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2015年08月31日 15:21 公開

舩橋淳×東浩紀 司会:津田大介 「原発事故を表象する––映画『フタバから遠く離れて』関連トークショー」【2015/5/2収録】 @cowtown11211 @hazuma @tsuda

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動画パックの説明 『フタバから遠くはなれて』『桜並木の満開の下に』『フタバから遠くはなれて 第二部』など、3.11後の被災地を舞台とする作品を発表している映画監督の舩橋淳とゲンロンの東浩紀が、原発事故の表象をテーマをめぐって対談。司会はジャーナリストの津田大介。

土曜日のイベントのため、舩橋淳監督の「フタバから遠く離れて」第1部と第2部を見、後者については同名の書籍も読んだ。舩橋氏は井戸川前双葉町長の支持者(といってかまわないだろう)であり、昨年の『美味しんぼ』騒動についても雁谷哲側。今月のはじめにお呼びした開沼博氏とは対極の立場だ。
ぼく自身といえば、いわゆる低線量被曝の健康被害の存在については懐疑的である。井戸川氏の主張にも事実誤認が多いと感じる(この点で舩橋氏とは考えも異なる)。しかし、2つの映画を読み1冊の書物を読んで、井戸川氏の「怒り」そのものは正当だと感じた。
去る3月11日、ぼくはいくつかの媒体で「双葉郡の人々はもっと怒りを表明したらよいではないか」と記した。そうしたところ強い批判に晒された。「ありがた迷惑」の典型だと言われた。対面で直接「被災者は実際怒っていない、復興のほうが大事で割り切っている」と諭してくれたひともいた。
そうかもしれない。そうでないかもしれない。福島のひとがなにを考えているのか、ぼくにはわからない。ただそれでも、あの事故のときに東京にいて、これからも復興や廃炉のために税金を提供するひとりの日本国民として、ぼくにもあの事故について考え、発言する自由はある。
一方に、被災者は怒っていない、中間貯蔵施設の建設も復興のためと割り切っている、それこそが県民性であり賢さなのだと語るひとがいる。他方で、それとはまったく別の物語を語るひとがいる。たぶん両方真実なのだろう。だとすれば、結局はぼくは自分が共感できるひとと仕事をするしかない。
そんなことを考えた。「フタバから遠く離れて」はとてもよいドキュメンタリーだと思うので、みなさんもぜひ。(監督は井戸川支持者だと思いますが、作品は特定の信条を訴えるプロパガンダにはなっておらず、むしろ現実の醜さやどうしようもなさをきちんと切り取っています)
(東浩紀)

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