1.実施設計 (4)指板の幅とR
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1.実施設計 (4)指板の幅とR

2014-09-05 22:11
    1.実施設計
    (4)指板の幅とR
    §1.指板の幅
     ナット部での弦の間隔は、だいたい7mm~7.5mmくらいです。手の小さい人は狭いほうが弾きやすく、手の大きい人は広いほうが弾きやすいと思います。僕は手が小さいので7mmにします。そうすると1弦と6弦の間隔は7×5=35mmとなります。指板の幅はビブラートをかけた時でも弦が落ちないように、それより2~3mm大きくします。1弦側、6弦側共に3mmずつ取ると、指板幅は35+6=41mmとなります。
     ブリッジの種類によってブリッジ位置での弦幅は決まってしまいます。今回使うトレモロユニットは10.8mm、1弦から6弦まで54mmです。スケールも決めたのでナット部とブリッジ部を直線で結べば、各フレット位置での弦幅もわかりますね。指板のゆとりは12Fで4mmずつ取ることにします。(高いポジションのほうがビブラートの幅も広くなり弦落ちしやすいため)


    §2.指板のR
     クラシック・ギターではフラットになってますね。親指をネック裏に立てて弾くスタイルの場合、指板のRは大きいほうが弾きやすく、ネックを握りこんで弾くスタイルの場合はRは小さいほうが弾きやすいと言われてます。

    オールドフェンダー    7 1/4インチ 184.15mm
    現行フェンダー     10インチ    254mm
    オールドレスポール   12インチ    304.8mm
    レスポール       16インチ    406.4mm
    ポール・リード・スミス 11 1/2インチ  292.1mm

    といったところでしょうか?正確な情報ではありません。
     指板のRはほとんどがナット部から最終フレットまで同じに作られていました。しかし、この方法には問題があります。



     上図のように指板のRが一定ですと指板幅がW’>Wになった時、指板中央部と指板端との高さの差もH’>Hと高くなってしまいます。この事は、指板中央部がハイポジションに行くにしたがって傾斜して高くなっていく事を意味します。各弦と12Fの隙間で弦高を調整すると3、4弦だけ高くなってしまい、ピックアップとの間隔が広くなってしまいます。他の弦に合わせて3、4弦を下げようと思ってもハイポジションでフレットに当たってしまいあまり下げられません。
     これを是正するためには指板幅が広くなっても中央部の高さが変わらないように、指板のRのほうを大きくしていく必要があります。コンパウンド・ラディアスと呼ばれ、ハンドメイドのギターや最近の高級ギターに採用されています。



     上図の△OABに着目すると三平方の定理より
    OA2=AB2+BO2

    辺OAの長さはRそのもの、辺ABの長さはWfb/2、辺BOの長さはR-Hfb、これらを代入して
    R2=(Wfb/2)2+(R-Hfb)2
     =Wfb2/4+R2-2Hfb・R+Hfb2
    2Hfb・R=Wfb2/4+Hfb2
    ∴R=Wfb2/8Hfb+Hfb/2 ………… (1)

    また、Hfbについてまとめると
    Hfb2-2R・Hfb+Wfb2/4=0

    解の公式からHfb<Rなので
    Hfb=R-√R2-Wfb2/4 ……………… (2)

     ナット部でのRを290とすると、指板幅は41mmなので(2)式より
    Hfb=0.725476407mm

    これを(1)式に代入して、指板の終端までこの高さを保つように各フレットのRを計算すると



     実際に指板を成形する際には、この表の値はほとんど使いません。何故なら、端の厚さにHfbを足した厚さに指板厚を揃え、指板の幅が変わっても端の厚さが一定になるようにRを付けていけば良いからです。確認のために用いる程度です。

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