自分の生業としていることを差し置いても、公私にわたって活用し、その恩恵にあずかっているインターネット。気が付けば身近な存在になっていますが、昔はダイヤルアップで接続したり速度も数十キロbpsと遅かったものが、今ではWi-Fiが使えてギガbps単位の速度が実現するなど、長足の進歩を遂げています。用途も最初はメールやホームページ閲覧ぐらいだったものが、SNSに動画、音楽、ゲーム、ネットショッピングなど多種多様に。そんなインターネットの歴史を振り返ることができる“インターネットの歴史絵巻物”をYahoo! JAPANが公開しました。
Yahoo! JAPANが公開した『History of the Internet ~インターネットの歴史~』は、文字通りインターネットの歴史をひもとくことができるスゴい絵巻物。Yahoo! JAPANの20周年を記念して制作され、4月29日から30日にかけて幕張メッセで開催される『ニコニコ超会議2016』に展示するこの絵巻物が、現在ウェブ上で先行公開されています。そのスゴさを紹介していきましょう。
スゴいところその①:なんでも載ってる情報量がスゴい
この絵巻物では、インターネット黎明期の1969~1994年に加え、1995年から2015年は1年単位でインターネットの歴史を刻むトピックを紹介しています。そのトピック総数、なんと1300超! スゴい情報量が詰まった絵巻物なのです。この約1300のトピックはSNSでシェアすることができます。
筆者がインターネットに触れ始めた頃に使っていた『Netscape Navigator 1.0』、『Yahoo! JAPAN』や『千里眼』など日本語サイトを検索できるようになった検索サービス、各種ポータルサイトやプロバイダー、『2ちゃんねる』に『ニコニコ動画』といったコミュニティ、『mixi』『GREE』などの国産SNS……見ていると、当時の様々な記憶がよみがえってきます。読者の皆さんがこれまでに触れてきた思い出のサービスは、必ずどれかが描かれているのではないでしょうか。
スゴいところその②:イラストの密度がスゴい
1300以上ものトピックを1枚の絵にしているのですから、その描き込みの密度もスゴいです。
たとえば、トピックが密集した場所に注目。2007年から2008年にかけて日本の主なインターネットの歴史とポータルサイト・検索サービスをまとめたエリアでは、飛行船を模したスペースに『Yahoo!検索ランキング』『楽天レンタル』『ひかりTV』、“jpドメイン100万件突破”、『鉄道コム』『gooマスターズ』『Baidu』『楽天キャッシュ』『fazoo』『日テレ7』『ぽすれん』『ニコニコ大会議』『モバゲータウン』『Cuil』『AppStore』、と15ものトピックをまとめて掲載しています。インターネットの世界の動きの速さと活気が実感できるのではないでしょうか。
スゴいところその③:ガジェ通も載ってるのがスゴい
『YOMIURI ONLINE』『asahi.com』といった新聞系サイトを始めとして、『INTERNET Watch』『ASCII24』などネット系のニュースサイトも網羅。
まさかとは思ったのですが……なんと我々ガジェット通信も載っています! すぐ近くには筆者がプロデューサーを務めるゲームコミュニティ『モゲラ』も。ヒャッホウ!
ガジェット通信を運営する東京産業新聞社の母体である、未来検索ブラジルのサービスやプロダクトがほかにも掲載されています。『2ちゃんねる検索』とそれを支える検索エンジンの『Senna』、さらに、実は未来検索ブラジルが開発・運営している『ニコニコ大百科』がそれ。
1997年にさかのぼると、ガジェット通信発行人のふかみんが開発した『まぐまぐ』も掲載。未来検索ブラジル取締役で『2ちゃんねる検索』『Senna』の生みの親、森大二郎とふかみんに、それぞれコメントをもらいました。
森大二郎(『2ちゃんねる検索』『Senna』の生みの親)のコメント
インターネットの歴史に名前を刻んだぜ! 『groonga』もよろしくね!
※編集部注 『groonga』は『Senna』の後継となるオープンソースの全文検索エンジン
深水英一郎(ガジェット通信発行人)のコメント
いやぁ、この歴史絵巻物を作った人の描き込み力に驚愕です。『まぐまぐ』は個人が趣味で始めた「ネットとメールを使って誰でも自分のメディアを作ることができる」ウェブサービスが急激に大きくなったもので、CGMの走りだと後から言われました(当時CGMという言葉はなかったのです)。その後、未来検索ブラジルで開発や運用に関わったサービスやプロダクトが歴史に刻まれていて超うれしいです。これまでのものより、もっとすごくて面白いものを作るためがんばっていきたいです。
インターネットへの“愛”を感じる
掲載された人たちがこのようにアツく反応してしまうYahoo! JAPANのインターネット歴史絵巻物。作り手の皆さんのインターネットへの“愛”が感じられます。
1969年に生まれたインターネットで初めて交わされた言葉は「L」「O」の2文字だったのだとか。「LOGIN」と入力しようとして、2文字でシステムが落ちちゃったらしいのです。『History of the Internet ~インターネットの歴史~』の序文には、Yahoo! JAPANからこんなメッセージが載せられています。
ヤフー・ジャパンは、今年で20周年。「L」と「O」から始まった、インターネットの歴史に、精一杯の「LOVE」を贈りたいと思います。
THANK YOU, INTERNET
インターネットを愛する読者の皆さん、是非この『History of the Internet ~インターネットの歴史~』に触れて、Yahoo! JAPANのインターネット愛を感じとってください!
History of the Internet ~インターネットの歴史~
http://docs.yahoo.co.jp/20years/
巨大な“リアル絵巻物”を目撃せよ!
記事冒頭でも紹介したとおり、『History of the Internet ~インターネットの歴史~』は『ニコニコ超会議2016』への展示物。Yahoo! JAPANは『ヤフヤフ学園へ行こう!~インターネットの歴史巨大壁画が出現&学校指定グッズ大放出~』という名称でブースを出展します。
「インターネットの歴史巨大壁画」とあるように、実物はなんと約18.6×2.5メートルという巨大サイズ。思い出のトピックを探して記念撮影するなど楽しんでみては。
ブースでは人気ネットタレントが出演する『ニコニコ生放送』番組『ヤフヤフ学園』の教室セットでインターネットの歴史テストに挑戦できるほか、対象アプリのダウンロード数に応じて『ヤフヤフ学園』オリジナルグッズが当たるプレゼント企画も用意。プレゼントの中には、『History of the Internet ~インターネットの歴史~』のミニチュア版もあるそうです。そして、人気絵師であり、作詞・作曲家でもある“せらみかる”と一緒にヤフヤフ学園の校歌斉唱ができるチャンスも。詳しくはブース情報ページをチェック。
ヤフヤフ学園へ行こう!~インターネットの歴史巨大壁画が出現&学校指定グッズ大放出~ | ニコニコ超会議2016
http://www.chokaigi.jp/2016/booth/yahoo.html
プレゼントとして実際に配られるミニ絵巻物と同一スケールで印刷した絵巻物を入手したのですが、これがなかなかのド迫力! 大人2人で広げてやっと全貌を確認することができます。
自分と関係のあるトピックは赤ペンでマルをつけて、見せびらかしたくなること請け合い。会場に足を運んだら、プレゼント企画に参加してゲットしてしまいましょう。
【ニコニコ超会議2016情報】
タイトル:ヤフヤフ学園inニコニコ超会議2016
日程:4/29日(金・祝)、30日(土)
会場:幕張メッセ
URL:http://www.chokaigi.jp/2016/booth/yahoo.html