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K-1グランプリの醍醐味は、プロレス記者から見ても最高だった!
2016-01-20 12:00今週のお題…………「私が興奮したベスト興行」
文◎田中正志(『週刊ファイト』編集長)…………水曜日担当(本来は木曜日ですが………)
お題を聞いて、まず思ったのは「特にありません」(オカダカズチカ調)だ。そりゃ海外(ミャンマー)でラウェイを現地取材したとか、場所なり、イベント前後とたまたま個人的なことが重なって、それで鮮明に覚えている、興奮したとかはアリだろうが、それだとどなた様に読んでいただいても構わないブロマガ公開原稿の主旨に普通は合わない。
ではなぜ、格闘技だと「ベスト興行」という言葉にしっくりこないのか。そこから考察してみたい。
要因は2つある。まず、ガチンコだとケツが主催者やファンの望むHappy Endingにならない場合があること。予想を覆した結末が、かえって興奮を呼び凄いイベントだったと褒められることはあるが、それは偶然の産物であって、現場監督の勤務評価として -
“最強”髙田延彦はプロレスを背負っていた!理想とするプロファイター
2016-01-12 15:00今週のお題…………「私が理想とするプロファイター」
文◎田中正志(『週刊ファイト』編集長)…………火曜日担当(本当は木曜日担当)
お題が「私が理想とするプロファイター」で、谷川貞治がアンディ・フグを選んでしまっている。日本の格闘技ブーム、歴史といっても1993年からのことでまだまだ浅い。”青い目のサムライ”アンディ・フグがいなかったら、そもそもK-1の繁栄、わが国の格闘技の隆盛はなかった。
負けても絵になる男の色気と、志の高さという選考理由も激しく同意する。プロレスラーに関しては、年間最高試合賞の負け役が真のMVPという理屈もあり、感情移入させる小橋建太がなぜに偉大かの議論に繋がる。小橋も志が高く、負けても青春の握り拳で立ち上がる姿が絵になった。ガチンコ競技もプロレス興行も、専門家が棲み分けするほどには大衆にとってケツはどうでもよい。主役がドラマを回して行けるか否かなのだ。
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「猪木 vs ウィリー戦」の時代背景と、異種格闘技戦はどうすれば面白くなるのか?
2016-01-07 12:00今週のお題…………「私がシビれた異種格闘技戦」
文◎田中正志(『週刊ファイト』編集長)…………木曜日担当
お題を貰って、真っ先に思い浮かべたのは1980年2月27日に蔵前国技館で行われた、アントニオ猪木対ウィリー・ウィリアムスの「異種格闘技戦」である。新日本プロレスで新間寿営業本部長が敏腕を振るった大躍進期、後世の歴史からは黄金期の象徴であり、ライバルの全日本プロレス、あるいは海外との比較においても、プロレスというジャンル内での差別化戦略の切り札だった。その実験の積み重ねがあるからこそ、同じ1993年にU系プロレスから派生したパンクラス、柔術最強を証明するためにグレイシー一族が主催者を兼ねたUFCが日米で始まった。宿命だったとしか、偶然では説明できない歴史の転換期である。記者は以前から、1993年をシュート革命元年だと定義してきた。
MMA総合格闘技という、ケツを決めないで見込み -
マット界の2015年は「復活」がキーワード。MVPはダントツ、女子UFCu戦士ロンダ・ラウジー!
2015-12-31 12:00今週のお題…………「大晦日と格闘技」
文◎田中正志(『週刊ファイト』編集長)…………木曜日担当
世間的には「戦後70年」、「安保法案強行採決」などが記憶される一年なのであろうか。日経MJヒット商品番付のランキングは、市場を操作する相場取引者らも見る世間側目線の年間回顧であり、ブランド評価なのかも知れない。そこで前年度は、中年男性が若い頃になじんだものが復活してヒットすること、ゆとり世代の若者には新鮮に映り憧れの存在という意味の“オジ知る系”として「新日本プロレス」が西前頭15に選出された。ちなみに14位が♪イジメ、ダメ、ゼッタイのBABYMETAL、北米で大ヒットのTVシリーズ傑作『ブレイキング・バッド』が16位だった。2015年のリストに、そのいずれも入ってないが、世の中はそういうモンである。
タイムラグもあるようで、新日本プロレスを讃える『V字回復』だの単行本まで出ているそう -
大晦日と格闘技~RIZINから1・4東京ドームまでマット界で一番忙しい期間が始まった!
2015-12-24 12:00今週のお題…………「大晦日と格闘技」
文◎田中正志(『週刊ファイト』編集長)…………木曜日担当
エアロスミスが大阪ドームで大晦日コンサートやって成功、翌年もイベント歓迎となって『イノキボンバイエ』が開催。総合格闘技イベントではなかったとか、そういうことはどうでも良い。マンネリのNHK『紅白歌合戦』~『行く年来る年』で除夜の鐘を聞くよりも、格闘技試合で興奮させたら民法テレビ局にとっても視聴率取れるとの算段が成立してしまった。
個人的には大晦日に仕事なんかしたくない。普通に考えたら、実家に戻って両親ら家族とゆっくり過ごすのが正月である。記者は大会終わって、さらにバックステージでの選手インタビュー収録も終わって、そこからようやく第二段階の本業仕事が始まる。元旦だから電車は止ってはいないが、さいたまスーパーアリーナから都内アパートに帰り着くまでにえらく時間を食った思い出とか、楽しいことは -
外国人が武道がわからないというのは大ウソ。『巌流島』こそ海外の論客に見せるべき!
2015-12-17 12:00今週のお題…………「私と『大武道』」
文◎田中正志(現『週刊ファイト』編集長)…………木曜日担当
『大武道!』、東邦出版より1300円発売中だ。最初、ぱっと見で「ダイブドウ」かと思ったら、「Oh!BUDO!」とふってある。なるほど、表紙がそれで葡萄なのか。濃い青と紫のイラストが凄くイイ。ちゃんとしたものが読みたい、ネットの垂れ流しは沢山だという意識的なファンは、第一印象はとても良い。
谷川貞治編集長の「発刊のご挨拶」に続いては、極真世界大会で外国人に初めて王座を取られた数見肇師範インタビュー、ヒクソン・グレイシーに締め落とされたパンクラス創設者・船木誠勝インタビューが続く。しかし、第一号のテーマだとする「恥」に関しては、格闘家2名の答えは、聞き手が望んだものではなかったのかもだ。但し、後者を担当した安西伸一記者の「15年越しの思いがかなった」は救われる。当時の週刊プロレスと、格闘 -
5年後、10年後を見据えた「日本流格闘技」が巌流島。UFCのオルタナティブ(代案の)選択肢の確立をめざせ!
2015-12-10 12:00今週のお題…………「巌流島・再始動に期待すること」
文◎田中正志(現『週刊ファイト』編集長)…………木曜日担当
良くも悪くも、RIZIN旗揚げの影響を食らってしまった巌流島。しかし、世界地図で業界全体の2015年をおさらいするなら、いわゆるUFCに象徴される一極集中はよろしくないという議論は正論この上ない。また、あちらさんの考えるルールがGlobal Standard(世界標準)なんだと押し付けられても、武道発祥の地としても、プロ格闘技興行なる新ジャンルを最初に定期的に確立させたU系プロレスから始まる市場の歴史からも、反撃していく機が熟しているという前提は、マスコミ側としても断固支持すべき出発点だと思う。
なにか新しいルールと、お客様に見せるプレゼンテーションというか、見た目の斬新さは必要である。巌流島は、それは達成できていたのではなかろうか。新しい実験には意義を感じるし、質の高いイ
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