【動画に歴史あり】 31, 初音ミクが明日届くのでワクワクしています
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【動画に歴史あり】 31, 初音ミクが明日届くのでワクワクしています

2013-08-24 16:15
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私の中での「ニコニコ動画観」というのは大きく分けて二つになります。
【初音ミク発売前】と【初音ミク発売後】です。
それまでのニコニコ動画はネットに転がっているものを持ち込んでコメントを付け遊ぶ場でした。それが徐々に変容していくのですが、初音ミクを使ったコンテンツでついに「全ての要素がニコニコのためにニコニコの上で作られたオリジナル作品」という域に達したのです。以降はニコニコ自体が新しいコンテンツを生む場になっていきました。
今回はそんな時代の狭間のお話。

初音ミクの発表と発売待ちの人々

待望のVOCALOID2 が発表されるのですが、その声にはキャラクターデザインが付いていました。初音ミクです。
そのビジュアルが初めて発表された 2007/06/27、VOCALOIDファン(当時はMEIKOとKAITO)は動揺しました。なんだこのオタ狙いっぽいビジュアルはと。
こんなキャラクター要らないもっと質素なパッケージじゃ無いと恥ずかしくて買えない、という反発意見も当然の様に出ていましたが多くの人は好意的に受け入れていました。それでも「ニコニコ動画のためにあるビジュアル」という意見についてはみな肯定的で、大筋納得しているといった空気でした。

当時、VOCALOID2 の発売を楽しみにしている人達が情報交換の場として利用していたのが 2ちゃんねるDTM版のVOCALOIDスレと、ニコニコ動画掲示板の「VOCALOIDの飼い主だけれども何か質問ある」というボカ主スレの二カ所でした。まあなんつーかメンバーは被っていた様な気もします。
この二つのスレで、今日はサンプル曲が出ただの、パッケージ梱包の写真が発表されただのとわいわい情報を集めながらみんなで心待ちにしていた次第。

初音ミクが届……かない!?

そして運命の日、2007/8/31 初音ミクの発売日です。
MEIKO優待販売でちょっと早めに届いた飼い主が次々と初音ミクのテスト動画を上げていきます。
初っぱなということもあり大半がMIDI流し込みのカバー曲で、当時のタグは主に「歌わせてみた」だったと記憶しています。
それら上がっていく動画を片っ端から見ていき、うちに届く日をワクワクして待っていたのですがついに土日の週末には届きませんでした。(2007/8/31は金曜日だった)

私も最初に初音ミクに歌わせるのは至高のロボっ娘ソング「Pure Heart. ~世界で一番あなたが好き~」しかあるまいと、数週間前からMEIKOの仮歌で仕込んで動画も準備していました。超ワクワクです。
ですが届かなかったのです。

しょんぼりしていると週明けの月曜日にクリプトン・フューチャー・メディアさんからメールが届きました。曰わく、お前の住所に送ったが住所不明で帰ってきたぞどうなってるんだ、と。
ああ、なんということでしょう、予約注文時のフォームに書いた住所では無く、ユーザー登録の住所に送ってしまわれたのですね。しかもユーザー登録の住所は随分と古く、引っ越しを行う前の住所になっていたとは。
あ、私のミスですか、すいません、ごめんなさい。ユーザー登録情報更新しておいたんで、新しい住所にもっかい送ってください。よろしくお願いいたします。
こうして遅れながらも初音ミクが私の手元に発送されることとなったのです。

一方、Amazonを初めとして各種店舗では初音ミクの異常な人気に入手できるできないといった状況となっていました。
秋葉原の楽器屋には何本残っていたとか、どこそこの店は再入荷したとかそういう情報が飛び交います。
数日遅れと言いながらも確実に入手できる私は幸せな方だったのです。

この顛末は既に自分の所のBlogでも書いています。(http://www.fumi2kick.com/rrtalk/archives/873)
ニコニコ大百科のMEIKOについて語るスレの31(http://dic.nicovideo.jp/b/a/meiko/31-)に「ぼか主スレの235も似たような状況にあるが、同一人物であるかは不明」と書かれていますが、あれを書き込んだのは私です。はい。

喧嘩を売ってみよう

取りあえずミクさんが来るまではニコニコ動画に投稿されているものを見て回るしかありません。
初音ミクタグやVOCALOIDタグの検索に張り付いて動画を見て回っていました。
そんな中 2007/9/3 に「初音ミクが来ないのでスネています」と「初音ミクが来たのでスネていません」が投稿されていました。



この時はまだ 2007/9/4 12:55 投稿の「VOCALOID2 初音ミクに「Ievan Polkka」を歌わせてみた」(http://www.nicovideo.jp/watch/sm982882)以前のお話、いわゆる【はちゅねインパクト】の前ですので初音ミク作品といっても既存MIDIに素朴に歌を付けて試行錯誤を皆でしていたような状況でした。
その中で「替え歌」でありつつもオリジナルな歌詞で歌わせ笑いを取りに来るという動画はとても物珍しく写りました。
しかも届いていない人を届いた人が茶化す動画を投稿している、ニコニコ動画の上では新しくコンテンツとコミュニケーションの新しい形として個人的にもの凄い衝撃を受けました。

