標高4095M。東南アジアの最高峰キナバル山に登る。
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標高4095M。東南アジアの最高峰キナバル山に登る。

2017-06-06 03:00
  • 5

ヤマノススメ3期&OVA決定…という記事を見る。そして「そういえばキナバル山に登った記事を途中まで書いてて放置してた!」と思い出す。

登山をはじめたきっかけは、アニメ「ヤマノススメ」の影響。このアニメが存在しなければ、私は多分、マレーシアに足を踏み入れることはなかっただろう。

申し込んだツアーの概要

  • 日程は2016年8月5日(金)〜8月8日(月)の4日間
  • 旅行会社は西遊旅行
  • キナバル山は富士山や北岳のように自由に出入りができない。山小屋の予約と登山許可を貰う必要がある。

自分のステータス

  • 登山経験:富士山、北岳、雲取山、川苔山、高水三山、鋸山〜大岳山〜御岳山(縦走)
  • 英語力:ゴミカス幼稚園英語教室レベル。
  • マレー語力:スラマッパギ(おはよう)、タンダス(トイレ)、トゥリマカシー(ありがとう)しか話せず。

    人生初の海外旅行が標高4095M登山。いろいろ無謀だったかもしれない。

8月5日 21時コタキナバル到着

成田空港→クアラルンプールの空港→コタキナバルの空港… という経緯で目的地到着。

↑クアラルンプールの空港は、日本語サポートしてるのが嬉しい。

空港で旅行ガイドさんが迎えにきてくれる。片言の日本語で案内してくれた。
キナバル山登山はツアーで申し込みを行なったのだが、参加者はまさかの自分1人。
「言葉のわからない外国。ツアーの参加者自分だけか…大丈夫なのか?」
不安になる。

22時、ホテルに到着。翌朝5時起床。その日はうまく寝付けなかった。環境のせいだろうか。睡眠不足状態で登山に挑むことに。

↑朝のマレーシア。すごくマレーシア感ある。


↑ホテル周辺の店で朝食。バイキング形式。おいしい。

登山の際は、登山ガイドさんがついてきてくれる。ガイドさんと一緒に山を攻略する流れになる。ただしこの登山ガイドさん、日本語はあまり通じない。
「日本語通じないけど…大丈夫か?」
さらに不安になる。



↑車内から撮影したキナバル山

飲み水は登山口で購入出来る。「ミネラルウオータープリーズ」で通じた。英語万能伝説。なお、値段はよく覚えていない…!

AM 9:00/標高1800M

登頂開始。
「すげー睡眠不足だけど…大丈夫か?」
不安は加速する。


↑鉄骨を運んでいる人は、標高3300M地点にある山小屋を組み立てる鉄骨を運んでいる。トラックやヘリは使わず「歩き」で運んでいくらしい。
登山道はかなり整備されている印象。




↑休憩地点には「リスみたいな動物」が一杯いる。触ろうとしたら逃げて行くが、無視したら足元によってくる。なんなの。

  • お弁当はパンとビスケットだった気がする(うろ覚え)。「おにぎりでないと、お弁当って感じがしないな…」と思いながら食べていた記憶がある。
  • おやつにバナナ食べてる人が多い。めっちゃ多い。みんなバナナ食べてる。



↑標高3000M超えたあたり

寝落ちしてしまいそうな睡眠不足状態で山道を登って行く。
体力の消耗がいつもより早い気がする。少し高山病っぽい頭痛も出る。

過去、富士山と北岳に登ったことがあるが、どちらの山でも高山病を発症。
頭痛と吐き気と目眩に襲われたものの、一日寝て回復した経験あり。
今回は大丈夫だろうか。

日本語通じない登山ガイドさんとの登頂。しかも自分はコミュ障。色々不安はあったが
「BreakTime OK?」
「Stund by OK let's GO!」
「NO Probrem.」
「PhotoOK?」
などの単純英語と身振り手振りでかなり意思疎通できた。
いやぁ、なんとかなるものだ…!

登山ガイドさんは、途中ですれ違う同業者(?)の人と雑談したり、途中で立ち止まって談笑したりしていた。この気軽に仕事している感が、また良いのだ。日本だったらありえなそう。

標高3300Mの山小屋で一泊


↑この時点で、日本で二番目に高い山、北岳(3,193 m)よりも標高高い


↑中は広い。すっごい広い。

富士山や北岳の山小屋では、ぎゅうぎゅうのスシ詰め状態で寝ていたが、キナバル山の山小屋は、1人1台のベッドが割り当てられる豪華さ。いいねぇ。
4人部屋に2階建てベッドが二つ。
ニュージーランドの男性と、香港の男性二人と同室だった。

あと、この山小屋にも売店がある。ここでまた、ミネラルウオーター等が購入できる。



高山病特有の頭痛がじわじわ大きくなってくる。「バファリンが効くらしい」とネットで見たのでバファリンを飲み、薬局で売っていた「食べる酸素」を食べ、体の保温、深い呼吸を意識しながら眠りにつく。

