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思春期の複雑な心と現代の家族像を映した映画『鉄の子』 初日舞台挨拶レポート
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思春期の複雑な心と現代の家族像を映した映画『鉄の子』 初日舞台挨拶レポート

2016-02-14 16:30
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    バレンタインデイ・イブの2月13日、かねてより話題をよんでいた福山功起監督の映画作品『鉄の子』が封切りとなった。
    公開初日のカドカワシネマ新宿は、ほぼ満席の大入り状態。舞台挨拶に登壇した俳優陣も、少々緊張気味の雰囲気だった。

    本作は、若手映像クリエーターの発掘と育成をもとに開催されている。
    埼玉県川口市のSKIPシティ国際Dシネマ映画祭を母体に、主催である埼玉県と川口市のサポートを得て制作されたもの。

    『鉄の子』のストーリーは、以前の寄稿で詳細を書かせていただいた。

    ※参考 ある日、同い年の姉弟ができた?  思春期の繊細な心と現在の家族像を収めた力作映画「鉄の子」 福山功起監督インタビュー
    http://getnews.jp/archives/1374362 [リンク]

    この記事ではストーリについて簡単に触れる。本作は、福山功起監督が幼少時に体験した実話をベースに、紺(裵ジョンミョン)とやよい(田畑智子)の再婚によって、やよいの連れ子の陸太郎(佐藤大志)と紺の連れ子の真理子(舞優)が同い年にして姉弟となる。

    やよいと紺の再婚に納得いかない真理子と陸太郎は、両親を離婚させる「リコンドウメイ」を結成。ところが、計画はことごとく失敗。一方、陸太郎は両親の再婚に納得できないだけでなく、亡父が忘れられない。

    亡父の職場に通う中で、陸太郎に接する飯塚高史(スギちゃん)に、様々なことを諭されながら、陸太郎が成長していく姿は本作の見どころの一つだ。
    また、継母となったやよいと、真理子があるシーンを通じて、母として女性として接点を持ち、邂逅するシーンは必見に値するように思う。

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    舞台挨拶での俳優陣の発言は、以下の通り。

    (司会者)「3年ぶりの主演を務めることになったことについてどう思うか、また、もっとも心に残ったシーンはありますか?」

    (田畑智子)「撮影が8日間と短かったのですが、いろいろな思いを込めて作った作品だったので1シーン、1シーンいろんな思いをこめて、現場に臨みました。どこが特に思い出に残っているというよりも、そうですね、紺ちゃんとのシーンだったり、子供たちとのシーンが全部大事なワンシーンですね。全部大事なシーンです」と答えた。

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    (司会者)「撮影現場でのエピソードはありますか?」

    (田畑智子)「そうですね、できるだけみんなですごせればいいなと思っていたので、お弁当を4人で食べたりとか。控室がみんな一緒だったので、できるだけ子供たちの近くにいようと思ってました。」

    (司会者)「ところで、裵ジョンミョンさんは、やよいさんと再婚する少し頼りない父親を演じられたという印象でしたが。意識されたこととか、どんなシーンが印象に残っていたとかありますか?」
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    (裵ジョンミョン)「僕自身、本当に頼りないんですけど(会場笑)その中でも僕は普段やらせていただける役は、奇抜な役が多いんですね。その中ではじめて、こうやって父親役ができたのは監督のおかげですし、相手が田畑さんということもありまして、本当に胸を借りるだけでした。そんなに意識はしていないですけど、楽にできた部分もありますし、まだまだだなと思う部分もありました」

    (司会者)「次に、そんなお二人を離婚させようとリコンドウメイを組んで奮闘したお二人にお話しを伺いたいと思います。まずは、陸太郎君役を演じた大志君。今回映画は初出演だったんですよね? どんなシーンが一番印象に残ってますか?」

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    (佐藤大志)「えーと、お母さんとのシーンは緊張したり、トンネルを走る(※作品中に本作の見どころになっている重要なシーン)シーンが楽しかったです」

    (司会者)「同じくリコンドウメイを結成した真理子を演じた舞優さんは、どんなシーンが印象に残ってますか?」
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    (舞優)「やっぱり陸太郎と一緒にトンネルを走ったシーンです。そのトンネルの地面がとてもボコボコで、転びそうになるような場所なんですけど、何往復もしたので疲れたんですけど、とても印象に残っています」

    この後、福山功起監督のインタビューに続いてサプライズイベント。初日公開がバレンタインデーイブの2月13日ということで、女性陣から男性陣へチョコレートのプレゼント。

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    男性陣、うれしそうでしたが、陸太郎君役の佐藤大志君は、プライベートでは11個もチョコレートをもらったとか。
    佐藤君のモテモテぶりに、会場がわいていました。

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    本作は、よき父・よき母が家庭を築くホームドラマではない。福山監督がインタビュー中で述べた、「家族は、幸福な存在にも不幸な存在にもなりうる」という言葉は、本作のストーリーの縦糸と横糸になっている。育児問題で疲れている方や、家族の在り方について考えることがある方は、ぜひ一度劇場へ足を運んでいただきたい。
    もちろん、社会的なテーマを除いて楽しめるシーンも多いのも本作の魅力だ。ぜひ楽しんでいただきたい。

    映画『鉄の子』概要

    カドカワシネマ新宿、MOVIXシネマ川口(埼玉県)、センチュリーシネマ(愛知県)で絶賛公開中!! 

    出演:田畑智子、佐藤大志、舞優、裵ジョンミョン、スギちゃん
    監督:福山功起
    脚本:守山カオリ/福山功起
    エグゼクティブプロデューサー:瀧沢裕二
    プロデューサー:桝井省志/土本貴生/山川雅彦
    撮影:谷口和寛 照明:森紀博 美術:塚本周作 録音:米山靖 音響効果:齋藤昌利 音楽:三宅彰 編集:鈴木理
    タイトルデザイン:赤松陽構造
    助監督:山口晃二
    製作担当:島根淳
    エンディング曲:「大人になったら」GLIM SPANKY(ユニバーサルミュージック/アムニス)

    製作プロダクション:アルタミラピクチャーズ
    製作協力:デジタルSKIPステーション/SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2015
    製作:埼玉県/SKIPシティ 彩の国ビジュアルプラザ
    配給:KADOKAWA 2015 年/日本/ビスタ/74分

    Facebook: www.facebook.com/tetsunoko Twitter: @tetsunoko_movie

    映画『鉄の子』公式サイト
    http://www.tetsunoko.jp/ [リンク]

    (c)2015 埼玉県/SKIPシティ 彩の国ビジュアルプラザ

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    (執筆者: 松沢直樹) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか

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