私からすれば、このツイートを見たときには万感の思いがあったわけですが、正直他ナンバーのファンはもちろんのこと、AOE2ファンはおろか、現役マルチプレイヤーもドライな反応をしていたように見えました。

 AOE4はまだか、まだ新文明出すのか、いや嬉しいには嬉しいけどね、といった具合です。

 AOEファンは全く開発の事を信じられていません。
 というのも、パッケージ版を作った開発陣はもうとうの昔に解散しており、拡張パック版に対してはどちらかというと否定的な見方が多く、ここ一年半でようやく認められはじめ、AOC(オリジナル)からAOE2(拡張版)への移行も実に渋々としたものだったのです。いまだに「俺はAOE2を遊んでんじゃねぇ、AOCを遊んでいるんだ!」と考えているプレイヤーも、日本では決して少なくはないでしょう。

 AOE2DEのトレーラーは今こういった状況にあるなかで発表されようとしてます。

 どの程度のグラフィックスの出来なのか、4文明とはどこなのか、数々の不満点はどの程度改善されるのか、これらの事がおそらくわかることでしょう。



――――(Xbox mixer 視聴中……)

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 さて、本題に入りたいと思います。
 
 今回の発表をまとめると次のようになります。

 ・今年秋
 ・いろいろリマスタリング
 ・新文明、新キャンペーンあり

 ・クローズドテスト開始

 たった1分の、ゲーム画面に至っては数カットという、引っ張りに引っ張った告知にしてはあまりに中身の薄い内容でしたが、初めてゲーム画面が出たので、ここからわかることを少し見て行きましょう。
 クローズドテストがどうやら始まる(っている?)ようなので、中身を見ればわかることかもしれませんが、これだけ待ったので、もう少しおつきあいください。

 わからないことが多く情報も少ないため、話半分、不確定なものとしてお読みください。テストプレイにはどうやら参加できそうにないので……。


1カット目:





 赤レンガが綺麗な東欧・スラブ系の街をした赤に対して遠投有する青の帝王軍が攻め込む映像ですが、ここにはたくさんの種類の騎馬ユニットが写っています。
 これが公式シナリオの1シーンで、かつ、既出ではないと仮定して、詳しく見てみましょう。



 まず左端、1つ目の騎馬ユニットです。これには4つの特徴があります。
・長いやりを持っている
・模様のついた盾、革の帯を装備している
・大量にいる
・どうやら赤にもいる


1.公式シナリオでは同文明同士が争うことはそこまで多くないため、違う文明同士が戦っているとなると、一つ目の画像はマジャールハサーのようなユニークユニットではない。
2.共通ユニットだと馬は斥候系か騎士系になるが、そこまで立派な装備ではないため、騎士か騎兵のようだ。もしかすると、ジェニトゥールやコンドッティエーレのようなチームボーナスで作成可能な騎兵かもしれない。
3.2番目の画像は重騎士のような見た目をしているが、1体しかいないため英雄ユニットの可能性もある。つまり重騎士の研究が済んでいるわけではない。
4.画像中央橋左上にいる青のユニットも斧のようなものをもったボヤールらしきユニットもいるが、これが英雄かどうかはわからない。1体しかいない。英雄でなければボヤールであり、青はスラヴの可能性が出てくる。

 また左から4つ目の画像はフサリアのような羽をつけ、よく見ると旗が付いた槍を振っているのがわかります。
 フサリアとはポーランドの貴族軍で、鉄砲が戦場に出現してもその戦闘能力は落ちることなく、長いやりで突撃して多くの戦果を挙げた最強の騎馬軍団の一つとして有名です。
 一方でAOE2にはハサーというユニットがいますが、ここまで立派な装備をしたグラフィックを安物に対して与えるかどうかは疑問です。

 これらが正しければ、スラヴ(キエフルーシ)と争った東欧系の文明が一つ新文明として出るということになります。ポーランドの可能性が高いでしょう。
 左1番の馬がマジャールハサーであるなら、単にマジャール同士の戦いということになります。


 2カット目はゴート対ゴートのようで、若干モーションブラーがかかっていて見にくいですが、ハスカール、矛槍、近衛剣士、重騎士、騎兵の存在が確認できます。



 おそらくAOFEのストーリー系シナリオの1シーンでしょう。目新しいユニットはいなさそうです。

 続いて3カット目はAOCシナリオの李舜臣だと思われます。こうしてみると、建物のグラフィックに大きな変化はないようです。





4カット目に入る前に、新しいキャンペーンとして、最後のハーンというタイトルが提示されます。




 チンギスから始まって、誰をもって最後のハーンというのかはわかりませんが、ティムールかもしれません。
 ティムール朝はモンゴル帝国から枝分かれした政権の一つで、イスラム系の王朝です。モンゴル帝国の半分ほどまで領土を広げたので、ピックアップされる可能性は十分にあります。
 
