夢を、見ていた。

 壁まで視界が通らぬほどの暗い部屋。小窓を抜ける月明かりはそっと闇に溶け、その中央、樹木が自らその姿形を望んだかのようなテーブルを挟み、二人のエルフが座っていた。少し手を伸ばせば相手に触れることができそうな距離、その間に、一対の小さな魔法の灯を漂わせて。一つは揺らめく炎のように、一つは輝く宝玉のように、それらはまるで踊るように振る舞い、明滅し、二人の幸せそうな微笑みをおぼろげに浮かび上がらせている。


 私は、光が届かぬ壁際でそれを見ていた。

 声をかけたい、今すぐ駆け寄りたいと思った。そうすれば、きっと二人はその笑顔を私に見せて、こっちにおいでと言ってくれる。そんなことはわかっている。しかし、二人の微笑みがどうしようもなく遠く感じた私は、ただじっとその様子を見つめていた。それだけで私は幸せなのだと、自分に言い聞かせながら。


 この瞬間が永遠に続くことを、静