アイマスとラブライブ!の違いについて本気で考えてみた(アニメのみ)
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アイマスとラブライブ!の違いについて本気で考えてみた(アニメのみ)

2014-08-28 17:57
  • 9

 ようやく、『アイマス』と『ラブライブ!』のアニメを全部見ました。

普段アニメを視ない人間が『アイマス』を視続けた結果

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 さて、日々検索しているとよく見かけるのが「アイマスとラブライブってどう違うの?」という疑問。実を言うと私も気になっていました。
 というわけで、せっかく両方を全部見てみたので、『アイマス』と『ラブライブ!』の違いについてちょっと本気で考えてみようと思います。


○表層では凄くよく似ている『ラブライブ!』と『アイマス』。でも深く見てみると……
 結論から言うと、「ぱっと見はよく似ている。よく見てみるとだいぶ違う。けれども、通底しているものは意外と似ている」と言った所でしょうか。

 まずそもそも、パッと表層を観ただけの両者の印象は単純明快「アイドルが、歌って踊って、なんかする」
 いや、これは結構両者にとって重要な事で、アイドルといえば本当はいろいろな仕事があるはずなんですよ。グラビアとか、ひな壇とか、レポートとか、ナレーションとか、ファッションショーとか。でも、アイマスでも14話や22話でそういう仕事が少しは描写されていたけれども基本的には「歌って踊る」がお話の上ではメインに描かれていたし、ラブライブはもう完全に『ラブライブ!(大会)』へ向けて歌とダンスをメインで描いている。これはもうアニメ以前の展開で「ラブライブはCGとアニメが融合したPVがメイン」「アイマスはゲームで華やかなダンスステージを見せるのがメイン」という流れが由来となっているためだし、さらに掘り下げると「その方が華やかで見栄えがするから」という事情がある。アイマスの「営業コミュ」はどうにも地味だしね。さらに、歌とダンスにはレッスンが必要で、そのレッスンを通じて「レッスン頑張って、ステージを成功させる」というストーリー・ドラマが作りやすくなる。アイマスで言うと11話と13話、ラブライブでいうと一期の1・2話や8話がそうだ。『アイカツ』や『プリリズ』や『AKB0048』や『WUG』はよく知らないけど、いずれも表層は「アイドルが、歌って踊って、なんかする」っていう部分がよく見える。


○中層は、よく似てるようでちょっと違う。でも、通底するものは近い。
 よく「アイマスはプロ、ラブライブは部活」「アイマスは弱小球団が日本シリーズで優勝を目指す話、ラブライブは廃部寸前の野球部が甲子園優勝を目指す話」という「プロとアマ」で両者を分ける論がありますが、確かにこの切り口で両者の物語を見ていくと違いがよく分かります。
 ラブライブとアイマス、言っていることとやっていることは、よく似ていて、ちょっとちがう。

 アイマスは
「会場の一番後ろまで(歌声/キラキラ)を届ける」
「自分らしく、私たちらしく、『らしさ』を大切に」
「みんなで、いっしょに」

 ラブライブは
「この想いを皆に届ける」
「やりたいからやる。輝きたいから輝く」
「みんなで、いっしょに」

 よく似ているようで、微妙に違うわけです。テーマ自体、アイマスはどちらかと言うと昭和的……というより20代・30代向け。ラブライブは10代・20代向けかなとも思いますが。
 
 アイマスの場合、アニメ企画が含まれている『アイマス2nd vision』のテーマの一つが「団結」で、例えば皆で千早を救った20話や「考えるアイドル像は皆違う」「みんないっしょ思想とアイドルとしての栄達との衝突」という24・25話にもそれは現れている。ただ、「みんないっしょ」VS「アイドルとしての成功」というテーマが終盤に合ったように、アイマスにはソロのお仕事がある。アイマスの13人のアイドルは、同じ事務所の仲間であると同時にそれぞれが個々に独立したアイドルでもあって、それぞれの仕事姿を描く中でそれぞれの個性を描く。その中でキャラクターが輝くわけです。
 もちろん13話や25話や映画で『ライブだ!』という小目標は定期的にありますが、大目標はあくまでも『トップアイドル』という曖昧なもので、その目指し方や目指すものはそれぞれ違う。「その曖昧な『トップアイドル』感がそれぞれ違う」という問題があるからこそ、24話のドラマが生まれるわけです。
 