 続く4カット目の風景では、サマルカンドを彷彿とさせる、特徴的なコバルトブルーの球体を見ることができます。城らしき建物は、どことなくインドとも似通った作りとなっています。





ティムールは遊牧民の組織的な軍隊に独自の改良を加えた、強力な自前の軍隊を持っていました。それらしい騎兵隊が町の中心右にいるのを見ることができます(ほかの画像でも似たユニットは確認できるのでもしかしたら違うかもしれません)。

 軽く調べると、これがどうやらタルカンと呼ばれているようでもあるのですが、一体どんなユニット名で登場するのか気になります。ティムール帝国はビザンティンやモンゴルに引けを取らない性能を持っていることでしょう。








 そして発売時期。おそらく9月30日に合わせたいという意思はあるのでしょうが、また間に合わないと嫌だからある程度の余裕を持たせて秋、というような思惑が感じられます。





そして5カット目。城を背にした大決戦の図ですが、細かく見てくと面白いです。
 






 上半身紫色にしているのは多分矛槍兵だとはおもうのですが、その横にいる、バルディッシュのようなハルバードのようなものを持った歩兵は何でしょうか。長槍兵かもしれませんが、それにしては持っているものがごつすぎるので、何かしらのユニークユニットだと思われます。
 このような見た目で連想できるのはスイス槍兵ですが、手前の城の感じはバルト三国っぽさを感じさせなくもないのでわかりません。

 ではその前にいる3匹の馬にひかせている物は何でしょうか。
 ”伝統的な槍投石”を布陣する目の前に陣取っており、比較的低射程で敵とやりあうための兵器ではないかと思われますが、攻撃する瞬間は写っていないので不明です。
 馬にひかせる攻城兵器はバリスタぐらいしかヒットせず、それも実在したか怪しいそうで、これが一体何に由来しているのかは全く分かりません。これはユニークなのかシナリオユニットなのかも不明です。

 また、この画像には近衛騎士、ハサーの姿も写っていて、他の画像と比べることができます。この画像で見る限りハサーの羽は従来通り白く、プレイヤーカラーで姿が変わる、といったことがなければ、ポーランドのフサリアの可能性が高くなります。


 最後のカットですが、これはもうわけがわかりません。



 まず、中央で燃えている建物がペルシアの象徴で、その前には王と、エレファント、象弓騎兵、ラクダがいます。これはペルシアと見ていいでしょう。

 では緑は何でしょうか。
 緑の軍隊はラクダに乗って弓を撃っています。つまり、ベルベルでしょうか。
 しかしおかしな点がいくつかあります。
 まず一つはベルベルとペルシアに大きな関わり合いがなさそうな事。もう一つはベルベルは銀ラムを持っていない点です。銀ラムはもしかしたらシナリオ要素で手に入ったのかもしれませんが、ペルシアとベルベルは戦っていないはずです。

 では新文明でしょうか。新文明なのにラクダに乗った弓騎兵を出すでしょうか。
 謎です。

トレーラーについて

 正直、えっこれだけ?という印象も受けたのですが、物理演算を感じる迫力ある建物の崩壊やハイクオリティな水辺や草といった要素など、映像的にはなかなかやってて楽しめのではないかと思います。
 ただ対戦ゲームとして適切かどうか、つまりそれが邪魔にならないかどうかはわかりません。画像停止して詳しく見てもわからないユニットがいる時点で、とっさの判断を遅らせる要因となるでしょう。
 また、お約束の(バランス)崩壊後の世界となっているのは間違いなく、しばらくは否定的な意見も目立つことと思います。

 ただ、これは歴史シミュレーションであるのだから、よりハイクオリティな世界観を楽しめる、という意味では期待できそうです。


 新文明をまとめると、ポーランド(近辺)、ティムール、スイス?で、あと一つ、今回は出てきませんでしたが、事前の宣伝画像に”モーニングスターを振り回す騎士”が写っていたので欧州系文明がくるのではないでしょうか。

 今回の発表では、インターフェイスやマルチ対戦環境がどうかという部分まではわかりませんでした。
 そこらへんはクローズドテストからも変わることだろうと思われます。

 Steamにどれくらいの時差で登場するかわかりませんが、早く遊んでみたいものですね。4とかはとりあえずひとまず置いておいて、2DEを楽しみに待ちたいと思います。

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 と思っていたら、Xboxのサイトが更新され、新文明はブルガリア、リトアニア、クマン、タタールだ、ということが明かされていました。

https://news.xbox.com/en-us/2019/06/09/e3-2019-age-of-empires-ii-definitive-edition-launching-fall-2019-beta-coming-soon/


