天海春香という呪い(副題:だーかーらー『輝きの向こう側』じゃねぇつってんだるるぉ?)
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天海春香という呪い(副題:だーかーらー『輝きの向こう側』じゃねぇつってんだるるぉ?)

2014-10-12 21:37
  • 11

 昨夜の、音Pの言葉から始まった議論のような議論でないようなもののこと。














○春香にかけられた『呪い』
 『「頑張れ」と言う』という呪い。確かにあれはそういう映画だったかもしれない、という議論は確かに必要かもしれない。しかしそれは置いておいて、それより先に思いを馳せたいのが、(今更だけど)春香自身にかかっている呪いについて。


 最近の、というか2nd visionになってからの春香さんって、すげえ女神だよね。キレイで、美しくて、そしてアイマスを背負ってる
 例えばアイマス2。アイドルマスターが掲げる『団結』の旗を振りかざし、春香はその旗の重みに耐えながらズタボロになっていった。
 何よりアニマス。クライマックスとなった23話や24話は、春香が「じゃあ『団結』って何よ?」という問いに揉まれながら自ら傷つき、そして仲間とともに培った思い出ボムに救われていく物語だった。
 思えば、2nd visionの端緒だったアイマスDSでもその片鱗が見えていたかもしれない。

 1st vision、無印やSPの春香は、どちらかと言うとおキャンというか、野暮ったいというか、ものすごく暴力的な言い方をすると「ヨゴレが似合う」。今の春香さんは、可愛くて、洗練されていて、流石にヨゴレは似合わない。精々がハルシュタイン閣下で可愛いラスボスを演じるくらい。

 ムビマスでも、ありゃ完全にアイマスを象徴する女神でしょう。アイマスを代表して銀幕の此方側に語りかけ、アイマスの過去と現在と未来を自ら背負った。あのニュータイプ表紙春香さん、さらに言うとマスピ最後の春香さんは女神以外の何者でもない。
 シンデレラやミリオンを見渡しても、約250人のアイドルの中心、ドセンターに立ってアイマスを代表している「ミス・アイマス」。それが今の春香さんだ。

 それは一種の呪いだ。只の一個の人間が女神になるなんて。ましてや、ただの普通の女の子で、ただのアイドルにすぎなかったあの春香が。これだけ膨れ上がったプロデューサー達の想いと、願いと、業と、アイドルマスターそのものを背負うなんて。
 もちろん、「許しがたいキャラ改変!」なんて言いたいわけじゃない。女神な春香さんも俺はもちろん好きよ? それにそもそも1st visionの春香にもそういう素養はあったわけだし。それに、アイマスの子たちは無印から比べりゃ性格なんかも少しずつ変わっていっていて、特に美希は箱無印とSPと2とアニマスとで結構性格も立ち位置への立ち方も違う。響と貴音は言わずもがなだ。
 それは仕方が無い面もある。彼女たちがあくまでも『キャラクター』である以上、物語の中で果たすべき役割にそって動く装置として働くのは、ある意味使命・仕事とも言える。まあ、『アイドル』だし。アイマスという大きな物語の中心に、全てのアイドル達の絶対的センターとして立つ。それが今の春香の仕事だ。
 舞台の中での役割に殉じる装置としてのキャラクターっていう、人物の側面は、特に虚淵玄さんの脚本で意識することが多くて、そういや『まどマギ』も普通の女の子が女神になる話だったなあと。逆に虚淵さんの場合、さらにその機構を逆手に取った仕掛けを用意してくることが合って、やっぱトップクラスの脚本家はスゲエなと思うわけですが。
 それは置いておいて。今まで手が届きそうだった女の子がいつの間にか女神になってしまって、それで悪魔化してしまう気持ちは分からないでもないかなと。「アイマス2以降の春香は綺麗すぎて好きになれない」なんて人は多いからね。




○だーかーらー『輝きの向こう側』じゃねぇつってんだるるぉ?
 ところで、劇場版アイマスの副題は『輝きの向こう側"へ"』です。よく間違える人がいるんだけど、あの映画は『輝きの向こう側を描いた作品』じゃないのよ。あそこで描かれていたのはあくまでも『輝きの向こう側を目指すいつものアイドル達がいつも通り素晴らしかった』であって、彼女たちはまだ『輝き』のこちら側にいる。もちろん、ミリオンの子たちにとっての『輝き』が彼女たちであるということもふまえなきゃならないけど。
【100%ネタバレ】アイマス劇場版見てきたけどなんてことはなかった。いつものアイマスだった。
「輝きの向こう側へ」

 で、特に終盤のあの河原でのシーンが、正にその『輝き』について語っている。
サイリウムの光る海、スポットライトの星空。その輝きが私たちを照らしている」
「この輝きの向こう側には何がある?」
「輝きの向こう側には未来がある。未来はどうなるかわからない……」
「……けど、未来は現在の続きだ。だから、このみんななら大丈夫!
ものすごーく大雑把に、ムビマスの中で扱われた『輝き』を、バーベキューの後の春香とP、そしてあの河原におけるみんなの会話を踏まえてまとめるとこういう感じ。
 凄く嬉しいんだよ。その『輝き』の中に『我々』を当たり前に組み込んでくれた。春香がアリーナの舞台上で「皆がいてくれたから私達はここまで来られた」と言うのと同じように、アイドルマスターの中に我々を組み入れてくれた。


