【動画に歴史あり】 10, PowerPoint で柊つかさ
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【動画に歴史あり】 10, PowerPoint で柊つかさ

2013-03-30 01:21

    Office は好きですか?

    ハッカーはOfficeが苦手なものなのでしょうか。私も Office アプリが苦手です。
    Officeアプリが苦手というか、それを使って作業する事務処理が苦手というのが正しいところかもしれません。
    しかし、PowerPoint だけは大好きです。プレゼンは良くしますので。
    PowerPoint 良いよね、PowerPoint ラブです。
    といいつつ、今は個人では PowerPoint を持っていなかったりするんですよね。JUST Slide で大体事足りているというか。

    PowerPoint を使っていた当時に作成した動画です。
    このときの .pptx はなんだかロストしてもう手元になかったりします。残念。

    ドローツールで絵を描く

    PowerPointでアニメ絵を描くという動画です。
    今でも時たま「MS Office の描画ツールで絵を描いてみた」という記事をWEB上で見かけますが、そのはしりみたいなものですね。当時でもいくつかあったかと思いますが、これくらいのパーツ数で作ったというのは 2007年の時点ではあんまり見かけなかった様な気がします。

    動画は「その1」と「その2」に分かれていますが、ちょっとわかりにくかったかも知れません。
    当時人気があった Excel で Word でアニメキャラを描くという動画に乗っかったものです。それらの動画ではセルの一個一個をピクセルに見なして色を付けてドット絵を描くというものでした。Wordもセルを使った物でした。
    じゃあ次は PowerPoint だろうということで動画を作ることにしました。
    ですが、PowerPoint ではセルは扱いにくかったりします。その代わりドロー系の描画がメインですよね。ということで、PowerPointのドローツールでどこまで書けるかといったチャレンジです。実のところ、このドローで図形を書くOLEは MS Office で共通なので Excel や Word でも図形ツールで同じ事ができたりします。

    さて、動画の「その1」では Excel 等の他の動画に合わせて VBA でセルの色を半自動で決定しドット絵を描くということを真面目にやっています。ただ、図形ツールを使うのでセルではありません、そこで動画の頭で見せているように四角い図形ツールをピクセルに見立て、それをタイル状に生成して並べた上一個一個色を変えていくという VBA スクリプトを書いて実行しています。
    こうすることで四角形が大量に並んだプレゼンシートができあがるというそれなりに面白いものなのですが、出来上がったもの自体は「小さな画像を拡大した荒いピクセル画像」にしか見えません。しかも、スクリプトの実行が終わるまで画面が更新されないので、四角形の図形を並べていくところを見ることができず動画としてサッパリ面白みのないものとなりました。
    はっきり言って失敗です。

    そこで急遽作戦を変更して「その2」を作り始めました。
    「その2」は図形ツールをドローツールとして、ドローだけでキャラクター絵を描くというチャレンジです。
    題材は当時のニコニコ動画で大人気だった「らき☆すた」にあやかって柊つかさです。ちゃんとアニメっぽい絵を描くために、ビデオのキャプチャ画像を下絵にしてトレスで作成しています。なんだトレスかと言わないでくださいね、これはこれで大変な作業なんだから。
    結構な手間とパーツ数をかけてかわいいつかさが描けました。が、ここで問題が発生します。いざ完成した画像がどうみても単なるキャプチャ画像を貼り付けただけにしか見えません。PC上で見るのはともかく、動画に落としてしまうとつぶれてしまって本当に単なる画像にしか見えません。
    そこで、ドローで描いたということを強調するために、パーツ毎にバラバラにするという演出を急遽追加して画として面白い動画に仕上げることができました。