 拡張パックの名前はThe Last Khans で、モンゴル帝国とたたかったり、帝国から派生して各地域の覇権を握った勢力がフォーカスされるようです。





ブルガリア:青枠
 ブルガリアは現代日本ではヨーグルト?といった感じですが、黒海の西一帯に2度ブルガリア帝国を築きました。地図で言うと左下の青枠です。
 AOFE文明であるスラヴ(スラヴ人)は、ゲーム内の歴史テキストをみると非常に幅の広いくくり、第一次ブルガリア帝国、大モラヴィア、キエフ大公国として登場しています。ブルガール人の治めた第一次ブルガリア帝国はその大半がスラヴ人でした。この帝国は北からやってきたキエフに打ち負かされ、さらにそのキエフを南からやってきたビザンティンが破りそのまま併合されます。ブルガリア帝国は反乱がおきて再び独立するまで消えていました。この間にスラヴ人とブルガール人が混じり、ブルガリア人が形成されます。
 ブルガリア人は北にキエフ大公国、南にビザンティン、オスマン、西にマジャール、東にモンゴルという、ついうっかりハードモードで始めてしまったかのような立地でゼロから戦い続け、第二次ブルガリア帝国の領土を広げます。
 この地帯は黒海の沿岸の肥沃な土地であり、また大勢力の通り道であったために絶えず戦争をしていました。そんな中にあって領土を広げたブルガリアは、バリバリの戦闘民族、かと思いきや国が力を持った後は宗教や文化にも力を入れ、キリスト教国のなかでも先進国となりました。
 どんな逆境でも決して折れない文明として登場するかもしれません。


リトアニア:緑枠
 リトアニアは今ではバルト三国のうちの一つの小さな国、というイメージしかありませんが、中世では北方十字軍でやってきた強力なチュートン騎士団と戦い、最盛期には欧州一の勢力を誇った帝国です。
 バルト海から黒海にかけてというこの広大な地域を手に入れるまで、リトアニア人は沢山の戦争と外交に勝たなければなりませんでした。
 1200年初頭、チュートンの攻撃に耐えるために諸部族が統一され、まず今と同程度の領地を持つリトアニア大公国が生まれます。西からくるチュートン騎士団や、モンゴルの猛攻に対しては、同じくそれに苦しんでいた他の大公国やポーランドと手を結び、うまくいなしながら勝利します。同盟間で婚儀をあげ、リトアニア大公国は徐々に勢力を広げていきます。
 1410年のタンネンベルクの戦いでポーランド・リトアニア連合は、タタールの軽騎兵とポーランドの重騎兵をうまく使いチュートン騎士団に決定的に勝利し、その地位を確固たるものにします。
 その後、リトアニア人は積極的にポーランドと同化しようとし、1500年代には、ポーランドリトアニア共和国はオスマンに次ぐ勢力となりました。
 モスクワ大公国やオスマンに削り続けられ、最後には第3次分割によってロシア帝国のものになってしまいますが、様々な局面に対して自らを変容することで最も有利な選択を可能にし、状況に打ち勝ってきた強さは現代にも受け継がれているようです。

タタール:赤枠
 3つ目の勢力はタタール、地図の中央です。
 タタール人はもともと遊牧民族の一つで、モンゴル帝国が勢力を伸ばすとその傘下に入り、遠征事業を担いました。タタール人のくびきやタルタルなど、モンゴル帝国の代名詞としてヨーロッパに広く名が知られることとなります。
 モンゴル帝国の欧州方面への大遠征は、チンギスハーンの長男、ジョチの部隊に起源をもつ遊牧政権、ジョチ・ウルス(その本拠地である草原の名にちなんでキプチャク・ハン国と一般的に呼ばれる)が担いました。1230年前後、わずか数年でブルガール、キエフ大公国(モスクワの前身)、ポーランド、ハンガリーまで駒を進めました。
 この大遠征以後200年間にもわたって、ロシアの人々はキプチャク・ハン国に貢納しつづけ、これをタタール人のくびきといいます。タタール人はカザフスタンに住む一部族だったわけですが、ロシア・欧州の人々はモンゴルではなくタタールと認識するほど、その戦闘能力は驚異的なものだったのでしょう。
 騎乗技術と馬育成のノウハウやチンギスハーンが考案したとされる先進的な軍事システムが素早く継続的な軍事行動を可能にし、征服した土地を長年にわたって支配し続ける政治力を彼らは持っていました。全く生活形態の違う国家を長く支配するには様々な策略や工夫があったことでしょう。欧州に名をとどろかせたタタール人がどのような姿で登場するのか非常に楽しみです。