 ラブライブの場合、彼女たちの物語は「学園もの」であって「部活もの」です。二期終盤のテーマが「この9人こそがμ's!」であったように、彼女たちには、ソロ曲はあってもソロ仕事はない。彼女たちには「音ノ木坂学院を廃校から救う」「『ラブライブ』出場&優勝!」という大目標が一個ドンとあり、それがちょうど野球漫画における甲子園、サッカー漫画における国立、アメフト漫画におけるクリスマスボウルのように「団結するきっかけであり目標」となっていて、逆に言うと、それ以外に目指すものは無い。「大目標があって、それにむけてがんばる!」という大きな流れの中で彼女たちの友情と可愛さを描いていくのがラブライブなわけです。
 ラブライブは学園もの、なのでもちろん舞台はずっと音ノ木坂の学校内です。全員がほぼ常に同じ場所にいるので、アイマス以上に「団結」、更に言うと「友情」を描きやすい。二期なんてほとんど彼女たちの友情物語で占められていました。だからこその「"みんなで"叶える夢」なわけです。

 ラブライブはとにかく彼女たちの青春、特に友情を描きます。ほぼ友情物語で占められていた二期だけでなく、一期においても、彼女たちがμ'sに集っていく様を描いているのもいい例です。アイマスの場合、彼女たちは最初から出会っていて、「はじめまして」がない。対してラブライブは彼女たちの出会いから描いていく

 アイマスは「ある意味では『団結の物語』」ですが、彼女たちは基本的に独立独歩の『プロ』であり、その上で互いを信頼し支えあうのが765プロの流儀です。逆にμ'sの9人は『部活』の仲間であり友達同志で、故に互いに手を取り合い、挫けそうになったら引っ張り合うのが流儀。
 ラブライブは「アイドルやりながら、友情を確かめる」友情物語に重心が置かれているわけですね。アイマスの重心は「友情を確かめた上で、アイドルをやる」に置かれている。似ているようで、違っていて、やっぱり似ている。


○そのアウトラインの違い
 両者が描いているもの、と同時に、テーマが描き出すアウトラインにも違いが出てきます。

 アイマスにはPがいます。例えば漫画の『カラフルデイズ』のように「Pと出会う前のストーリー」でもよかったし、ずっと昔の『ユアメッセージ』のような形で、声無しでPを登場させるストーリーでもよかった。でも、アニマスにはPがいる。
 対してラブライブは女性ばかりのアニメです。音ノ木坂学院は女子校で、μ'sのファンは亜里沙や神モブ達を含め全員が女性。っていうか、運営スタッフや穂乃果のお父さんも含めて、このアニメで男性の声を聴いたことは一度もない。
 これを「アイマスは男性向け、ラブライブは女性向け」と取るのはもちろん早計です(実際、プロデュンヌの割合に比べ女性ラブライバーの数はかなり多いようですが)。「女性だけの世界だからこそ男性向け」という側面は確かにあるわけで。

 アイマスの場合、アニメ開始時点で6年もののコンテンツだったわけです。錦織監督が重度のアイマスPだった事情もありますが、それ以上に、コンテンツ内部での期待がとんでもなく大きかった。映画でもかなり大々的に描かれている要素ですが、あのアニメはコンテンツ全体を背負う存在としての意味合いが大きい。そういう意味で、やはりそこには全国のPの想いを仮託する存在が必要だった。あのアニメにPがいた理由というのはそういうことだと思うのです。
 対してラブライブはアニメ以前と以後で断絶している部分が大きい。設定は準じていても、キャラクターの性格は、美希とか春香とかの性格の違いなんて目じゃないくらい違う。というか、調べていて行き着いた初期の真姫にはビビった。
アイマスとラブライブ!の初期絵wwwwwwww - それからの出来事
 そのお陰で新規ファン取り込みに大成功したし、自分のような後追い組でも十分に楽しめるアニメになった。正直、アニマスの1話はPから見ても「この1話でご新規さんは大丈夫かいな」と思わせられた。
ヴァイ!M@S 【ある日の風景】アニメ「アイドルマスター」1話放送終了後
 アイマスがコンテンツの過去と未来を背負っているのはいいんですが、ともすればそれはアニメだけ好きな人にとっては、「重い」んじゃないでしょうか。対してラブライブは「軽い」。「ドムみたいな子がかわいい」くらいしか事前知識がなかった自分でも楽しめるくらいに。