AM2:00…いよいよ山頂へ

目が覚めた時、体調はかなりパーフェクトに回復していた。やったぜ。
めっちゃ早い朝食を食べた後、頂上へ向かう。


↑サイレントヒル並の、まっしろわーるど。

ここから先の感想を一言で述べると「地獄」。あれは地獄だった。
山が殺しにきてると感じた。少し歩くだけで、HPがどんどん削られて行く感じがする。

  • 寒い。めっちゃ寒い。
  • 風が容赦なく吹き付ける。風のせいか、酸素少ないせいか、息するのしんどい。
  • 雨とか降ってくる。雨が冷たい。
  • ついでに霧もすごい。


↑このロープがキツい。このロープで、崖みたいな岩場を登る。これまでの登山で、使ったことのないような筋肉を使わされるのがキツいのだ(写真は下山時に撮影)

最高峰・ローズピーク(4095m)到着

やったねたえちゃん


この時結構、意識がぼーっとしていた。ただ「あおいちゃん、ひなたちゃん、君たちのおかげで私はここまで来れた。ありがとう…!」と思っていたことだけは覚えている。

最高峰・ローズピークの前では、写真撮影の順番待ちの行列ができていた。
撮影時、残念ながら周囲は霧。

そして下山



↑霧が途中から晴れてきた

↑天気は良くなっても、強風はおさまらない。

一旦3300M地点の山小屋で休憩後、一気に下山して行く。
下山すればするほど、足は軽くなり、体調が回復していく。
高山の「毒性」みたいなものを、なんか、こう、体で感じた。
  • 山小屋で同室だった香港の方々と食事。携帯電話の翻訳機能を使って「どこからきたの?」「何日くらい滞在予定?」「職業は?」的な会話をする。会話が成り立つのがすげぇと文明の進化を感じた。
  • 登山ガイドさんから手を「グッド」の形にして、自分の親指と相手の親指を合わせる仕草を教えてもらう。2人で「やったぜ!」と祝う時のマレーシア流動作らしい。
  • この時点で携帯の電池が切れる。せっかく日本から充電器とケーブルを持ってきたのだが、マレーシアのコンセントに合わなかった…
  • マレーシアのコンセント、日本と違い、穴が三つある。「すごくいやらしい穴だよ」
ちなみに、日本人と出会うことは最後までありませんでした。

その後

登山ガイドの人に別れを告げる。



↑公園事務所から登頂認定書(有料)を受け取る。私は444720人目らしい。
大阪の枚方市よりも、少し多いくらいの人数の人々がこの山を制覇しているようだ。

旅行ガイドの人とお昼を食べながら、キナバル山についていろいろ教えてもらう。
  • 2015年6月5日に大きな地震(サバ地震)があり、登山をしていた人や、訓練のため登山していた兵隊、山の周辺住民など、たくさんの人が亡くなったこと。
  • この地震で、日本人も一人亡くなっている。
  • 登山道も完全に崩壊したこと。
  • キナバル山の山頂付近に、亡くなった兵士を祀る墓があること。
  • 今回歩いた登山道は、崩壊した登山道を修復し、新しい道を開拓して作られた登山道であること。
この後は、ホテルに戻り、翌日まで完全単独自由行動。ネットカフェに行ってツイッターに書き込んだり、コインランドリーを利用したり、屋台をいろいろ巡ったりしていた。
「This is please」みたいな単純な英語だけで、わりとなんとかなるものだ…と感じた。

総括

3000M超の登山を何度か経験していて「富士山よりもさらに高い山に挑みたい!」と考えている人にオススメかもしれない。
現地の言葉喋れなくても、だいたいなんとかなると思います。
販売されているミネラルウオーターや、提供される食事も、全く問題ありませんでした。

個人的には最初に「マレーシア」という国を普通に観光し、マレーシアという国を知った上で、挑むのが良いのかな…?と考えております。
「マレーシアって…どんな国なんだ…?」と不安を抱えながら高山に挑むのは肉体的にも精神的にもよろしくないかもしれない。

最後に……私をこの地に導いてくれた「ヤマノススメ」に感謝。
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MMRのざくろ100%で知って以来のゴキブリの出汁さんファンですが、はじめてこういったエッセイ風?体験談的な文章を読むことができて光栄です!
まともな登山経験は学生時代の朝日岳くらいしかない私にとって海外に行って山登りをしようという機会はおそらく皆無ですが、興味深く読ませていただきました。
こんな記事を読むきっかけを作ってくれた「ヤマノススメ」に感謝です
33ヶ月前
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これは凄い!
33ヶ月前
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初めて記事を読ませていただきました。
キナバル山は憧れの山の一つでもあります。
高所の岩場すごいですね・・・ロッククライミングに近いのでしょうか。
ちなみに私は高山病の症状が出たときは空腹時でも飲めるタイレノールを使うことが多いです。
アセトアミノフェン含有量が高い方が効く気がします。(体験談)
33ヶ月前
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私も1年半ほど前に登ってきたので、写真見て懐しくなりました。
自分のときの山岳ガイドは日本語どころか英語も片言でしたね。
片言どうして楽しくやれましたけど。
後はウツボカズラが印象に残ってます。
33ヶ月前
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返答遅くなってすみません…!

>>1
>MMRのざくろ100%
なんと、Flash板時代から!そこにすごい驚きです。ありがとうございます…!
ざくろ100%は色々思い出深いですが、データが消失しているのが悲しいところです…
こうやって「まとまった形」でエッセイを書くことは、普段ないのですが
「この情報は、日本の誰かの役に立てるかもしれない」と考えたのがきっかけだったりします。
32ヶ月前
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