クマン:紫枠
 最後はクマン、別名キプチャクと呼ばれる騎馬民族です。この民族は呼ぶ側によって複数呼び名があり、ペルシア語に由来してキプチャク族、ルーシ大公国から見て平原人を意味するポロヴェッツ人、西欧では黒海北方にあるクマニア地方に由来してクマン人と呼ばれているようです。モンゴルの欧州征服事業を担ったジョチウルスがキプチャクハン国と呼ばれるのもキプチャク草原に由来しますが、彼らの前に襲撃をしかけ争っていたのがクマン人です。
 彼らは強力で数が多く、ルーシ諸国やバルカン半島諸国に影響を与え続けました。1100年代にルーシ諸侯と同盟敵対の関係を築いたり攻防を繰り返しているうちに、ジョチウルスの侵攻が始まります。タタール人とは違いクマン人は彼らと敵対し戦いましたが、西への撤退を余儀なくされ大きく数を減らしました。ルーシ諸侯と手を組みモンゴルに対して抗いましたが、結局ルーシともどもモンゴルの版図に組み入れられることとなります。その後、強力な戦士であったクマン人たちは、最終的に黒海の西側に居住地を構え、各国にエリート傭兵として軍事力を提供しました。
 第2次ブルガリア帝国やビザンティン帝国が戦争する際には、クマン人の力を借りました。クマン人の戦闘スタイルは軽騎兵と呼べるものでしたが、様々な戦闘経験や需要により、重騎兵も開発しました。投げ槍や複合弓、シミターで武装していたようで、欧州の影響をうけ斧や槌などの鈍重で強力な武器を持ち始めます。記述を読んでいると、マムルークのような、カタフラクトのような、それでいてステップ特有の弓騎兵であるかのような戦術で戦ったかのような印象を受けます。



 トレーラーのカットと合わせてみてみると、いくつか納得できる点がありますが文明情報ありきで見てみてもよくわからない点が多く、これらの文明のどの時代地域をピックアップしてどのようにアウトプットするのか、というのが気になるところです。モンゴルにゆかりがある文明が多いので、騎馬文明が大量に増えそうで、バランスや整合性の取り方も予測不可能です。

 とにかく今回は、モンゴルやスラヴといった雑多にくくられていた文明が独立デビューしました。


 また、これ以降の拡張パックの可能性についてですが、個人的にはまだまだあると思っています。
 実はあまり知られていませんが、42文明を使用できるMODがあります。
 AOFEの拡張パックが出たあとに開発が進んでいたようで、AOFEに追加で19文明がリストアップされています。
 その和訳したものがこれになります。



 マンディンカ(マリ)、ムーア(ベルベル)、ビルマ、マレー、クメール、ベトナム、がAOAK、AORRで追加され、今回の拡張パックAOLK(Last Khans)ではブルガリア、バルト(リトアニア)が追加されました。

 トルクメン、アルメニア辺りは黒海とカスピ海の間の文明で、地域的にもおそらくクマンとタタールが追加されたことからも可能性はありませんが、まだボヘミア、ブルゴーニュ、オランダ、スイス、といった欧州文明と、歴史に名を遺した部族がいくつかあります。
 特に欧州系文明は一地域にまとまった数があるため、可能性は高いのではないでしょうか。
 アメリカの会社なのに北アメリカには中世史がなくて残念ねぇ。

 今回の発表のまとめ、調べた内容、考察は以上になります。
 何はともあれ、楽しみです。改めて、おつきあいありがとうございました。

それでは。




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考察お疲れ様でした!詳しくてめっちゃおもしろかったです。
なんだか騎兵文明がまた増えそうですねぇ。
個人的には物理演算かなって感じの建物の崩れ方とかがカッコいいと感じました。
ただ、ユニットの動きも躍動的になっていますし、あまり重くなければいいななんて。
何にせよ秋がほんとに楽しみです!
4ヶ月前
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>>1
いつもコメントありがとうございます!
調べていても騎馬による戦闘が目立った民族ばかりで、自分もどう差別化するのか気になります。

重くならないといいは全プレイヤーの願いですね!どうやら叶いそうもありませんが、個人的には強力な演出オンオフ機能が搭載されていれば希望はあるかなといったところです
4ヶ月前
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