akiokaさん のコメント
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石原慎太郎さんが都知事を辞任した。ついに「石原新党」が誕生するようだ。
石原新党は「たちあがれ日本」を母体に、「第三極」の結集を目指す、と言われている。
だが、石原さんは、野党に甘んじるような男ではない、と僕は断言する。
石原さんは、1968年、参議院選挙に全国区で出馬し、史上初の300万票を獲得して
トップ当選。その後、衆議院議員に転じて8期務めた。
その間、環境庁長官、運輸大臣を歴任する。ところが、任期途中で衆議院議員を辞職、
東京都知事となって4期も務めている。
そんな華々しい経歴を持つ石原さんが、ただ国政復帰を目的として、おめおめと野党で
大人しくしているわけがない。
彼は、自民党や民主党を割って政界再編を目論んでいる。
そして目指すはズバリ、「首相の椅子」だと僕は見ている。
では、なぜ「今」なのか。理由は大きく2つある。
夏の段階で石原さんは、「新党は考えていない」と発言した。
これは、ごまかしではなく、本当のことだろう。
なぜなら、長男の伸晃さんが自民党総裁選に出ることが予想されていたからだ。
石原さんは、ああ見えて大変な子煩悩だ。
伸晃さんが自民党総裁になるのに、自分が新党を作って、困らせるわけにはいかない。
そう考えたに違いない。
ところが、その伸晃さんが、自民党総裁選で落選した。
ならば、もう遠慮は必要ない、いや、むしろ息子を総裁にしなかった自民党を
壊すくらいの気持ちを持っても不思議はない。
そして、2つめの理由は、石原さんは根っからの「作家」だということだ。
彼は、ずっと政治家ではあったが、その行動は「作家」そのものなのだ。
いつも、世間を挑発し、面白がっている。
まだ大学生で『太陽の季節』を書いたころから、石原さんはまったく変わっていないのだ。
たとえば、今年4月、わざわざワシントンで尖閣諸島を買うという爆弾発言をした。
挑発に乗った野田首相が「いや、国が買う」と言って、大騒ぎになった。
石原さんにとっては、面白くて仕方ないだろう。
そして今度は、国政復帰、新党騒動だ。
今度もまた政界は大騒ぎ、またまた面白くて仕方ないはずだ。
「暴走老人・石原」の行動は、「作家」として見れば、とてもわかりやすいのだ。
さて、これからどう展開するのか。
まず石原新党が「維新の会」と組むのは必至だろう。
10月末、橋下徹さんは福岡からお忍びで東京を訪れた。石原さんに会うためだ。
そこで何が話されたかは、想像に難くない。
この連合に「みんなの党」もつく。
原発や消費税についての意見の相違は「ささいなこと」だと石原さんは語ったが、
これは「維新の会」のラブコールを受け入れるよ、という表明である。
みんなの党の江田憲司さんは「ささいではない」と発言したが、政党同士が
組むうえでは「ささいなこと」なのだ。
なぜなら原発の問題は、すでに日本全体が「脱原発」に向かっており、
実現時期に違いがあるだけだ。
問題は新エネルギーであって、決裂する要因にはならない。
もうひとつの「ささいなこと」である「消費税」は、すでに国会で可決された。
これもまた、当面の決裂要因には、なりようがないのだ。
総選挙で自民党・公明党がどこまで議席を伸ばすかによるが、石原さんは
条件をつけて自民党に切り込んでいくだろう。
そして、自民党も分裂し、民主党もまた分裂して、政界再編が起きる。
そのとき「作家・石原慎太郎」は、会心の笑みを浮かべるに違いない。
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