○春香に呪いをかけたのは誰か
 ……それで、話を戻すけれども、春香に呪いの話。呪いをかけられた側があるならかけた側もあるわけで。その呪いをかけたのは一体誰だという話。
 もちろんそれは製作陣、石原Dや坂上Pや錦織監督が筆頭に上がるだろうけれども、その呪いの源泉は、やはり『我々』なんじゃないか?
舞台装置というのは、ある意味で聴衆の願った通りに動く。客の想いを汲み取るプロが動かすわけだから。観念的かつ気障に言うと、アイドルとはファンの想いを容れて動く偶像だから。なので、春香に呪いがかかっているとしたら、それはアイマスにおいて言うならば所謂『プロデューサー』を名乗る連中、特に、何でもかんでも春香に仮託しようとするような奴の責任だ。例えばこういう。
アニメ『アイマス』23話 「団結」とは何だったのか……(前編)
アニメ『アイマス』23話 「団結」とは何だったのか……(中編)
アニメ『アイマス』23話 「団結」とは何だったのか……(後編)
 『我々が作り出す輝き』が彼女たちを照らし続けてきた結果が春香の女神化なのかなって。それはそれで、嬉しいかもしれないけれども、なんか誇らしい気もするけれども、なんだか寂しい。
 臭いおじさん達のクサい願いを叶え続けていった結果、ただの普通の少女(少なくともそれを目指して作られたキャラクター)が美しくて有り難くて誰にも手の届かない女神様になってしまったんじゃ、それはとても悲劇である気がする。ましてや、もしも類が中の人にまで及ぶ日が来るとしたら目も当てられんだろう。


○OFAは春香の呪いを解くための旅だったか
 その辺、OFAにはちょっとだけ期待できるのよね。OFAの春香には、あの洗練された「ザ・アイドル」の春香の中には、ちょっとだけ無印春香の野暮ったさを感じる。
 Aランクアップコミュでただのファンのただの感想を聞いて感動していた春香、エンディングでただのアイドルのただの願いを叶えたただのトップアイドルの春香、EXシナリオ1の3話でただの迷子の女の子に笑顔をもたらしたただのお姉さんだった春香は、『手の届かない女神』というよりも、どこか『ただの1アイドル』を感じさせてくれた。まあ、『ステキハピネス』をほぼ即興で作って完璧に歌って踊る春香さんはやっぱり女神で、やっぱり感動を与えてくれたものだったけれども。
 しかし中々うまいバランスだと思います。もっとこう、間違って胸をタッチしちゃったときも「そ、そういうの良くないと思います……(赤面)」じゃなくて「ぎゃあ! な、何するんですかー!(怒)」みたいな春香さんをもっと見たい。




 何度も言うけど、自分はおキャンな春香も女神な春香さんもどっちも好きよ? 『ぷちます』の、まるで中村さんのような春香も好きだ。ファンサブで黒春香と白春香が融合していったように、色んな春香が交じり合っていくと面白いかなと。



 そんなこんなで、皆様も佳きアイマスライフを。
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他1件のコメントを表示
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原点はそこなのかもしれません。
70ヶ月前
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無印トゥルーエンドが
春香にかかった呪いじゃなくて我々が天海春香という存在を介して受けた呪いがずっとずっと我々に存在していて。
無印トゥルーエンド自体が原罪であり贖罪であり祝福であって、ずっとそれを引き釣り続けてる気がしているのです。
70ヶ月前
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全ては祝福なんです。でもそれがそのまま祝福として伝わっているのかなと。
70ヶ月前
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無印のゲームのほうでも春香は最後のコンサートで、持ち歌を選択すると「今の私にこの歌を歌う資格があるのかな…」という意味合いの言葉を発してますし、本人も自身の呪いに苦悩していたのかもしれませんな
70ヶ月前
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でも、ソレの源泉が春香自身だとしたらあまりにも悲しすぎるでしょう。主に俺が。
単にこの『呪い』とは、「好きな女の子が遠くに行ってしまって辛い」以上のものではないんですから。
70ヶ月前
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ここ1年くらい、自分の中でもやもやしているものを主様の文章で見つめなおせた気がします。
レッスンでBADになったら、真剣な顔でちゃんとして下さいって怒ってくる。そんな女の子と出会ったんだよなぁ。
つまらない事で怒ったり悲しんだりする所も素直に見せて欲しいってのは、今の春香には難しいのかもしれないですね。
70ヶ月前
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そういえば「ありがとうございまし た」なんてのもありましたね。
今の春香も好きなんですよ。でも、ただなんか寂しいんです。それだけなんですけどね。
70ヶ月前
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「天性のアイドル」「アイドルが天職」「アイドルオブザアイドル」なんてコメのついたPVMADをニコニコで見かけることがあります(私の思い込みだったら失礼)が、それは下積み時代から成長してきた春香を見て納得できる称号だと思います。ステージ上では完璧に見えるアイドルが、ステージ裏では等身大の女の子だということを知っているから愛おしい。アニマスの春香は、日常生活まで完全無欠のアイドルを強いられてしまったのかもしれないと思いました。
70ヶ月前
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どうしても祭りあげてしまうんですよ。それは春香が悪いわけでもないし、ひょっとすると制作側がわるいわけでもないかもしれない。
70ヶ月前
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アニマスから入りました その後すぐspを買い、ティアラコピペに釣られて春香さんを選択 
雰囲気の違いに当時、かなり戸惑いましたが、いまようやく納得した気がします
これからはどうなっていくのかなぁ 色々不安もあるけどやっぱり楽しみだなぁ 春香さん 
61ヶ月前
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