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入院中のベッドの上で考えた【その2】、理想論と現実論、相反する問題解決に何が必要か?
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入院中のベッドの上で考えた【その2】、理想論と現実論、相反する問題解決に何が必要か?

2013-03-11 14:00

    3月7日に無事退院しました。みなさんには本当にご心配をおかけしました。
    お見舞いや励ましのお言葉、ありがとうございました。

    さて、入院中、ベッドで大人しくしていると、普段は気にも留めていなかったことが
    気にかかったりする。たとえば新聞の記事だ。
    いま国会で侃々諤々の議論が繰り広げられている、TPPについての記事だ。
    僕はそれを読んで、いくばくかの違和感を覚えた。
    TPPに反対する理由として、「震災後、循環型地域社会を目指す日本にとって」と
    いうようなことが書かれていたのだ。

    「循環型地域社会を目指す」といえば、たしかに響きはよい。
    だが、その言葉は何を意味するのか。
    いうまでもなく、地域内で食糧もエネルギーも自給自足していく、ということである。
    だが、そんなことは果たして可能なのか。そもそも、そんな社会を目指したら
    日本は貧しくなるだろう。
    もちろん、それぞれの地域が自分の地域の農産物などを大切にすることに、僕は大賛成だ。
    けれど、それは地域社会という狭い範囲の考え方である。

    この記事はひとつの例にすぎない。このように口当たりのよい言葉が、
    あらゆるところに見受けられる。
    耳にやさしい、一見、受け容れやすそうな発言をする論者が、いまだに多くいるようだ。
    現実をしっかりと見ていれば、こんな発言はできないはずだと僕は思う。

    現実は甘くない。
    だから、現実を見すえた議論からは、口当たりのよい言葉で言い表せるような結論が
    生まれるはずがない。
    気迫に満ちた議論の過程では、人心を惑わす優しげな言葉は、ふり落とされるものだ。

    徹底した議論こそが、現実に即した、堅実な答えを導き出すことができる。
    僕はこれからも厳しく議論を重ねていきたい。
    そうして初めて、現実の厳しさに向き合える答えを出していけると思うからだ。

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