シンガポールGooute(グート)社は1月18日、国産スマートフォンブランド『ARATAS(アラタス)』を発表。2016年春に第1弾製品となる端末『KAZE01』『KAZE02』を、日本を含む世界14地域で販売することを明らかにしました。
Gooute社はニフティ出身の横地俊哉氏がCEOを務め、端末メーカー向けに筐体デザインやユーザーインタフェース、コンテンツサービスを提供するマーケティング企業。第1弾製品は元amadanaデザイナーの鄭秀和氏が代表を務めるインテンショナリーズが筐体デザインを担当し、中国Kingtech Mobile社が製造を担当します。
『KAZE01』は、スタイリッシュなデザインを採用したスマートフォン。販売想定価格は160米ドル。
『KAZE02』は、丸みを帯びたデザインを採用したスマートフォン。販売想定価格は140米ドル。
端末スペックはLTE対応のミドルレンジクラスで、いずれもOSにAndroid 5.1、1.3GHzのクアッドコアCPU、5.0インチHDディスプレー、800万画素カメラ、8GBのROMと1GBのRAM、2200mAhのバッテリーを搭載します。
『KAZE01』『KAZE02』と共に、インド、インドネシア、フランス、フィリピン、スペイン、南米、北米、シンガポール、台湾、香港、マレーシア、バングラデシュ、ベトナム、日本の14地域で販売を予定しています。年内の販売目標は30万台とのこと。
『KAZE02』と同じデザインの4インチサイズで、3G対応のローエンドモデル『N01』の開発も予定。こちらは販売想定価格80米ドルで、新興国の市場をターゲットにしているとのこと。
日本人クリエーターが制作した起動画面や壁紙、アイコン、音源などユーザーインタフェース一式を『ARATAS UI』としてパッケージ化。端末メーカーなどパートナーに提供していきます。
各国に対応したニュースのキュレーションや情報を提供するアプリ『LOUCUS(ルーカス)』や、独自のコンテンツマーケット『GOOUME(グーミィ)』から構成するコンテンツサービス『ARATAS NET』の提供も予定しています。世界最大級のモバイル広告ネットワークを運営するインドInMobi社と提携して『ARATAS NET』上に広告を掲載し、『ARATAS』スマートフォンをプラットフォームにして収益化を図っていくビジネスモデル。『ARATAS NET』は複数のODMや端末メーカーと契約済みで、年内に5000万~1億台の搭載を見込んでいるとのこと。
コモディティ化が進み、差別化が難しくなっている低価格帯のスマートフォンに、日本人によるデザインの筐体やユーザーインタフェース、コンテンツサービスを提供して付加価値を持たせ、グローバル展開していくというユニークな取り組み。海外市場でどのように受け入れられていくのか、今後の展開に注目できそうです。
ARATAS Image movie(YouTube)
https://youtu.be/I9FBhYMOwMA
グート/Gooute
http://www.gooute.com/jp/