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こじろーさん のコメント

金曜日のあさ生楽しみにしてます。
No.4
143ヶ月前
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いよいよ衆議院が解散し、選挙戦に突入した。 11月14日の党首討論で、自民党総裁の安倍晋三さんに対し、野田佳彦首相が 解散すると宣言したのである。 突然の解散宣言に驚く声も上がった。だが、野田首相には理由があったのだ。 なにより内閣支持率は下がるばかりだった。 そのため民主党内では、野田首相のままでは選挙戦を戦えないという声が、 日に日に大きくなっていた。 「野田降ろし」の風が吹くのは時間の問題だったのだ。 野田首相には、消費税増税という難事をなしとげたのは自分だ、という自負がある。 彼にしてみれば、きちんと仕事をしたのに、みすみす降ろされるのはたまらない というところだ。 だったら、いっそのこと首相の権限で衆議院解散を、と決意したのだろう。 この日の野田首相には迫力があった。 「衆議員の定数削減」を条件に、安倍さんに「勝負」を挑んだのだ。 挑戦された安倍さんはタジタジであった。 今度の衆議院選挙で、民主党が獲得できる議席数は70~80だと見られていた。 だが、この党首討論の効果で、民主党の票が伸びるのではないか、と僕は感じた。 民主党の議席が100を超え、もしかしたら120くらいまで伸びるのではないか、 とさえ思ったぐらいだ。 ところが、である。 19日からカンボジアで開かれたASEAN首脳会合に参加した野田首相は、 「TPP交渉参加」について、「検討する」と発言したのだ。 TPP参加を「公約にする」と言っていたのだから、これは大きな後退である。 国内で「やる」と言いながら、対外的には「検討する」では、国の内外から信頼を 失うのは目に見えている。 先日の党首討論での迫力が、一気になくなってしまった。 一方、安倍さんは、大胆な金融緩和政策を打ち出している。 大規模な公共事業に伴う建設国債を日銀に引き受けさせ、さらに、2~3%の 物価上昇を目指す。安倍さんの狙いはデフレ脱却だ。 これに対して白川方明・日銀総裁は、 「現実的でない」 「財政再建や実体経済に悪影響を与える」 などと、ただちに反論した。 バックに財務省がついているから、白川総裁は強気なのだろう。 財務省は「締める」金融政策が好きなのだ。 だから、安倍さんが主張するインフレターゲット政策は、財務省官僚にとっては もってのほかなのだ。 こういった経済政策の論議は、大いにやってほしいと僕は思っている。 民主党にとって、自民党との政策の違いを国民に示す絶好の機会である。 ところが、安倍さんの政策に対して、民主党からは、対論が出されていない。 野田首相が外遊中だから対論を出すのは無理だというなら、金融大臣なり、 官房長官なりが発表すればいい。 ASEAN首脳会合での野田首相の発言、安倍さんの金融政策に対する対応で、 民主党は好機を逃したのではないか、と僕は思う。 14日の党首討論をピークに、民主党の勢いは、ふたたび急降下している。
ゲキビズ田原通信
ジャーナリスト田原総一朗、そして話題のWebメディア「現代ビジネス」、月間1億PVのサッカーサイト「ゲキサカ」の運営する「ゲキBIZ田原チャンネル」より、番組情報や企画記事などを配信します。