【新書】フェルマーの最終定理 感想
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【新書】フェルマーの最終定理 感想

2014-07-13 03:31
    フェルマーの最終定理、この前のブロマガで上げた、「浜村渚の計算ノート3と1/2さつめ」の題材として取り上げられたあの定理である。

    実はその3と1/2さつめでも取り上げられていた、参考書籍の一つが今回読んだ「フェルマーの最終定理」である。ハードカバー版もあるが今回は文庫版で。

    前にも述べているが、フェルマーの最終定理は非常に長い期間未解決だったが、近年になってようやく証明された定理である。その証明は何と100ページを超えるものである。

    本書は、フェルマーの最終定理が生まれたいきさつ、それを証明しよう挑戦した多くの人物の物語が語られる。そして実際に証明したアンドリュー・ワイルズ氏が証明を完成させるまでの物語が順序立てて描かれている。

    本書は昔読んだことがあって、非常に感動していた。しかし、かなりの内容を忘れていたことや、3と1/2さつめを読んでもう一度読みたくなったということから、改めて購入して読むこととした。

    本書の著者は元テレビマンであり、非常に熱心に取材をされ、フェルマーの最終定理についての番組を作成されていたようだ。その内容を改めて本書として著したものとなる。そのためか、非常に構成が優れており、一人一人の人物について感情移入し、内容にのめりこむことができる。
    また、優れている点として、数学の難しさによって読者を突き放さない気遣いがある。特に面白い題材については補遺として紹介されており、数学に慣れ親しんでいる者は当然として、全くそうでない者でもストーリーを読むことに集中できる。

    前半部も非常に面白く、フェルマーの最終定理を編み出したフェルマー自身のことやそれまでの数学者の背景などが描かれている。だが、やはり一番の見どころは、ある一人の人物が人生をかけて夢を追求し、それを叶えた軌跡であろう。

    ワイルズ氏がひたすらに様々な数学者の知恵を借りて証明を完成させるまでの興奮と、それから証明に欠陥が見つかり、修正に再び苦悩し続ける様、そしてそれを乗り越えた閃き。それは下手な小説よりもはるかに完成された物語であり、思わず涙腺が緩んでしまった。

    本書は非常に面白いと断言できる。ぜひ読んでいただければと思う。


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