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アニメ監督の生誕祭はお祭り騒ぎ! “スーパーバイザー”水島精二のアニソンDJにMOGRAが大熱狂
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アニメ監督の生誕祭はお祭り騒ぎ! “スーパーバイザー”水島精二のアニソンDJにMOGRAが大熱狂

2016-03-08 15:30
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    2016年2月28日(日)秋葉原のクラブ・MOGRAにて、アニメーション監督の水島精二さん(以下、水島監督)の生誕イベント『半世紀 ミズシマセイジ – 50th ANNIVERSARY-』が開催された。主催した本人が「ホントにお客さん来ないかも」などと不安になっていたが、当日は会場いっぱいの観客が集結! 50歳を迎えるアニメ監督の生誕イベントに多くのオーディエンスが集まった理由とはいったい何なのだろうか?

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    「ちなみに水島監督ってどんなアニメを作っている人?」という方も少なくないと思う。
    水島監督は『鋼の錬金術師』『機動戦士ガンダム00』『コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜』などをはじめ、数多くのアニメ作品の制作に携わっているアニメ監督。東京デザイナー学院を卒業し、東京アニメーションフィルムに入社し撮影のスキルを身につける。その後、サンライズで制作進行を経験し、アニメ演出家に転身した。2015年には『第20回アニメーション神戸賞』にて個人賞を受賞するなど、アニメ界を革新する人物として注目されている。

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    当日は自らオープニングアクトとしてDJを担当し、とても50歳とは思えない勢いとハツラツさでオーディエンスを圧倒させた。
    水島監督が選曲する楽曲は、自らアニメ制作に関わった作品ばかり。序盤はオーディエンスも少ないことを考え、水島監督も穏やかな曲をセレクト。かと思いきや、徐々に増えていくオーディエンスに合わせ、アップテンポな曲を流し、会場の熱をヒートアップさせていく! 
    そして、水島監督の音楽制作の代名詞ともなりつつある『アイカツ!』の楽曲が流れた瞬間、オーディエンスの抑えていた感情のリミッターが解除。「ヒラリ ヒトリ キラリ」「ダイヤモンドハッピー」と、自身が制作に深く関わったハイテンションな曲で会場をあおり、オーディエンスを盛り上げていく。『アイカツ!』ファンだけでなく、水島監督自身も嬉しいオープニングを披露できたのではないだろうか。

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    そんな水島監督に今回の生誕イベントについてインタビューを敢行!

    ――今日の生誕イベントをMOGRAで開催したご感想をお願いします。

    水島監督(以下、水島):元々音楽が好きで、『リスアニ!』の連載が縁で音楽関係の方々との交流が生まれました。ニッポン放送の吉田尚記アナウンサーのお誘いでアニソンDJをはじめて、その世界の人と仲良くなって、さらに『アイカツ!』の音楽制作を共にしたディアステージのメンバーのおかげで秋葉原にも深い縁ができまして……。ちょうど50歳を迎えたので何かやりたいと思っていたところ、周りのみんなが「アニクライベントをやろう!」って言ってくれて、せっかくなので他の監督が企画しないようなイベントを行いました!

    ――生誕イベントというよりも、お祭り騒ぎに近い感じでしたね!

    水島:普通、アニメ監督が誕生日を祝うイベントとなると、トークイベントですよね。でも、僕は割とトークの機会は多いですし、50歳の節目で主催しても面白くない。どうせなら、アニメ制作以外で、いま一番楽しい音楽関係の人たちと、音楽を楽しむイベントにしたいなと。そこで、シンガーの吉河順央さんや秋葉原MOGRA店長の山田くんに相談したら快く協力していただけて。大変ありがたいなと思っています。

    ――ちなみに、今回の水島監督の選曲はどのように決められましたか?

    水島:自分の作品ですね。一応、年代順に。客入れの時間の担当なので、お客さんが集まったあたりで盛り上がる曲を。アニクラでは鉄板の『アイカツ!』楽曲を畳みかけました。とくに「signalize!」は『アイカツ!』の最初の主題歌で思い入れもあり,ミドルテンポですけど入れちゃいましたね(笑)。

    ――やっぱり外せませんでしたか?

    水島:この曲を作ったのはNARASAKIで、女児向けアニメにエッジのきいた曲をぶつけたくて、僕からお願いしたんです。なので、深い思い入れがあります。ほかにも「ヒラリ ヒトリ キラリ」は、作中では描かない、陰のあるアイドル同士のプライドや、努力を歌にした、マイナーコードの曲で、こちらも思い出深いですね。

    ――そういう意味があったんですね!

    水島:木村監督のカラーでは、『アイカツ!』に影の部分は必要ないなと思っていて、それならば、アイドルを語る意味で欠かせない、ライバルとの葛藤や友情の熱い部分をエンディングで表現しようと思ったんですよ。

    ――みなさん挑戦していこうとする前向きな姿勢があったということですか?

    水島:当時はみんなそうでしたね。特に「ダイヤモンドハッピー」は女児アニメの主題歌でスカ・パンクってないからやろうと。「やりすぎたかな?」と思ったんですけど木村監督やプロデューサーが喜んでくれて。これも印象深い曲になりましたね。ほんとにみんな盛り上がりますし、テンション爆上げの名曲になりましたね。

    ――それでは最後に、今回のイベントに参加したDJの皆さんとオーディエンスにメッセージをお願いします。

    水島:正直なところ、50歳のアニメ制作をしているおじさんが生誕イベントを開催するのに不安もあったんです。でも想像以上に盛り上がって、アニソンDJを喜んで引き受けてくれただけでも嬉しいのに、本当にお祝いムードが凄くて。超嬉しかったです! 真面目にアニメ制作を頑張ってきて、よかったなぁって。ご褒美だと思っています。

    ――僕らにとってもご褒美ですよ!

    水島:そう思ってもらえるのは嬉しいですね! 音楽やアニメソングが好きで、よっぴー(吉田尚記アナウンサー)に誘われて、彼のイベントでDJをやってみたんですが、会場にいるみんなのアニメ愛を感じて盛り上がれて、失敗もしたんですけれど楽しくて。その翌日にはDJコントローラーを注文しちゃいました(笑)。

    ――行動が早すぎです(笑)!

    水島:おもしろいと思ったらやらないと! 年齢を重ねていくと若い人と一緒の時間を共有する事が減ってくるから。やっぱりそこは自分から飛び込んでいこうと思って。キャリアとか権威とか関係なく、横並びで若い子たちが楽しいと思っていることを体感すれば、自分の仕事にも活かせると思ったので。50歳でこういうことをやっている人あんまりいないと思いますよ(笑)。おかげで若い友達が増えました!

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    アニメ業界で長年のキャリアを積んで、多くの実績を上げる水島監督。でも、監督は若さやキャリアなど関係なく、誰に対しても平等に相手と話をしてくれる。もしかしたら、当日集まったオーディエンスはアニメ監督の水島精二ではなく、50歳の誕生日を迎える水島精二という一人の人間をお祝いしに集まったのではないだろうか? わけ隔てなく、みんなと楽しみたいという監督の気持ちに魅了されたからではないだろうか? 
    会場を満員にさせ、生誕イベントを大成功に収めることができたのは、水島精二監督のアニメに対する妥協しない姿勢と、世代を超えたコミュニケーションをファンに伝えてくれたからだと思う。

    ※画像はすべて記者撮影より

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    (執筆者: バラン野島) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか

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