日々の書記事:夏の雪
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日々の書記事:夏の雪

2013-07-17 11:24
  • 6

 しばらくパソコンの調子が悪かった。なんか良くフリーズするし、おかしいなぁとは思っていた。まぁそれでも放置していたんだけど、そうしたらいきなり画面が「ブツ」と切れた。全く予兆もなく急にである。

 勿論わたしは慌てた。え、なんでなんで。と思いながらモニターの電源を入れ直したり、プラグを抜き差ししたり。でも結局戻らなかった。画面に広がるのは全くの闇、そして無情な入力信号なしの表記だ。

 絶望とはこういうことを言うのだろうか。モニターの情景は全くわたしの心の情景だった。まさかこんな簡単に絶望を味わえるとは思ってもいなかった。思いつきで、プロットなしで書き始めた小説が虚空の彼方へと飛んだ。

 わずかな希望をかけて何度も抜き差し、電源をカチカチするも戻ることはない。仕方なくパソコンを強制終了するときの気持ちが忘れられない。思いつきとはいえ命を吹き込んだ文章である。この子の首を自ら切り落とさなくてはならないのか、なんて残酷なんだろうか。

 解ってはいる。こうして気まぐれに書いた文章は、大抵あとから読むととんでもなくひどく読めたもんじゃないって事。幾ら修正しても人様に見せられるような物にならないって事。解ってはいるんだ。でも消えて無くなるというのは残酷だ。

 さすがにもう買い替え時なのかもしれない。何せこのパソコンは大震災のとき棚から盛大に落ちたパソコンだ。その後、メーカー修理に出し、戻って修理保証期間中に壊れると言うことを何度となく繰り返し、不屈の精神で再々々々々修理で戻ったパソコンである。こらえ性が有るのか無いのか解らないパソコンである。それからもう何年か経った。もうそういう時期なのかもしれない。

 そういえば、この時解ったことがある。サポートセンターに電話をしたとき、謝るのがうまいメーカーは駄目だ。今わたしが使っているメーカーは電話した直後こちらが何も言わないのに「申し訳ありません」言ってきた。なんでだよ。謝りなれているんだなぁとしばらくして気がついた。

 以前使っていたノートは東芝だったのだけど、こっちは電話直後に謝るという事は無かった。まぁ、完全にわたしの責任だったから全く謝る事は無かったのだけど。親切丁寧明確だった。昔は東芝はひどかったらしいけど、改善して今は東芝のサポートはかなり良いらしい。

 ともかく、あらたな物を購入するにしてもネットが使えないことにはどうにもならない。とりあえず電源をもう一度入れる。そしたらまた、モニターは信号を受信していつもの画面を映し出してくれる。一体これはいつまで持つのだろうか。こう言うのって大体、使用時間がどんどん少なくなって最後にはうんともすんとも言わなくなる。だから、買うならば早くしなければならない。

 しかし、元来の優柔不断で結局買わず。いや、何か他に理由があるかもしれないじゃないかと。BTOパソコンのサイトで購入手続きの直前で手が止まる。さっきのモニター不調がたまたまかもしれないよなぁ。なんて考えているのである。

 そして無情に響く「ブツ」という音。頭の中でこだまする。70ヘルツくらいの振動数で30秒は鳴っていたと思う。勿論頭の中はモニター同様の真っ暗闇に「入力信号無し」の無情である。決意を固めた少年が支度をするほどの時間、わたしはただぼーっとしていたのだ。うちひしがれて。

 これはまずい。わたしはとりあえずパソコンに電源を入れるのをやめた。しばらく考える。原因はなんだろう。いや、わたしはパソコンに詳しくない。原因なんて分かるはずがない。とりあえず買う決心が付くまで放置しよう。わたしはその決心をして(逃避してという言葉は使わない)五年ぶりにPS3の電源を入れたのである。

 ふとあるときに気がついたことがあって、何となくそれを試すことにした。わたしのパソコンはグラフィックボードで画像を出力しているのだけど、マザーボードにも一応画像出力が付いていたはずである。グラボが駄目なだけならばオンボードでつなげば良いのでは。そう思ったのである。そのためにはグラボを外さねばならない。

 かくして、わたしは別世界の入り口に立ったのだ。

 落ちることがないように床に置いたパソコンの側面のネジを外す。蓋を外すとそこは雪国だった。
 夏の雪である。机の下の暗がりでひっそりと雪の世界がゆっくりと生まれていたのである。小さなミニチュアの人形があればまるで生きたように動き出しそうであった。島村と駒子がゆっくりと歩きながら黒いICチップの電車を見送るのである。

 わたしは感嘆の声を上げた。
 ふわりと舞った雪が少ない光にきらきらと輝いて見えたような気がした。夏の天候で下着すらも脱ぎ捨てた真っ裸の男の前で雪の世界が広がったのである。
 グラフィックボードにもうっすらと積もり、ファンにはつらら状になって付いていた。正に雪の世界であった。

 かの決意を固めた少年ならば「ラ○ュタは本当にあったんだ!」と言うところを「雪国は本当にあったんだ!」とつい叫んでしまいそうな程だった。実際ありますけどね、新潟辺りに。

 ちなみに、わたしがあげた感嘆の声は次の通りである。

 「ウェッヘェッ! きったねぇ!」

 夏も本番。今年の夏もかなりきついらしいですから、本番前にパソコンの清掃をご検討ください。

 大量の埃を払い、吹き飛ばし、その後不調は全く発生してません。
 結論。
 自業自得。 


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 他の物は壊れるまで使い倒すけど、パソコンだけは、早めに買い替えてるな~
 だって、壊れちゃったら、データ移行できなくなっちゃうもの(あるいは、かなり大変な思いをして救出するか)
 だから、常に2台はパソコン持ってるよ。1台はメインで使って、もう1台は前に使ってたヤツ。緊急時には、そっちを使って、最悪、インターネットには繋げられるからね。
 それでも、1台を5~6年は使うかな?
84ヶ月前
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>>1
やっぱり安物でも二台はあった方が良いですかね。
文書ファイルなんかは全部外部に保存しているので大丈夫なんですけど、壊れたときが怖いんですよね。新しいPCの注文が出来ないのが怖い。

私のパソコンはもう六年目です。
やっぱ買った方が良いでしょうか。
84ヶ月前
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 私も2代所持ですね。一台だと緊急時に使えないのは困りますしね。

 で、結局清掃したらグラボ外さなくてもOKだったの? 結局グラボ外してマザボードのONボードのグラフィックボードを利用したのでしょうか? そこが若干気になったけど清掃したら直ったということでいいのでしょうか?
84ヶ月前
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 お金にゆとりがあるんだったら、絶対、もう1台持ってた方がいいと思うよ。今どき、ノートでも5~6万円でそこそこの性能あるもの。それで心のゆとりが買えれば、安いものだと思うけどね。
 あるいは、常にバックアップ取り続けておくか。どうでもいい情報は半年に1度程度でもいいけど、重要な資料に関しては週1度程度で取っておいた方がいいかも。面倒だけどね。
84ヶ月前
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>>3
コメントありです。

一度全部外して清掃しました。
で今は普通に今まで通りグラボでつないでます。

そうですか。みんな二台持ってるんですねぇ。
一人一台の時代から一人二台の時代になったんですねぇ・・・。

84ヶ月前
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>>4
コメントありです。

ノートの方向で検討してみます。
もう、あの絶望は味わいたくありませんしw

終わってみると大抵笑い話なんですけどね。
84ヶ月前
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