作った差動ヘッドフォンアンプを測ってみた、3台め。
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作った差動ヘッドフォンアンプを測ってみた、3台め。

2015-07-01 01:56

     また、作った。
     と、いうのも音質的には前回のもので良かったのだが、

     ・電圧の立ち上がり時間の向上を図る
     ・出力のカップリングコンデンサー容量を更に過剰に増やした。
     
     で、更に聴感上明らかな変化があるか確認してみようと思った。
     

    当ブログで3台目のバランスヘッドフォンアンプ。

    回路


     変わり映えしない回路だが前回からの変更点は・・・
     ・Q1、Q2のエミッタに入っている抵抗を2k→1kに
     ・Q3、Q4の負荷抵抗を6k→3k
     ・負荷抵抗の変更に合わせて定電流回路のR17を220→160にして電流を増やした。
     ・音量調整用のボリュームを100k→50kに
     この変更は、前回前々回が予想以上に歪率が過剰に良かったので、それをトレードオフして、スルーレートの向上を図るのが目的だ。
     ・出力のカップリングコンデンサーを3300μF✕4→4700μF✕4に

     入力回路と初段

     回路の構成は前回と同じだが上記の通り抵抗値を色々変えている。
     まず、上の図のR7を1kに替えることでQ3のB-E間容量の影響による高周波特性の悪化を減らすとともにQ3の負荷抵抗R11を3kにした。 
     高周波特性に対するインパクトが大きいのは負荷抵抗かもしれない。
     そして、帰還抵抗のR14はそのままなので、期間量が減って、仕上がりゲインが増えた。
     2台目は帰還前ゲインの実測値が60倍程で、仕上がりゲインが4.5倍だったのに対し、今回はそれぞれ30倍と8.5倍だった。
     ゲインは、

     (R7+R14)÷R7=11
    (11✕30)÷(11+30)=8

     なので、だいたい計算通りだ。
     小学生の算数レベルだがこの計算で十分見当がつく。
    ヒッシャハ、スウガクガニガテダ
     電圧増幅段の負荷が重くなり、帰還量が減っているので、歪率が悪くなるかと思ったが、定電流回路で縛った差動増幅のおかげで2台めとほぼ差異はなかった。

     工作


     いつも通り、KiCadで設計、レーザープリンタのトナー転写で自家エッチングだ。

     穴あけは、二千円のリュータと、10本で三百円チョットのaitendoのドリル。
     ホムセンだと1本三百円程度なので、この値段はありがたい。
     ドリルの刃は、消耗品なので切れなくなったら、サッサと交換してしまうのが穴ズレ等を減らすコツだと思っている。

     この3台で基板上の部品配置がコロコロ変わるのは、ケースが変わって基板の大きさが変わるから。
     事情により、先にケースありきなのだ。
     抵抗はすべて金属皮膜、コレもaitendoの通販。
     
     縦に這っている銅色の太いのは電源とGNDのジャンパ、ダイソーで売っている園芸用の1.2ミリ銅線だ。

     出来上がり



     測ってみた

     信号源インピーダンスはすべて50Ω。



     まずは周波数特性。
     目論見通り高域限界の向上があった。
     前回が6db落ちが2.8MHzだったが今回は4MHzになった。

     電圧の立ち上がり時間(Rise、Fall)も前回が240nsだったのに対し、160nsと目論見通りの向上が見られた。

     ボリューム(50KΩAカーブ)の位置による変化も見てみた。
     上段がアンプ出力
     下段がボリュームの中央の端子(アンプ基板の入力)
     右からツマミの位置が9時、12時、右端

     12時の位置で立ち上がり電圧の劣化が見られる。
     Aカーブのボリュームの場合ツマミの位置が、12時から3時の付近がボリュームの出力端子(中央のピン)のインピーダンスが高くなる(50kVRの場合8kΩから12kΩ程度)ので、その影響が現れている。
     このインピーダンス変化の影響をできるだけ少なく抑えるのが、音質を決める要因の重要な1つと、私は考えている。
     そのためには、ボリュームの抵抗値を10kや20kに下げる方法が一番簡単だが一般的に音響アンプの入力インピーダンスが50kΩから100kΩの間なので、「世間体」を気にするとあまり低くしたくないが、昨今のオーディオ再生機器のオペアンプ出力であれば、10k程度でも問題無いと思う。
    (しかし4連VRは50kと100k以外は入手が絶望的だが・・・)

     歪率に関しては前回と大差が無く面白く無いので思いっきり割愛する。

     2台目と比較して電圧増幅回路の負荷抵抗が6kから3kになり、帰還前ゲインが半分になったが、差動回路と2SC4495の高hfeのおかげで、歪率に特筆するほどの劣化は見られなかった。
     カップリングコンデンサーの容量アップにより低域の歪率が改善するかと思われたが63Hz程度の周波数では、数値に変化は無かった。

     聴いてみた。

     一聴して気がつくのは、低音再生能力の向上。
     容量を多くしたカップリングコンデンサーのお陰で、バスドラムなどの低音楽器が、より"ハッキリ"聴こえるようになった。
     2台目の3300μF✕4で十分だと思っていて、これ以上増やしても聴いて判るような差は、無いと思っていたので、コレは意外だった。
     ケースの都合がナントカなればさらなる容量アップも試してみたい。
     他には、電圧の立ち上がり時間の改善効果かおかげか、解像度がよくなった気がする。
     (めったに聞かないけど)クラシックの大きいホールで録音したオーケストラが、迫力を持って聞かせてくれるようになった。
     裸ゲインと仕上がりゲインの調整で意外と大きく音質が変わることが解った。









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