一昨日11月20日の「札幌」公演まで
約3ヶ月に渡って携わった舞台
『ダブリンの鐘つきカビ人間』だった!
日本中を旅して
『ひろぐ』を書くどころではないほどひろいだ!
そんな旅行記を記したいと考えているのだが
その前にまず記しておかなければいけない事がある!
前述の「札幌」公演カーテンコールにて
私は”俳優業の引退”を宣言した!
意外にも客席はなかなかのざわつきだった!
なのでこの『ひろぐ』を記している私は
既に俳優ではない!
一体何があって私がそれを宣言したのか
この『ひろぐ』にて説明しておこう!
今回の『ダブリンの鐘つきカビ人間』で
久しぶりに俳優の仕事を務めた!
”いやいやいつも舞台に立ってるじゃないか!”
と言われるのだろうが
”いつもやっている事”
は俳優の仕事ではない!
では俳優の仕事とは一体何か?
俳優とは!
どれだけつまらない脚本であっても
演じなければいけない職業だ!
もしくは
どれだけ面白い脚本であっても
つまらない監督や演出家の言う通りに
演じなければいけない職業だ!
こう書いてしまうと
今回の『ダブリンの鐘つきカビ人間』における
演出家「G2」の事を言っているように思われるが
勘違いしないでいただきたい!
私が説明した俳優の定義は
”そういう可能性がある”
という話である!
そしてその可能性の確率は
決して低いものではない!
言ってしまえば”よくある話”なので
俳優であれば誰もが
「その通りなんですよぉ!」
と同意してくれるだろう!
ある時期から
そんな俳優定義を確信した私は
こう考えたのだ!
「私には俳優業など無理だ!」
”後藤ひろひと”が舞台や画面に現れた時には
絶対に全ての瞬間が面白くなければいけない!
私にはその能力がある事を自分で知っている!
そんな私は
つまらない脚本やつまらない演出などに
決して従うべきではない!
私は常に観客の笑顔と共に過ごさなければいけない!
そう考えるとだ!
これ以上私に
”俳優”という仕事を続ける事は無理なのだ!
それに気づいた時
私は喜んで俳優を引退しようと決意した!
久しぶりに俳優業に挑んだ
『ダブリンの鐘つきカビ人間』は
それを宣言するのに
あまりにもいい機会だった!
その一方で!
今の自分の中には
たった一人だけ信用できる作・演出家がいる!
絶対につまらない脚本を書かず
絶対に観客の心を読み間違えない演出をする
そんな人物がたった一人だけいる!
それは私自身だ!
単にエゴイストの意見と受け取ってもらっても構わない!
しかし自分をそこまで信用できる事を
私は幸せに思っている!
「料理」をしたり「スケート」をしたりする自分は
絶対に信用できないが
作家・演出家としての自分を
私は心から信頼している!
なので私が唯一身を預けてみようと思うのは
自分自身だ!
後藤ひろひとの作・演出作品には
絶対に出演したいと思う!
彼の作品であれば
今後も間違いなく出演するだろう!
そして「それはさておき」と観客を煙に巻き
伝わりにくい「パントマイム」をするのだろう!
ところが!
そうなると先の俳優定義は崩れてしまう!
つまり
これまで自分の作品に出演している時の私は
俳優の仕事をしていなかったのだ!
ならば俳優業という肩書きなど
私に必要はない!
よし!
引退だ!
この俳優引退宣言を聞いて
実に多くの人たちが驚いてくれた!
私はそれにとても驚いた!
そもそも私が他人の作品に出演した姿など
ほとんど見た事がないはずだ!
実を言えば出演依頼があった記憶もない!
それぐらい特殊で扱いにくい俳優だったのだろう!
つまり私はこれまで
一つの商品も置いていない店舗に
看板を出していたわけである!
私の俳優引退宣言は
その看板を下ろしただけに過ぎない!
そう!
結局は今後も
いつも通りの後藤ひろひとのままなのだ!
そんなわけでクリエイターの方々へ
業務連絡です!
今後は(も)私に俳優としての出演依頼は
一切しないで下さい!
もしどうしてもという場合は
指示に忠実な演技など期待しないで下さい!
台本や段取りなど一切覚える気はなく
好き勝手に楽しい事しかしません!
つまりは「ひろぐ」事しかしませんので!
かくして次回からの『ひろぐ』は
『ダブリンの鐘つきカビ人間』ツアーで全国を巡り
壮絶にひろいだ大冒険に
お付き合いいただこうか!
私・実父ごんぼちゃん・佐藤隆太
はてさて!
遠いスペインでは今夜はこれから
「レアル・マドリード」vs「バルセロナ」!
つまりは「エル・クラシコ」だ!
結果次第で明日がいい日かどうかが決まる!
どうかいい日になりますように!