注意:この記事はストーリーについて語っています。ネタバレにご注意下さい
こんにちは。
遅ればせながらPS4タイトル「十三機兵防衛圏」をプレイ中です。
パッケージ版をゲットしました
まだプレイして10時間ですが色々と考えたくなることが増えてきて楽しい。
ストーリー面白いよ!
現在17時間ほど。まだまだ中盤くらいのペースでしょうか。
まだ話の全貌がわかっていない今だからこそ感じたことを
つらつらと書き綴っていきます。
あらすじ
複数人で共有していることがわかった。
多人数時系列バラバラストーリーは是か非か
ここからはストーリーの中間完走です。
数時間プレイして思ったのは「パルプフィクション」という映画が使用した
「オムニバス形式っぽいけど時系列がバラバラなだけで実は一本の話でした」
に手法は近いのかなと。
タランティーン監督の傑作。大好きな映画。
一応パルプフィクションの話を簡潔に述べるとギャングとボクサーの話。
時系列ごとではないシーンの展開の仕方が独特な映画。
独創的な物語の展開で一見すると分かり難い。でも面白い。
パルプフィクションの主人公は3名だったのに対し
十三機兵防衛圏の主人公は13人。
それだけでストーリーが複雑に絡み合うことがわかります。
今回採用した時系列バラバラはストーリーにどんな効能があるのでしょう。
ぱっと思いついたのはこんな感じ。
① ストーリーについていく姿勢を作る
第一にぼーっとしていたら訳わかんないわけですよ。
だからヒント集めを能動的に行うように仕向けられている。
例えば冬坂さんと関ケ原くんの時系列を追うと、
・学校の校門ですれ違い冬坂さんは生徒手帳を落とす
↓
・冬坂さんはクラスの友達に一目惚れをしたと言う
↓
・関ケ原くんは記憶を失い生徒手帳を持っている
↓
・関ケ原くんが冬坂さんに会うと親密な関係になっている
2人の出会い。甘酸っぱさMAX!
という流れです。
それぞれの出来事はゲームプレイ中はバラバラに体験します。
ここでプレーヤーは
「生徒手帳を持っているということは校門で出会った後に、
親密な関係になり、その後記憶喪失になったんだな」
と出来事を整理できるようになるのですね。
こうやって次第にバラバラになった物語を理解していきます。
複雑なことをする代わりにプレーヤーはストーリーを能動的に読み進めます。
当然これはギャンブルです。
「意味不明で訳わからん。やめた。」
と放棄される危険性を孕んでいます。
このあたりの匙加減は難しい。
② 読めない展開が作りやすい
時系列がバラバラ=前後の人間関係が不明確になるため話の展開が読めません。
これは①と矛盾している要素でもあります。
どういうことかというと、例を挙げて説明します。
南奈津乃は鷹宮由貴と幼馴染である。中学時代は別々の学校に通い文通をしていた。
高校で奈津乃の通う高校に由貴は転校してくる。
しかし奈津乃を追う組織に由貴が所属していることを知り奈津乃はショックを受ける。
奈津乃がショックを受けるシーン。このあと由貴も奈津乃が行方不明になりショックを受ける
幼馴染から敵へと変わっていく。信頼していた幼馴染が敵の仲間になってしまう。
このことによりプレーヤーは二人が絡むシーンを見ても時系列の整理をしにくくなります。
「このシーンでは仲が良いから最初の方?いや和解したから最後の方なのか?」
と時系列でいうどこに当てはめてよいのかわからずストーリーの展開が予想できません。
人間関係を追っていくとストーリーはさらに難解さを増していきます。
③ 話が繋がったときの快感
上記の①や②における難解さを乗り越えた先にご褒美があります。
丁寧にストーリーを理解しようすると不可解な点に回答が待っています。
如月兎美の話でこれに近い体験をしました。
如月兎美はちょっと変わった女の子だった。
同性の女の子の輪の中でも独特な感覚を持っている。
その理由は兎美は40年後の未来からきた少女だったから。
なので同世代の子を見ても「同い年っぽいけどオバサン」と思うし、
緒方念二のヤンキーの風貌を見てもビビるどころか変でオカシイと思う。
(思うどころか相手を馬鹿にした態度で接する。そこが兎美の良い点だったりする)
侮辱の火の玉ストレート!でもこの後仲良くなるのがよいです
だから変な子って思われちゃうのか~と根拠がわかって楽しい。
謎が解けていくうちにストーリーに引き込まれていきます。
そこからさらに踏み込んだ多重人格設定
◆13人の主人公を
◆いくつもの時代にタイムスリップさせて
◆時系列をバラバラにして見せる
これだけ見ても十分複雑であることがわかります。
しかしそれだけではなかった。
十三機兵防衛圏はどうやら対となるキャラが存在するようでした。
鞍部十郎の人格が形成される前は和泉十郎という人物
冬坂五百里の未来の姿が森村千尋?
三浦の妹が千尋という名前で森村千尋と同一人物?
井田哲也=網口愁?
(ストーリー半ばのためあくまでも仮説)
どうやら様々な理由から時代別で違った名前で活動していたり、
機兵に乗った際における脳へのダメージにより人格が変わったりと、
複数の名前がある模様。
うーん!ストーリー難解なのに登場人物も難解!
話を整理しようにも脳がついていかないレベルで難しいです。
ここまで話を難解にできたのはゲームというメディアだからこそでしょう。
映画では時間的制限があります。
ドラマでは毎週1話放送ではストーリーや伏線を忘れないようできない。
小説では視覚情報が圧倒的に不足。
ゲームは先述したとおり能動的です。
難解な話になるほど親和性が高いのではないでしょうか。
まとめ
以上が十三機兵防衛圏を10時間ほど遊んだ感想です。
今のところ丁寧なゲームつくりにただただ脱帽しています。
もっと売れるべき、評価されるべきゲームです。
クリアした後の感想も記事にしたいと思います。
このゲーム超面白い!!