    ○○で××

    2007年5月17日に投稿された「Excelで長門有希」という動画が皆を楽しませており、ニコニコ動画のランキングに入っていました。
    作者のコメントで「絵が描けないのでプログラムで書かせた」みたいな意味の物があってそれでちょっともやもやした気分になっていました。結局絵は拾いものであるところとか、スクリプトでセルを塗りつぶしているだけじゃんといったところとか。
    大人げない私は「そんなんボクちんにもできるもんねー」と画像を Excel のセルカラーに変換するスクリプトを自身でも作成し、自分のBlogに掲載していました。
    しかし、これではダメなのです「Excelで長門有希」の後追いで投稿された「Wordで巴有希奈」をみてそう思いました。ニコニコ動画上で嫉妬したのなら同じ舞台で勝負しないといけないのです。そう、ニコニコ動画での反応はニコニコ動画上でするべきなのです。
    なので、Blogを書いた後大急ぎでこの動画を作り始めました。

    Officeツールでアニメ絵を描くという試みは随分とウケ、フォロー動画が多く作られました。
    メモ帳でらき☆すたOPアニメとか、マリオペイントでとか、CADを使ってドラクエのスライムをつくるとか随分と広範囲に盛り上がっていきます。いつしかこれらの動画には「○○で××」というタグが付けられグルーピングされました。
    そして「○○で××」というタグで新しい動画が投稿されるようになります。

    このころはカテゴリタグなどはないのですが、同じ様なジャンルに共通のタグを付けていくというのが風習になっていましたし、それで生まれた新しいジャンルも多くあります。
    「○○で××」も毛色の違った工作系タグとして延びる芽はあったのですが、同様に当時猛威を振るっていたタグ荒し(無関係なタグで埋めたり、タグを消して回ったりする荒し)によって「○○で××」は全削除されて消滅してしまいました。
    雄志によって記憶されていた動画については「○○で××」が再度付けられ残っていますが、全盛期の 1/4 も無いでしょう。

    ニコニコ動画上でコミュニケーションが始まる

    鋭い人はなんとなくお気づきでしょうが、「○○で××」タグのノリや集まった動画にはニコニコ技術部と同様の空気をまとっています。
    一つのネタに対し後追いでフォローが投稿されるというのは、当時MADが多く中心とも言える感じだったニコニコ動画では珍しいことではありませんでした。ですが、「○○で××」がひと味違っていたのは最初の「Excelで長門有希」の動画を名指しして、あれに影響をうけましたと明記していたところにあります。
    明らかに特定の動画、特定の作者に対してフォロー動画、リプライ動画を作成し投稿するという行為が2007年6月の時点で行われていました。SmileVideo が開始してから約3ヶ月、その短期間のうちにニコニコ動画はコミュニケーションスペースとして機能しはじめていたのです。
    私はこのときの体験があったからこそ、その後の初音ミクやニコニコ技術部の立ち上がりの際何をするべきかというのを見据えていたのだと思います。

    視聴者の期待というもの

    ところで、この動画は驚きをもって見て貰えた物の、ある程度のところで「なんだよ、裏切られた」的な罵倒のコメントが混ざるようになります。これは予想外ですが興味深い現象でもあります。
    非難の対象となっている事象は二つ
    1. 動画が早送りであったこと
    2. ばらばらのパーツが一つに組み上がる様子が逆再生であること
    どちらも演出としてそのように作ったところだったのですが、なぜかそれを「裏切られた」という言葉を持って非難されます。

    どうやら「すごいと思ってみていたのにトリックだった」という意味らしいのですが、なんで凄いと思ったのかさっぱりわかりません。
    視聴者の方で誤った解釈と期待をほぼ勝手に行って、それを裏切られたと騒ぐ。面倒な事です。
    しかし、ここから多くのことが学べます。
    視聴者の視点はコントロールしにくく、とんでもない角度から降り注ぐことがあるということです。転じて言えば「なにを面白いと思って貰えるか」出してみないとわからないということですね。
    もうちょっと引くと、どんなに自信のあるデキの良い動画(作品)でも受けないことがあるということでもあります。
    当たり前の事ですが、それを納得して受け入れるのは大変難しいものです。



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