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食い倒れの街・大阪の内でも屈指の飲みスポットとして知られる天満。
安くてかつ魅力的なコンセプトを持った名店が多く、足を運ぶたびに未知の楽しさに出会える大人の理想郷(ユートピア)だ。
今回ご紹介するのはそんな天満で100年以上の長きにわたって暖簾をはためかせる『堀内酒店』。
堀内酒店はごくごくシンプルな酒屋系の立ち飲み屋で、アテはおでんがメインであとは適当な一品が数種類と乾きものくらい。
酒メニューはさほど豊富ではないが日本酒にちょっとしたこだわりが見られ、大阪ではあまり目にすることのない奈良・吉野の銘酒『猩々(しょうじょう)』が上撰、純米と揃っている。
何を飲み食いしても悪くはない。
しかしこの店で一番の美味は店主のオヤジが醸し出す独特のほがらかな雰囲気だ。
店を継ぐ前はビジネスマンとしてさまざまな社会経験をしてきたというハンサムなオヤジ。
軽い下ネタや大阪人特有のゲスい笑いも厭わないが、根底にはあふれるような優しさと深い人間性が感じられ人を不愉快にさせることがない。
案外人見知りな僕が数年ぶりに訪れても
「兄ちゃん、前にも来たことあるやろ?」
と溶け込みやすいように声かけてくれるさりげない配慮。
若い頃はモテたんだろうな……
嗚呼、また久々にあのオヤジの顔が見たくなってきた。
『堀内酒店』
【住所】
大阪市北区浪花町4-18【営業時間】
10:00~22:00【定休日】
無休
―― 見たことのないものを見に行こう 『ガジェット通信』
(執筆者: 中将タカノリ) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか
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