 アイドルのプロデューサー、部活もののラブライブならば「監督」でしょうか。その存在の有無が生み出すものは他にもあって、最も大きなのは「彼女たち"との"関係性」あるいは「閉塞感」。
 プロデューサーはプロデューサーなので、色んな物をアイドルに与えます。仕事、歌、衣装、そしてモチベーション。視聴者であるPを仮託したキャラなので、アイドル達との関係性ももちろん描きます。対して、μ'sの彼女たちは歌もダンスも衣装も、そしてモチベーションすらも自前です。ラブライブというアニメは、例えば一期の2話・8話・9話、二期の2話のように、それらを手作りする過程で彼女たちの絆を描いていく物語でもあるわけです。
 じゃあ、「アイマスは開放的でラブライブが閉鎖的」かというと、実はそういうわけでもなく。アイマスの場合、特に24話辺りのように、「765プロの団結」に拘るあまり、外部との繋がりがあまり描かれなかったりします。番組ディレクターとかカメラマンとか、仕事上で関わる人はいっぱい出てくるけど、言及されるのはあくまでも「765プロ内部での団結」です。逆にラブライブの場合、神モブ3人を始めとした『音ノ木坂学院のみんな』とμ'sとの関わり合いの描写が特に二期で多い。二期の1話や9話、そして「みんなで叶える夢」を描いた10話以降は、μ'sの物語であり、音ノ木坂学院の物語でもあった。ただしかし、それじゃあ音ノ木坂の外に話が広がっていくかというとそうでもなく、彼女たちの繋がりはほぼ音ノ木坂学院の200人前後の中で完結する(元々ライバルだったA-RISEが例外)。アイマスは「仕事場の中での仲間との団結」を描き、ラブライブは「学校の友達たちとの団結」を描くわけです。それが、ラブライブに若いファンが多い理由ではないでしょうか。


 作品のアウトラインからくるファンの年齢層も結構興味深い話題で。
 アイマスの場合、『敵』は基本的に内部から来ます。「雪歩の、男性への苦手意識」、「真の願望」、そして「千早の過去」「春香の願い」。一応「961プロ」という敵はいますが、それもあまり目立って強大さは見せず、活躍は21話で終わり。と言うかそもそもアイマスは昔から「外部の敵」を描くのが下手だったように思います。プロジェクトフェアリーは「敵」というより半分仲間みたいなものだし、玲音さんは空気。唯一成功したと言っていいのはコミカライズ版の『魔王エンジェル』くらいでしょうか。Pという「悩みを解決する役目の大人」がいるだけに、彼女たちを取り巻く問題は、Pも苦しめなければならないわけで、外部の問題よりも解決しづらいものがあてがわれる。
 ラブライブの場合、基本的に『敵』は外にあります。そもそも「廃校」「ラブライブ出場」がそうだし、ライバルとして誇り高く強大なA-RISEもいる。一期終盤の『転校』なんかも半分は『外』です。そうして、「『外部の敵』VS自分ら」を描くことで彼女たちの友情をより強固に描くのがラブライブの特徴。
 端的にいうと「アイマスはロックンロール的」「ラブライブはヒップホップ的」と表現できると思うんですがどうでしょう。こういう「あいつらVS俺ら」というのは特に若い内に特徴的な考え方で、そういう部分も、ラブライブが若いファンを増やした要因なのではないでしょうか。


 「歌を手作り」というラブライブの特徴は、「劇中歌」の使い方にも現れてますね。
 アイマスの場合、とにかく劇伴として歌を使いまくります。当時で確か250曲くらいあったオリジナル楽曲を、「Pの期待にこたえるため」という強迫観念にとらわれているかのようにとにかく使いまくる。シチュエーションと少しでも合う歌詞や曲調があればガンガン使っていく。8話で『shiny smile』のRem@ster-Aが使われた時は笑いましたよ。映画の予算獲得のために「全国のPに下手なものは見せられないので」と言って上層部を説得したという話がありましたが、旧来からのファンへのサービスという面が濃い。
 逆にラブライブの場合、BGMとして歌が使われることはない。あくまでも歌は要所要所。必然性というか、とにかく劇中で誰かが歌わなければ、劇は歌わない。それは「『歌』を手作りしている」という事情からくる「『歌』でつながる描写」の多さにもつながっていて、例えば一期の2話や最終話、一期の1話のように、彼女たちが自分たちで手作りした歌に愛着を持っているからこそ、ストーリーの中で『歌』が重要なポジションを占めている。視聴者が物語を通じて楽曲に抱いた想いと、穂乃果達が抱いている愛着がシンクロして、物語への没入感が深まる上、歌と彼女たちのことがさらに好きになる。そして、アニメから入ったファンでも、楽曲のことを深く好きになれる。