と、言ってもそれを見て「面白い人達がいるもんだなあ」と感心しただけのもので、それを見て突き動かされたというほどのことではなかったのですが。

2007/9/4 の夕方、この日は仕事が忙しくなく夕方早めに退社したのを良く覚えています。そして、自宅の郵便受けには「VOCALOID2初音ミク」の荷物と思わしき(というか確定ですが)不在連絡票が刺さっていました。

珍しく早めに帰宅したので妙に時間があり「なんかやろうかなぁ」とPCの前に座っていました。この時の「なんか」は動画投稿とかではなく、公表しない自分だけの遊びのニュアンスです。「自分に取っての最初の初音ミク動画(になるはずだった)」も肝心の初音ミクが無いと先に進みませんし、今のうちにMEIKOと戯れて歌作っておくかなあといったぼんやりしたイメージでDAWを立ち上げます。
この時やろうとしていたのが、グラディウスのビッグコアのテーマになんかゴミみたいな歌詞を付けて歌わせようというものでした(※振り返りポイント)。そのために譜を取ったり調べたりしていたら、ふと昨日みた動画「初音ミクが来ないのでスネています」が頭をよぎります。

「初音ミクが来ないのでスネています」は面白かったし、「初音ミクが来たのでスネていません」は見事なリレーショナルコンテンツだった。しかし、この2本だけでは面白かったねで終わってしまうだろう。もう1つリレーとして繋がれば、もう1人誰かが入ればこの動画はコンテンツから事象へと変容できるに違いない。
そう考え、敢えて3人目の当事者となることにしました。

ここでもうひとつ悩んだところがあります、それは元ネタに従い3本目も「バルーントリップのテーマ」で通すかどうかです。
バルーントリップのままなら「初音ミクが来ないのでスネています」へのレスポンスであると即座に認識されることでしょう。しかし、その後4本目5本目と続いたとき同じ曲とフォーマットのままでは飽きてしまいます。
この先続くことを考えるとレスポンスでありながら流れは同じと思わせる範囲として「ファミコンゲームのBGM」とまで拡張して作成することにしました。
実際に4本目が続くかどうかはわからないのですが、続いて欲しいという希望もあっての思慮でした。
そういった考えから敢えてバルーントリップでは無いファミコンゲームのBGMを選択します。みんなが知っていて愉快な曲、嬉しそうな曲ということでスペランカーを選んだのですが、これが見事に地雷を踏み抜く事になります。

そんなこんなで思いついてから 2時間半で歌を作り、1時間で動画を作り 2007/9/4 23:29 に投稿をしました。
これが元ネタへのレスポンスであると認識されるかどうかが不安だったのですが、VOCALOIDや初音ミクは渦中のタイトル、すぐに検索されてたどり着いてしまいます。おかげで無事返歌であるということが視聴者にも、元ネタ作者にも届きました。

元ネタ動画である「初音ミクが来ないのでスネています」の動画紹介文には
「■sm977517が喧嘩売ってきたのでそっちもよろしくね。ぅえー sm986204も喧嘩売ってきました。よろしくね。」
という文が追加されました。
これら3つの動画が1つの事象としてリンクされた瞬間です。
そして元ネタ作者(後のワンカップP)によって一連のレスポンスを「喧嘩売り」と定義されたのです。

私がうっかり地雷を踏み抜いてしまった事もあり、「初音ミクが来ないのでスネています」の元動画作者がさらなるレスポンス動画である「初音ミクが来ないのでまだスネています」を投稿します。

明らかに私の動画も受けての連作とみられるこの動画が投稿されたのは 2007/9/5 5:35。「初音ミクが明日届くのでワクワクしています」の投稿からたったの6時間後の事でした。

そして後に「初音ミクが来ない?来た?騒動」と呼ばれるなにかが始まったのです。

konozama組

Amazonに予約注文したものの発売日に届かなくて遅配される事を「konozama組」と称しているのはこの動画からですが、この動画の当時で konozama というネットスラングがニコニコ動画上で通じなくてビックリした覚えがあります。
ワンカップPも知らなかったようだし。
ネットニュース系では普通に使われていたジャーゴンだったんですけれどもねえ。

本当の konozama ってのは限定版の予約注文で、きちんと予約したにもかかわらず在庫が確保できなくて2週間くらい待たされたあげくに「商品入荷の見込みが無いためお申し込みをキャンセルさせて頂きます」というメールが届くまでがセットです。
なので、ちょっと遅配しただけで konozama というのは違うんですよね。
初音ミクの場合は在庫が手配できなくて遅配なので、正しい konozama 状態でしたが。

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今やちょっぴり伝説の「初音ミクが来ない?来た?騒動」、不在通知Pを知ったのはここからでしたわー。
あのレスポンスがなかったらこの騒動はなかったかも、と思うと不在通知Pの当時の早いレスポンスとしての喧嘩売り2人目は個人的にGJと言わざるを得ないです><b
69ヶ月前
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