こんにちは。本誌Varietyなんですが、1905年から続いてる映画業界誌だったりします。その日本版の編集長をやってますひろゆきです。
さてさて、英国の映画製作・配給会社“サードウィンドウフィルムズ”代表、アダム・トレル氏が「日本映画のレベルは本当に低い」と発言した記事が話題になっています。
今の日本映画にもの申す…「レベルが本当に低い!」 英映画配給会社代表が苦言
先月、フランスの映画館で樹木希林さん主演の『あん』を見ましたが、面白かったです。
世界的ヒットをしている『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』ですが、岡本多緒さんが出ています。
『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』レビュー(4/5点)
日本の作家の原作ですと、ライトノベルが原作の『オール・ユー・ニード・イズ・キル』は漫画版より映画版のほうが個人的には面白かったです。
日本の漫画が原作の『オールド・ボーイ』は2004年カンヌ国際映画祭グランプリを受賞しました。『オールド・ボーイ』も映画版のほうがストーリーがすっきりしていて面白かったです。
ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ最新作『ベイマックス』のコンセプトデザインはコヤマシゲトさんです。
“ベイマックス”のコンセプトデザインを手掛けた日本人・コヤマシゲト氏へインタビュー
日本人映画監督としては、清水崇監督がサム・ライミのプロデュースでアメリカで『The Grudge』シリーズを撮っています。
というわけで、日本人が関わっていて面白い映画や評価の高い映画は多いのですが、上記の作品で『あん』以外は日本映画だと思われてなかったりします。
巷で「日本映画が面白くない」と言われてしまう理由なんですが、日本人が主演している映画を見たい人が多いからだと思うのです。きちんと演技が出来ていれば、役者が知らない人でも面白い映画になりますし、きちんと評価されます。海外の観客は樹木希林さんを知らないですしね。
ところが、日本人が主演してる映画を見たい人たちは、自分の見慣れている人が出てる映画が見たいのですね。
ってことで、日本で有名な人をキャスティングしたほうが多くの人が見てくれるということで、アイドルやタレントなど話題性重視でキャスティングされてしまうということが起きます。
そして、アイドルの熱心なファンは、映画の良し悪しとは関係なく、映画を見に行ってくれるので、手堅い興行収入になるわけです。ある程度手堅い興行収入が期待できるので、広告宣伝費も結構かけられたりするわけです。
普通の人は、映画館に1年に一度ぐらいしか行きません。
そうすると、CMを打ちまくってる映画や知ってるタレントが主演になってる映画のほうに興味を持ったりします。全く聞いたこともない映画で、誰だかわからない人が出てる映画をわざわざ見に行こうと思わないのが普通ですしね。
そんなわけで、“日本映画ファン”は、日本人が主演してる映画を見たいということなので、映画の制作会社は、映画を面白くすることに予算を使うよりも、有名タレントに予算を使ったほうが観客が増えたりするわけです。
あとは、テレビ局製作の映画が、テレビでCMを打ちまくるので、興行成績はいいんですが、映画としての評価はそんなに高くないといったことが起こりがちです。
マイナーでも面白い映画をきちんと評価する人と、そういう映画を見に行くお客さんが増えない限りは、「日本映画がつまらない」という流れは変わらないと思うんですよね。
というわけで、面白い映画をお勧めするべく、レビューを書いてたりしますので、よろしくお願いします。。。と、自分のレビュー記事の宣伝をオチにしてみます。
あと、『ズートピア』面白いですよ。。と。