 アイマスとラブライブのアウトラインの違いといえば、最後に「終わりの描き方」でしょうか。
 アイマスは基本的に終わらない世界です。特にアニメは。劇場版で彼女たちと別れたPがエンディングであっさり帰ってきたことがいい例です。ゲームでも、アイマスは「輝く舞台でまた会える」物語で、ユニットが解散してもまた第一週目から始められる。どちらかと言うとサザエさん時空に近いものがあるし、765プロのアイドル同士の間に『別れ』は無い。
 ラブライブ、特に二期でははっきりと「卒業」という終わりが明示されています。終わりがあるからこそ輝く物語というのは確かにある。二期10話以降で『別れ』をテーマに描いたシナリオは本当に美しかった。最後だけちょっぴり「続き」を意識させましたけどね。
 ラブライブは映画では何を描くんでしょうね。アニメは一期・二期とも、「僕らは今のなかで輝きを待ってた」と歌うように彼女たちの「今この瞬間の輝き」を描いていた。アイマスのように「『今』と繋がった未来」を描くのかなあ。別に同じものを描くこともないと思いますが。





 というわけで、アイマスとラブライブ!の違いについて本気で考えてみました。ラブライブはアニメしか知らないので、これから雑誌とかゲームとか色々追って視ようと思います。なんだか直近でゲームも発売されたらしいし。



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ラブライブに男キャラが出ない、は違うと思う。ニコニーの弟や(これをやよいの弟と比較しても出番が多い)ほのかの父親(確か校長からペンライトを貸しましょかと言われて、ご心配なくと複数個見せたあの父)など要所でいい役をしている。

アイマスが終わりない物語になったのはむしろX-BOXで終わりを描きすぎ、ファンにトラウマを与えすぎたせいだと思う。アイマスで外部が描かれてないのも例の男キャラライバル登場&竜宮小町ユニット化で相当ファンの間で動揺が走ったのをフォローする狙いかと思う
71ヶ月前
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ラブライブのリアル事情ってどういう面で現れてくるんでしょうね。
71ヶ月前
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どうでもいいことだけど「AKB0049」な
69ヶ月前
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>>3
あれは面白かったわ
67ヶ月前
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ラブライブは中の声優さんもおどるからおもしろい。あいますはしらないけど。
59ヶ月前
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>>5
アイマスもアーケード稼動前からライブやってるんだが、同じ今で語るなら、年齢的に若い分動きでは劣るのは仕方ないね。
ダンス部(若林、沼倉、長谷川、下田)ならキレキレに動いてるし、仁後はかわいいぞ。
56ヶ月前
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割と面白かった
職業としてやってるか否かの差は結構大きいな
というかニコニコニュースにも内容のある記事は存在するんだな
56ヶ月前
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すごく面白かったです。何よりここまで中立的で的確に両者を捉えられていて思わず舌を巻きました。
もうラブライブの映画をご覧になってるかもしれないですが、それについてのアイマスと比べた考察も聞きたいなと思いました。あの映画は1期2期を踏まえた上でのコンテンツの在り方と彼女たちの在り方をきっぱり示しているものだと思うので、より深い考察ができるのではないかと思います。
55ヶ月前
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比較対象がアニメコンテンツのラブライブだから仕方ないかもしれないがアイマスの場合アニメ云々というよりゲームもアンソロもライブも含めて全てがメインだからそもそもコンテンツとして競合しづらいと思うけどな。
ラブライブの場合は声優ライブにしても他のアニメの声優ライブと同じだといっても良い。だから全てメインコンテンツたるアニメに還元していく。
アイマスはproject iM@Sとしてゲーム発祥ながらマルチコンテンツゆえそれぞれが独立してメインとなるため受け皿が大きい。
ライブにしろ何にしろ何か一つのコンテンツに還元するのではなくアイマスというコンテンツの集合体に還元してゆく。
更にプロデューサーという客がコンテンツに参加する形を保持するからこそのニコマスといった二次創作の展開もファンの固定化に拍車を掛ける。この辺は東方projectとよく似てる。

だからアイマスはジャンルとしての『THE IDOLM@STER』を確立していて、
ラブライブはアニメコンテンツの1作品として終始しているからこそアニメの内容を比較することはすれコンテンツとしての比較は無意味なんだよな。
対立厨はこのことがわかってなかったりする。

主の比較はアニメ比較だから興味深かったです。
54ヶ月前
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